第3話 ニューライブのスカウト

凸待ち配信終了後


「いやーみどり良かったよ。結構反応来てるよ」


 にこやかに酒をあおる湯川雨井ゆかわういと未だに納得してなさそうな雪塚海斗ゆきつかかいと。この3人で集まるのは、6年振りぐらいなのでは...


「ありがとう。久しぶりに歌ったから結構不安だったの。」


 大人になってからいや、海斗と会わなくなってから私は歌う機会が無いほど忙しかった。


「いや。昔以上に上手くなっていたね。」


「ありがとう。確かね6年振りぐらいに本気で歌ったの。」


 2人が驚きの表情になる。雨井には言っていた気がするのだが...そもそもそれよりも


「というか結局私はニューライブって所に入るの?」


 すっかり忘れていたが、雨井こと天津風ゆう先生が配信中になんだかそのような事を言っていたような...


「うん!ニューライブの社長は大学の先輩で、頼んだらいいよーって」


 雨井凄い、素直にそう思えた。


「えっとこの前言っていた佐々木雨先輩だっけ?あのテンパのお兄さん的な」


「いやぁ俺にとっては、凄い丸投げなタイプな人だなぁって印象だが...咲は本当にVTuberをやるのか?」


 丸投げ...少し不安が芽生えるがまた海斗達と話すことができるこの機会を、私は手離したくない。


「私はやるよ?だってここまで来たら戻れないでしょ。そもそも私がサプライズをしたいって、我儘言って連れてきてもらったからね」


 2人の瞳をしっかり見て答える。っとそもそも私の需要なんてものはあるのか?


 そんな事をボソッと呟いたら、急に雨井と海斗が頷き握手をし始めた。


「雨井。明日咲を連れてこい。」

「もちろんだよ!ついでに雨先輩を連れてくるか?」

「たしかにな...雑談と歌枠どっちににするか?どちらかと言うと喋ってみどりの事を知ってもらいたいし...マシュ読みか」


 雨井と海斗が凄い大変な事を考え始めているような気がする...


 私巻き込まれすぎないか...?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る