第13話 神がいるんだから悪魔もいるよね?

あれ ここは何処だ?


あれ ここはもしかしてあそこか?


そう今 僕の目の前には 真っ白な世界に卓袱台


あの時と一緒だ ただ違うのは卓袱台でお茶を飲んでるのが


10歳位の幼女だってことだ黒い髪に黒い瞳 すごい整った顔立ちしてる


まるで人形みたいだ


この子は神様なのかな? 姿を変えてるとか


僕を見ていたその子が口を開く


「やあ如月大介君 突然呼び出してしまってすまないね」


見かけのわりに 随分大人びた口調だな


「見かけなぞ ただの記号だよ まあこの姿はいろいろ都合がいいのは確かだけどね」


やっぱり心を読まれている やっぱり神様なのかな?


幼女が苦笑しながら


「いやいや あんな奴と 一緒にしないでもらえるかな」


「じゃあ 貴女は誰なんですか? 僕に何か用があるんですか?」


「そうそう 君に用があるんだけど まず自己紹介からかな」


「そうだね君に分かりやすく言えば 私は悪魔だ」


「悪魔なんですか?」


「そうだよ神がいるんだ 悪魔だっているさ(笑)」


いや あんまり悪魔ぽくないんだけど


「まあ 信じる信じないは君に任せるよ」


ますます悪魔ぽくないな どっちかって言えばあの神様の方が悪魔って感じなんだけどな


「ははは なるほど奴の方が悪魔ぽいか それは愉快だね ははははは」


なにが愉快なのか分からないけど ひとしきり笑ったあと 自称悪魔が語り始める


「ああ すまなかったね 君の時間を貰ってるっていうのに」


「それじゃあ君をここに呼んだ要件を済ませちゃおうか」


なんだろう今度は悪魔に間違いで殺されたんだろうか?


「いやいや 違うよ 私は奴とは違うんだそんな間違いはしないよ」


「はあ じゃあ なんなんですか?」


「いや君に宣戦布告ってやつかな」


「え あの僕 悪魔に恨まれること 何かしましたっけ?」


「いやいや 君にはまったく 恨みはないよ だだね 困るんだよね」


「ほんとうに奴にも困ったものだね 


君みたいな世界を変えかねないような存在をポイポイと生み出してくれて」


「本当ならここで君の存在を消して無かった事に してしまいたいんだけど」


「それはルール違反なんでね そうもいかない」


「あの ようわ僕の存在があの世界には邪魔だって事 いいたいんですか?」


「まあ そうだね そう捉えてもらっても かまわないよ」


悪魔は僕に微笑みながら


「じつは君の事は 時々見せてもらっていたんだ」


「自分の力をなるべく 押さえるように行動してくれてるみたいだし」


「なにも目くじらを立てることもないかとも考えていたんだけどね」


「この前君が使った世界改変 あれはよくないね」


「あんなもの 簡単に使われてはたまらない」


そうか確かに 誰も知らなさそうだから選んだんだけど もしかして?


「そう その通りだよ あれはね危険だから わざと失わせた魔法なんだ」


「あの それなら 僕がもう使わないようにすれば いいんですか?」


「そうしてもらえると 助かるんだけどねえ」


「私としては 危険の元は減らしたいし」


「それに 人の愚かさは時に私の想像を超える時があってね(笑)」


悪魔が苦笑しながら


「君だって可能性はゼロのほうが安心できるだろう?」


たしかに言わんとすることは 分かったけど


「あの それで僕をどうする気なんですか? 


さっきの話だと貴女は直接僕に手を出せないみたいなこと言ってましたけど」


「そうそう 物覚えがいいね 私は君には直接 手は出せない」


「なんで間接的に手を出させてもらおうと思ってね」


悪魔はニヤリとしながら


「これから君にいろいろな事がおきると 思うけど まあ頑張ってくれたまえ(笑)」









目を覚ますと いつものベットの上


「いまのは夢?」


いやにリアルな夢だったな


神様がいるんだ悪魔がいても不思議じゃないけど


うーーーーん ほんとに夢だったのかな?

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