第31話

と、本当は貰ったのだが、見栄を張り不満そうに言ってみた。


「誰かが、店を開けていたのかな?

そんな事は無いと思うのだけど。

そうだ、修さんの写真が、携帯に保存されているよ。

見ますか?

ちょっと、こっちに来て。」

と、人通りの邪魔になると思ったのか女性は、僕を歩道の端に寄せた


「これよ、これ。二年前に撮った写真よ。

この人が、修さん。この人が娘の瞳さん。」

と、何故か明るくスマホの写真を見せてくれる。


私は、その写真を見て驚きで声を出す事が出来ない。

全身に悪寒が走り、小刻みに震えがきた。

だが、その震えは数秒で止まった。

どれくらいの時間写真を観ていたのだろうか?


「この横に写っているのは、この人の娘さんですか?」

と、やっと口が開けた。

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