第9話 予告
「貴様、今のままじゃ死ぬぞ」
「は?」
コイツは何を言っているのだろうか?まるでこれから修行編に行くみたいな言い方である。この作品ラブコメやからなバトル漫画ちゃうからな。確かにバトルの方が多い気がするがきっと気のせいだ、気のせいだと思う事にしよう。
「貴様を一定以上認めてはいるがやはり、理解に苦しむか。仕方が無い、まずは我の過去から話そう」
なんか、急に始まったんだけど………帰って来た時、飯食う時間あるんだよな
「これは遡る事数十年前……」
ハイOUT
「なんで数十年前から話すねんボケが」
「我が異世界転移した時から始ま」
「いや止めろよ!」
「何故だ?我が最強な理由と我が最愛の恋人アリサについて知りたく無いのか?」
「そんな厨二設定知りたく無いわ。なんの話してんねん。俺が死ぬ理由教えろよ!」
「その為に先ほどの説明を」
「無理矢理理解するから短くまとめろ!」
「近々戦争が起きる」
無理矢理理解するのにも限度があると思うの
「そうかそうか分かったからもう帰っていいか?」
「待て、これは忠告だ。いついかなる時が来ても一切油断を解くな。貴様は我が認めた男、無様な真似は許さん」
「へいへい、じゃあな」
「だが、最善を尽くしてなお躓く時は天空に向かって我の名を呼べ………友よ」
俺は何故か最後の言葉が耳に残った。
◇授業中にまでスキップー〜ー
「隼人くん、ここの問題はこの公式を使って解くんだよ」
「まず、公式の意味が理解できんから覚える事が出来ん。マジでなんでこんな形になってるの?」
「隼人くんの場合、無理に理解するよりそうゆう物だって覚えた方がいいよ。けど安心して将来、頭使うことや身体を使うこと、嫌なことは全部私がやってあげるからね」
「先生、俺数学の素晴らしさに気付きました。ご教授願います」
「数学の素晴らしさに気付いている奴は教科書ノート全部無くさん」
「いや、だから不可抗力ですって」
そう昨日、アイカ(アリス)に向かって逃げる為に鞄を投げ捨てたのである………捕まったが。昼に探してみたが全く見つからずアレクサ(アリス)本人も知らない始末。その結果、隣のヤンデレがここぞとばかりに席をくっつけ一緒に見てるのが今の現状である。
◇放課後
「隼人くん一緒に探そ」
「ありがたい言葉だが、これ以上甘えると気だけ持たせるクソ男になるというかなってるから遠慮する。西園寺よ最終的に辛くなるのはお前だぞ」
「大丈夫だよ。最終的に結ばれるんだもん」
なんてこったい頑固過ぎて話が通じねぇ。げどマジでこう言う場合どうすればいいんだ?振ったのにも関わらず関係を迫ろうとするんだぜ。しかも、問題が俺にメリットあるものばかり、雑な性格な俺はそれを受け入れてしまってる。ようは気だけ持たせて相手に貢がせるゴミになってるのだ。最終手段は逃げる事だが、出来れば疲れず終わらしたい。とりあえず何でも試すか
「西園寺よ、実は俺ホモなんだ」
「安心して、私性転換手術できる金持ってるから」
あ、そうやった。こいつ西園寺財閥のご令嬢だったんやもっと別な理由が必要だ。
「ホモは嘘だ。実は俺、女の子と付き合うと死んじゃう呪いが……」
「大丈夫、付き合うの飛ばして結婚すればいいだけだよ」
「………」
あかん、どないせいちゅうねん。もうこれは利用しまくってクズ男だと理解させないとダメか?あっ!そうだ。
「西園寺、パチンコ打ちたいから金貸してくれ」
「隼人くん、ギャンブル中毒から抜け出すの一緒に手伝うよ。安心して私は最後まで見捨てないから」
いや、金貸さんのかい!こいつあれだ。相手のしたい事だけさせる甘い考え無しじゃねぇ。相手の為、正しい道に行かそうとするタイプだ!いい女じゃねぇか!クソが
「西園寺がいい女なのは分かった」
「えっ、好き」
「けど、その愛は優しく誠実で真面目な努力家に向けられるべきだ」
