一章

第8話 転校生

 あの後、無事に西園寺を送った俺は家に帰って速攻寝た。いやマジで疲れ過ぎたって、体力には自信あるが今回は精神的疲れが多すぎた。だからなのだろうか俺が朝起きた時には時計の針が8時を指していた………


「遅刻するやんけ!?」


 俺はすぐさま制服に着替えベランダから飛び降りた。3階程度なので着地さえミスらなければ大丈夫だ。そして俺は全力で走り出した。


「このままのペースで行けば間にあ!?」


 そう俺が言った瞬間、道の角でパンを咥えた変な女とぶつかってしまった。


「いったーい。ちょっとあんた、どこ見てんのよ!」


「俺は常に前しか見ない。じゃあな」


「え?あ、ちょっと!?」


 変なところで時間食ってしまったぜ。ただでさえ数秒単位のギリギリなのに最悪である。


 キーンコーンカーン


「ギリギリセーフ!!」スタッ


 コーン


「いや、ギリギリセーフとか以前にどこから登校してる?」


「え?窓からですが何か?」


 高校2年の教室は2階にあるわざわざ階段使って遠回りするより壁をよじ登ったほうが断然早い


「先生頭痛くなってくる…‥…早く席につけ

 HR始めるぞー」


「うぃーす」


 俺はそう言って席に着いたが肝心な事をすっかり忘れていた。そう俺は昨日、教科書全部入った鞄をアルストリング(アリス)に投げ捨てたっきりどっか行ってしまったのだ。なるほど、だから今日やけに身軽だと思った。


「おはよう!隼人くん」


「………なぜ隣の席にお前がいる?」


 昨日まで隣は大和だったはずだ。これでは大和から教科書を簡単に分取る事が出来なくなるでは無いか。えっ、一緒に見るんじゃないの?だって?お前らまだ大和の事分かってないな、理由は特にない。強いて言えばムカつくから。


「大和くんに譲ってくれないか交渉したら譲ってくれたの!」


 なるほど、大和ぶっ飛ばす。


「えー、今日は皆さんに報告があります。実はこのクラスに転入生が来る事になりました」


 大和に対してどのような処刑方法がいいか考えると先生が驚く事を言い始めた。えっ転入生?もっとマシな学校無かったのか?て言うかこれ以上キャラ増やしてどうすんの?


「じゃあ、入りなさい」


「はい」


 そこで出てきたのは、釣り目ツインテツンデレの3T王道ヒロインが来やがった。まぁ、この後の展開なんて王道よな。


「あ!あんた今朝ぶつかって来た奴!なんで、あんたがここに!?」


 まぁ、大体予想はつくわな。俺はそう思って後ろの席にいる優斗に声かけた。


「おい、多分お前の事だぞ。反応しろよ」


「ふふふ、成る程、成る程、とうとう僕の時代が来たわけですね。今朝ぶつかった記憶はありませんが些細なことなので良しとしましょう。優斗大人になりに行きます!」


 普通に些細な事でも何でもなく全く関係ないモブAのくせに何を言ってるのだろう?こいつは女関係なると本当アホになるよな


「あ!君は今朝ぶつかった変な女!同じ学校でしたか!!」


「……あんた誰?てか普通初対面で変な女とか失礼じゃない?ちょっと気持ち悪いんだけど」


「………」バタン


「優斗ー!!!くっそ、なんでこんな事に!」


「ていうか!アンタよアンタに言ってるの!」


 そう彼女は俺の方を指差して来た。ん?おかしい全く見覚えがない。俺は優斗の骸を投げ捨てツインテに向き直り言った


「多分、人違いじゃないでしょうか?俺今朝誰かとぶつかった覚え無いので」


「えっ!?嘘いや、だって」


 そう彼女はあり得ない見たいな顔をしてるが、覚えて無いものは覚えて無いのだ。確かに今朝何かにぶつかったような〜ぶつかってないよな〜気がするが、忘れてしまうくらいなので大した事無いのだろう。


「誰にだって間違いはあるさ、それに今後俺に話しかけないでくれ、理由は俺の隣の席を見れば分かる」


「えっ、何そ!!!???」


 彼女はようやく気付いたのだろう、俺の隣つまり西園寺のドス黒いオーラを。補足しておくとこのオーラは俺へ向けられてる。ちゃんと俺以外に迷惑かけない約束を守って嬉しいと思う反面、やっぱ約束無かった事にしたい思いが半々


「えーと、なんかごめんね!」


 そう言って転校生は自己紹介に戻った。名前は忘れた。


 ◇お昼休みだぞー


「隼人、我と共に二人で来い」


 開始早々、厨二病のカイトが急に俺を呼び出して来た。いつもは一人でぼっち飯をしているのに珍しい。


「飯食ってからな」


 そう言って俺は西園寺が作ってくれた弁当を食べようとするが、蓋を手で押さえつけられ止められた。


「今すぐだ」


「飯食ってる途中だったらキレていたが、それでも我慢するのはムカつくんだよ。それなりの要件なんだろうな。あと、隣の西園寺どうにかしない限り移動するのは無理だ」


「ふふ、佐藤くん。隼人くんが嫌がってるんだよ、どっか行ってくれない?」


 そう言われたカイトだが、ポケットから何やら数枚紙を取り出し西園寺に渡した。


「……隼人くん、お友達との交流も大事だと思うの。お弁当は逃げないから行ってきてもいいよ」


「おい、何を渡した」


「ついてこい」


 そうカイトは木刀を持って歩いていった


 ◇また屋上ぉぉぉぉーー


 補足、俺が屋上まで行けた理由はカイトが木刀を持っていたのが原因だ。えっなんで、行けた理由が必要かだって?俺は常に命を狙われてるんだぜ


「で、なんで俺はここに連れてこられたんだ?」


「貴様に忠告をする為だ」


 なん……だと……俺の顔に戦慄が走る。時に、アニメや漫画に必ずと言ってもいいくらい出てくる最強キャラについて知ってるだろうか?その存在は主人公がいくら努力したって足元にも届かない実力だったり、圧倒的な天賦の才の実力だったり様々だ。でだ、それを俺の現実の視点で見ると当てはまる奴が一人いる。殆ど人は知らんが目の前のカイトその人だ。


「お前に本気出されると誰にも手に負えないんだが?自爆覚悟で特攻くらいしか方法がねぇよ」


 そんな奴にガチで目をつけられたらマジで終わる。前回、乱闘で倒せたのはあいつが本気を出してない、つまり木刀を持っていなかったからだ。今の木刀を持ってる状況を見るに、アイツは本気だ。


「安心せよ、前回の件は少々内輪ノリに乗ったに過ぎん。我は嫉妬ごときで友を殺さぬ」


「それでもお前を相手にするだけでアホみたいに警戒すんだよ。で、西園寺の件が理由じゃなかったらなんなんだよ」


「貴様、今のままじゃ死ぬぞ」


「は?」




 あとがき


 ぶっちゃけ、8話面白く無いと思う。何故って俺が面白く無いって思ってるからだよ!はい、すんません。面白いの書けるよう頑張ります。

 まぁ、とりあえず。元々プロットなど無かったノリで作った作品ですが、思ったよりも読まれていて、ありがとうございます。星もこんなに貰ったの初めてです。超嬉しいです。感謝感激激励の嵐

 今後の展開ですが、プロット作ったので一応話の展開に困らないのですが……ガチガチにプロット作った自分の前作が全く読まれて無い事から自分はプロット作ったら、おもんないんじゃ無いかと心配してる次第です。その時は、読者の方々から「おもんな」って言ってください。プロットかなぐり捨てるので。

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