第10話 決闘終了


ついに決闘の日が来た


僕の準備は昨日の夜には終わって後は本番を待つだけだ


ロミナさんとアステルさんが僕を迎えに来てくれたようだ


「ダイスケさま準備はよろしいですか?」


「はい 大丈夫です」


アステルさんが微笑みながら


「ダイスケさま頑張ってくださいね 応援してますから」


アステルさんに頷き宿を三人で後にする



どうやら僕が最後だったみたいだ 待たせちゃったのかな?


「すいません 待たせましたか?」


ボッシュ伯爵が


「いや 構わないよダイスケ君(笑)」


「ふん 逃げ出したのかと思ったぞ(笑)」


ライルさんがこの前 あった時と変わらない目で僕を睨みつけてくる


「ところで伯爵 そちらの決闘者はダイスケしか見当たらないが 


ほかの参加者はまだなのか?」


「まだ 俺を待たせるつもりなのか?」


「いや こちらの決闘者はダイスケ君一人だ すぐに初めてもらって構わないよ」


伯爵が僕の方を見ながら


「ああ ダイスケ君も もう大丈夫だよね?」


「ええ いつでもいいですよ」


ライルさんが僕を見てわらいだす


「はははは そうか勝てないのは 分かってるんだ


 死ぬのは一人で十分だよな ははははは」


まあ 普通はそう思うよね


我慢できなったのかロミナさんが


「すくなくともダイスケさまはご自分で決闘に参加します」


「どなたかのように 見てるだけで名誉を語る 人とは違いますわ」


「だまれロミナ お前にも思い知らせてやるからな」


「まあいいダイスケさまが目の前で なぶり殺しに 


されるさまを 今日は特等席で見てるがいい(笑)」


すごい こんな悪役ぽい言葉を聞いたのは初めてだ なんか感動してしまう


ライルさんも笑いあきたのか


「 立会人のバーナム伯爵も早く帰りたいでしょうし そろそろ始めますか?」


立会人の方を確認すると 


「双方に問題がなければ 始めますがよろしいですか?」


立会人のバーナム伯爵から宣言される


「では双方 正々堂々と騎士道精神にのっとり 勝負なされますことを」


僕はその宣言を聞いたあとに 移動を開始した



僕の目の前50Mって所にライルさんの決闘者が並んでる


数えてないから分からないけど 100人いるんだよな


なんか向こうも僕をみて すごいやりにくそうにしてるみたいだ


まあ そうだよね 100人で1人を 嬲り殺しにしろって 言われたら


僕だったら  参加しようとは思わないしね


この人たちもライルさんに雇われてるだけなんだろう



始まるみたいだ 立会人が旗を上げた あの旗が下がった時が決闘の開始だ


「バシーー」


下がった決闘開始だ


「うおぉおおーー」「 くたばれーーー」 「わあぁああ」


ものすごい怒号が僕の耳に入り 僕に向かってるく人たちが目に入る


いまだ いくぞ 世界改変


「ワールドチェンジ」 僕は彼らの怒号に負けじと叫ぶ


きた この重さ間違いない 僕の周り100Mは世界の秩序が変わった


そう重力が10倍に変わったのを僕の体で感じる


周りを見ればだれ一人まともに動けていない


べつにワールドチェンジは重力を操る魔法なんかじゃない 


今回は重力を改変したんだけど


ならなぜ重力を操る魔法にせず 世界改変なんて回りくどいことをしたのか


それはずばり重力を操る魔法がこの世界には無いからなんだ


そしてギルドで確かめたから間違いないだろうけど


 世界改変の魔法自体がまったく伝わって居ない


使えるものがいないのか 失われてしまったのか わからないけど どっちにしても


いま この場にいる人には 何がおきてるのか 誰も分かっていないはずなんだ


これなら この人たちが 勝手に倒れたと 言い張れる


いや 言い張るんだけどね


あれ 周りを確認すると


「え 皆さん大丈夫ですか?」 「あのもしかして 重すぎましたか?」


まずい ほとんどの人が失神して痙攣をおこしてる 


すぐに魔法を解かないと


「ワールドチェンジ エンド」 僕は叫び自分の体が軽くなるのを感じる


さすが世界改変の魔法だ 初めて魔力が減ってるのを体感できた


体感だとあと30分もつずけてたら枯渇するのかもしれない


「ふう 終った」


「ダイスケさま勝ちました 大勝利です」


ロミナさんとアステルんさんが僕に向かって走ってくる


「さすがわダイスケさまです なにが起きたかさっぱりわかりませんが お見事でした」


「今日は 異常気象で日差しがきつかったし たぶん日射病でしょう 間違いありませんよ」


二人は頷きあい 僕に突っ込む


「いえ もう異常気象とか いいですから」


なに 僕の言うことなら全肯定する二人が


成長したんだね(笑)


誤魔化すために 遠くをみるとライルさんが立会人になにか怒鳴ってるようだ


それをみたロミナさんが


「まあ 見苦しい男ですね もうダイスケさまの勝利は確実でしょうに」


アステルさんも同感なのか


「ええ いくら因縁つけてもいいですけど いま 動けるのはダイスケさましかいませんし」


たしかに周りをみまわせば 僕たち以外まともに動ける人はいない


気が済まないのかライルさんが険しい顔で近ずいてくる


「貴様どんな汚い手を使ったんだ? 言え白状しろ」


たしかに汚い手は使ってるけど そんな言われ方するとムッとくるな


決闘のルールに神様に貰った力を使っちゃいけないって ないだろうし


僕が黙っていると


ロミナさんとアステルさんが頭にきたのか


「ライルさま文句があるなら もう一度勝負しますか? 


ああもちろん次は貴方自身で確かめたらどうですか?」


「まあ アステルこんな名誉も勇気もない男にそれは 


気の毒ですよ ねえそうですよねライルさま?」


いや 煽りすぎですよ ほら僕を憎しみで殺そうとして


必死にビームをだそうとしてるじゃないですか


「くそ 覚えてろよ」


そう捨て台詞をのこしライルさんは帰っていった


すごいな こんな完璧な悪役を初めてみたよ ライルさん感動をありがとう

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