「隼人くんのこと?」
やはりコイツのダメな点は俺を選んでしまう人を見る目だな。俺に優しさも誠実さも真面目で努力家な点は無い。あるのは性欲や睡眠欲さえ押しのける食欲と自由と空を愛する心だけだ
――ピロロロ――穂乃果のスマホが鳴った音だった。
「ごめんね隼人くん。あ、もしもし?」
西園寺は一言断ってから電話に出た。最初こそ普通の表情だったが、だんだんとその表情に影が出てくる。
「ごめん隼人くん……私もう帰らないといけない」
流石に、ここで嬉しがるのは違うか
「金持ちは大変やな、頑張れよ」
「ふふ、ありがと隼人くん」
そう言ってさっきまでの影が嘘だったかのように笑顔でさって行った。………はぁ、ヤンデレではあるが、なまじいい所まで知ってしまったから辛え。靡く気は全くないが。
「あれ、今日お前一人?」
そう言って俺の肩から尋常じゃ無い握力を感じる。デジャブである
「おい、またやるのか?めんどくさいぞ」
「めんどくさいとは聞き捨てなりませんね。あんな一人勝ちをしといて僕たちが納得するとでも」
「そうっす兄貴」「是」「そうだそうだ」「まだ俺は付き合う事すら許してない」「前回の恨みを晴らす」「しかも授業中席をくっつけやがって殺す」エトセトラエトセトラ
前より増えてやがる、暇なのか?まぁいい予想して事だ
「よく聞け!馬鹿共!」
「「「「あ?」」」」
「実は俺、今日のお昼お腹空いて無くてな弁当を少し残してしまったんだ。そう西園寺穂乃果の手作り弁当だ」
「「「「「………」」」」」
「そーれっ」俺はそう言って猛獣共の中に放り込んだ。
ドタバシャドッカン!!!
俺は醜く荒そうアホ共を横目に教室を出た。フハハハハ、チョロ過ぎて笑いが止まらんわ。
「あんた達、いつもこんな馬鹿な事やってるの?」
そう言ってツインテ吊り目ツンデレの3Tがいた。
「ん?えーと………誰?」
「美月よ!花澤美月!今日転入したばかりでしょ!」
「あーうん、花澤美月ね。これからよろしくな、じゃあ」
「待ちなさい」
スタスタ
「待ちなさいよ!」
そう言って、はな……ざわは、俺の肩を掴んで振り向かせた。
「おい、俺に時間は無いんだ。ヤンデレがいない時間で色々と対策を立てないと手遅れになる」
「そんなの私には関係ないわ。今朝の件、色々あって追求出来なかったけど、私はまだ許して無いんだから!」
「えっ、だから俺じゃ無いって」
「そんなことは無いわ。そんな長髪で何故か目が少年の輝きに満ちている人はそうそういないわ」
「えぇぇ、じゃあこれで許してください」
俺はそう言ってなけなしの100円を出した
「ふざけないで!て言うか、えっ、100円?舐めてるの?」
「は?お前その100円でどれだけの飯が食えると思ってる。俺の親からの仕送り月3万だからな!」
「知らないわよ!とりあえず、ついてきなさい」
「は?一体何をさせる気だ?出来る事で尚且つやりたい事しか出来ないぞ」
「………普通誰でもそうよ。けど安心しなさい出来る事で尚且つやりたい事よ」
「分かった。食べ放題を奢ってくれるんだなゴチになりまーす」
「違うわよ!なんで私が奢る事になってるの!デートよ。デートするの!」
み………彼女のその発言で俺の頭はショートしそうになる。いや、もうなんで?
「………お前俺の事好きなん?」
「なんでほぼ初対面の相手を好きになるのよ?逆にその自信は何処からくるの?気持ち悪いわよ」
「オメェがデートに誘うからだろボケェ!」
「もちろん普通のデートでは無いわ。あなたを許す条件付きのデートよ」
「………その条件とは?」
「私を楽しませる事よ。さぁ、行きましょ」
マジで理解が出来ねぇ、て言うか疲れた。
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