第19話 新しい仲間



アステルさんが空の彼方に消えたのを見送り


僕はこれからの事を、考えることにした


まずは、ギルドにどこまで話すか?


魔王の出現と、その四天王、魔王の目を撃破したことは、言っても問題ないだろう


問題は、ロミナさん、アステルさん、ライルさんの事を、話すかだ


ライルさんの事を、聞いても、もう悲しむ人は居ないだろうけど


ロミナさんとアステルさんにはまだ、家族が残ってる


真実を教えるべきなんだろう?


やっぱり僕には話せない、情けない話だが、今まで通りに誤魔化させてもらおう


次に考えるのは悪魔さんの事だ


あの人に対する、怒りや、憎悪は消えてないけど


だいぶ冷静に考えられるようになってきた


あの人の言う、祭りがどういった物なのか


今までの、あの人の言動と、さっきのアステルさんの伝言で分かった


努力、友情、勝利そして四天王最弱ってセリフとくれば


もう、間違いないだろう、ジャ〇プ的な展開を作ろうと、してるに違いない


拠点を作るって言ってたし、僕が敵のアジトに乗り込み、四天王の一人、一人と戦い撃破して


最後に魔王との対決になるんだろう


常に1対1で戦えるのは、ありがたいけど、かなりきついね


まてよ?


そうか、もしかしてあの展開も、あるのかな?


仲間がここは俺に任せろ先に行けって、パターンが?


ウーーーん 考えても、分からないね


でも、試しに仲間を探してみようかな?、もしそのパターンもあるなら


あっさり見つかりそうな気がするし


でも、それって、あの人の仕込みだよねたぶん?



うーーーーーん 複雑な気分だけど、背に腹は代えられないかな


もし一人で戦って、魔王の前に行くまでに力尽きるようじゃ、それこそ意味が無いしね


まあ、本当にそのパータンなのかも、今は分からないし


そうだね、もし仲間が増えるようなら、変な目で見ないで、仲良くしよう




その時、地上に大きな影が映る


え? アステルさん、戻ってきたの?


いや、違うなもっと大きい


僕は上を見上げ、影の正体を確かめようとしてみる


ドラゴン?いやワイバーンってやつなのかな?


人が乗っているみたいだね


向こうも、僕に気付いているのか、こちらに向かって降りてくるようだ


ワイバーンから3人の男女が降りてきて、僕の方に歩いてくる


この人がリーダなのかな? だいたい170cm位、金髪で青い目 


歳は15から20って所かな 立派な鎧を着てるドラゴンライダー?


次に目を引かれたのは、女の人で身長150cm位、こちらも金髪に青い目 


歳も同じくらい? いやもうちょと下なのかな?


杖を持ち、僧服みたいな格好をしている、僧侶なのかな?


最後の一人は 男の人で160cm位で茶髪で黒い瞳


歳は前の二人と比べるとだいぶ年上そうに見える


杖を持ち服装は魔法使いって感じの人だな


三人は僕に近づいてきてお互いの顔が、確認できる所までくると止まった


リーダぽい人が僕に話しかけてくる


「すまないが、少し尋ねたい、私はここより北にある


ノースガル帝国の皇子ノースペンドラゴン


君は勇者ダイスケ君なのかい?」


これは、そういうことですか


「勇者じゃないですけど、ダイスケは僕で間違いありません」


三人は頷きあい、僕にそれぞれ礼を取り


「やはり、女神さまのお告げとおりですね、挨拶が遅れました

私は聖女のキャスリーンどうかキャスとお呼びください」


「キャスに強引に連れてこられたが、ほんとに居るとはな、ああ俺は賢者のスーラだ」


ほんとに仕事が早いな


「如月大介です、こちらこそよろしくお願いします」


ノースペンドラゴンさんが代表して話してくれるようだ


「いや、こちらこそ、ところでこの街は何があったのだ?、住人はどうしたんだ?」


僕は魔王の事、そしてこの街に起きた悲劇を三人に話した


三人は僕の話に動揺したようだ


「魔王だと信じられない? そんなのは、おとぎ話の中の話だろう?」


スーラさんがもっともな感想を口にすれば


「いえ女神さまのお告げとも一致しますし」


聖女のキャスさんは、もう納得したみたいだ


「そうだな、魔王かどうかはともかく、この街のありさまは現実だろう」


ノースペンドラゴンさんは周りの様子を確かめながら


「とにかくだ、ダイスケ君、これから君と行動を共にしたい、いいだろうか?」


ええ、ここまでお膳立てしてもらったんですからね


「はい、こちらこそお願いします」



スーラさんが


「一緒に行動するのは、構わないが、これからどうするんだ?」


「そうですね、僕はギルドに報告をしなければいけませんので


コンテントの街に一旦戻りますけど三人もきますか?」


キャスさんが


「もちろんご一緒にさせてもらいますよ」


「ワイバーンの翼なら、すぐに着くだろう、みんな乗ってくれ」


二人はペンドラゴンさんの言葉に頷きワイバーンに乗り始める


「さあダイスケ君も」


ペンドラゴンさんに促され僕も載せてもらうことにする


いや四人で乗るとすごい狭いね(笑)


ペンドラゴンさんは僕らがしっかりと捕まったのを確認すると


「はばたけシーザ」 「バサバサバサバサ」


シーザてのがこのワイバーンの名前なんだろう


あっという間に、上空に


すごいな、これは滅茶苦茶、怖いね(笑)


でも、これなら、すぐに着きそうだ


仲間も出来たし、僕の準備はもう終わったのかな?


それとも、まだ仕込みはあるのか?


もう、どうでもいいか


そうだ、もう始まってしまったんだ


あとは、いつ終わるかだよね

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