第14話 魔王誕生



僕の朝は早い 


まあ昨日はおかしな夢を見たせいであれから眠れなくなったんだけどね


今日も一人で三人分の朝食を作る


なぜ僕が作っているのか?簡単だ二人には作れないからだ


あの二人の女子力はゼロに近くしかも 


二人ともメイドさんを雇えばいいと言って、全く努力をしない


「はあ ほんとにメイドさんを雇った方がいいかもしれないな」


ただ僕の収入がいくらなのか いまだに分からないので


僕の収入だけで雇えるものなのか不明なんだよね


そんな事を考えてるうちに二人とも起きてきたようだ


「おはようございますダイスケさま」


二人とも声を揃えて挨拶してくる


「おはようございますロミナさんアステルさん」


僕も二人に挨拶して顔をむける


あれ? なにかすごい違和感が


「ダイスケさまいつも ご苦労様です 


ダイスケさまの料理が食べれるんなて嬉しいですけど」


「そろそろメイドを雇いませんか?」


アステルさんが先ほど僕も思ってた事を口にしてくる


ロミナさんも同じ考えなのか


「そうですねダイスケさま費用なら心配いりませんし 家の者を越させましょうか?」


そうかロミナさんの家のメイドさんに来てもらうのもいいかもしれないな


「それはいいかもしれませんけど そのメイドさんの雇用費は出せそうなんですか?」


ロミナさんは微笑みながら


「まあ ダイスケさまはそんな些細な事気にしないでもいいんですよ(笑)」


「いや いちおう雇う人のお金は自分で出さないと いけないかなって」


「大丈夫ですよダイスケさま 


この前の決闘で家には大金が入るんですから 何も問題ありませんよ(笑)」


そうかたしかに 伯爵にはすごい大金が入るし それくらいはいいのかな


それよりも いい加減 確かめないといけない


「あのロミナさん アステルさん ちょっといいですか?」


「何ですかダイスケさま?」


「あのロミナさんなんで頭に角が生えてるんですか?」 


「アステルさんはなんで背中に翼があるんですか?」


そう ものすごい違和感はこれだ 


ロミナさんの頭には二本こめかみ辺りから10cmくらいの立派な角が生えており


アステルさんの背中からは 黒いカラスのような翼が生えている


「ああ ついにダイスケさまにきずかれて しまいましたのね」


「ええロミナ様これも 運命でしょう」


いや きずくもなにも 一目見れば誰でも わかりますよ


「じつはダイスケさま昨日から ロミナは魔王になったのです」


「ダイスケさま このアステルは魔王四天王の筆頭 魔王の翼に昨日からなりました」


「え? あの いきなりすぎるんですけど?」


僕の思考がついていけません


「すいませんダイスケさま驚かせてしまいましたね」


「昨日 偉大なるお方が私たちをお呼びになり


 こう おっしゃたのです 魔王になりダイスケさまを倒せと」


「え あの引き受けたんですか?」


「はい もし私たちが断れば 別の者にやらせるし ダイスケさまを倒せば」


「転生させてくれて三人で幸せな生活を保障してくれると」


アステルさんも頷きながら


「はい それだけじゃなく 未来永劫 


人の世がつずくかぎり 何度生まれ変わろうとも 同じようにしてくれると」


偉大なお方って たぶんあの悪魔さん だよね?


「あの それを信じたんですか?」


二人は大きく頷き 「ええ あれほど偉大なお方が 言ってるんですもの」


「いや あの人 悪魔ですよ? たぶん平気で嘘つきますって」


二人は不機嫌になり


「まあダイスケさま あの方を悪魔呼ばわりするなんて いけませんよ」


アステルさんも


「ええダイスケさま お名前は 教えていただけませんでしたが


 あの方は女神イシュタルさまに間違いありません」


イシュタルってこの世界 最大宗派の女神さまだよね?


たしかにそう言われれば 教会にある女神像に似てる気がしてきた


もしかしてこの世界では 本当に女神なのかな?


いや それは どっちでも いいんだ


そう すべて 本当の事だとしたら 未来永劫にって なんだよそれ


ほんとうに 重すぎるよ 勘弁してください


僕が呆然として考えこんでいると


「ダイスケさまに きずかれてしまったし しょうがありませんね」


「はいロミナ様 あのお方の指示どうりに行動を開始しましょうか」


「ええ まずは拠点を探して 四天王の残りの3人を探さないといけませんね」


え 四天王アステルさんしか いないの?


もしかして 今 倒しておいた方がいいんじゃないか?


そう この二人がなにかやらかす前に止めてあげた方がいいのかも


「まって ください二人とも どんな指示か知りませんが ここで終らせましょう」


「すいませんが ここから二人とも出しませんからね」


二人は困ったような顔して


「ダイスケさま あのお方の指示どうりにしないと いけませんよ」


「ええダイスケさま そうしないと約束を守ってもらえないかもしれません」


「どうやら言っても分かってもらえないようですね」


「ええ これも愛の試練の一つなのでしょう」


「ダイスケさま 私たちを止めれると思わないでください」


だけどどうしようこの二人を 殺すことはできないし


力ずくで 動けなくして拘束するしかないかな


僕がそんな事を考えている一瞬にアステルさんが動いた


「ダイスケさま 敵を目の前にして 隙だらけですよ」


アステルさんが僕に組み付いてくる


うお なんて力だ僕と互角なのか?


僕とアステルさんはお互いの手を掴み力を込めるが


駄目だ本当に互角なのか 力だけじゃ勝負がつかない


その時 ロミナさんの叫び声が聞こえてきた


「サンダーブレイク」


え こんな街中でつかうんですか?


てゆうか もし僕と同じ威力なら 全弾食らったら さすがに死ぬ


その恐怖に慌ててアステルさんの手を振り払い


絶対防御


「パーフェクトシールド」


これなら防げる 防げるけど 絶対防御中はなにも出来ない


「ガぁーーーーん」 「ドかぁあアアーーーン」 


相変らずのすさまじい威力と雷鳴そして眼も開けていられないような閃光


「おわったか?」


二人はとっくに逃げたのだろう


僕に確認できるのわ 瓦礫となった家だけだ






あの 急展開すぎるんですけど

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る