逸話・一
ある極寒の大陸に最強の一家と呼ばれる家族がいた。
父、母と3人のきょうだいが住んでいて、どこにでもあるような家族、でも少し異質な家庭…。
その一家の父は外の人間たちに最強の剣士として、
母は最強の魔導士として、
夫婦は恐れられていた。
二人の親は周りから残忍な人間として見られていた。何故なら、彼らは村の老若男女問わず惨殺し、反抗的なもの又は危害を加えるものはより残忍な方法で殺してきたのだから…。
ですが、三人の子供たちに対しては優しく子煩悩な夫婦だった。
優しく、時に厳しく、強い二人の親は子供たちにとって尊敬の対象だった。
そのような親を見て、3人のきょうだいは二人の親のようになりたいと、それぞれが思う『最強』を目指した。
一番上の姉は、全てを生み出す魔術をもつ『最強』に……、
二番目の兄は、全てを壊すことの出来る力をもつ『最強』に……、
三番目の妹は、聖・魔の力を操る『最強』に……、
三人のきょうだいはそれぞれの最強で頂に立ち、多くの人に畏怖と尊敬の念を与え、彼らは北の大陸を生涯に渡り、守り続ける。
父と母との思い出、たとえ彼らがどんな暴挙や悪虐非道の行いをしていたとしても、その温かな記憶だけは誰にも触れさせないと、小さな背中を大きく見せ、守り続ける。
そして、のちに、彼らは『初まりの巳神』と呼ばれるほどの力を持つ。
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