第27話

「この娘も満足したんだろう。この写真は、微笑でいるよ。

きっと、犯人を見つけてくれると想っているんだよ。」


「そうですか。でも美人さんですね。この人。」

と、まるで生きているかの様に僕が言った。


「だろう。美人だろう。」

と、店主は嬉しそうに言う。


次の写真を見て、僕は驚いた。心臓が止まるかとも思ったが、

逆に鼓動は激しく脈打つ。

「何、何ですか?これは!妖怪ですか?

それにしては、はっきりと写りすぎだ!

もっと、遠慮してくれ!」


「そんなに驚くなよ。妖怪じゃ無いよ。ただブスなだけ!だよ。

彼女も写真に写りたかっただけだよ。

幽霊だって、ブスはいるよ!」

と、店主は少し怒って言った。

霊界の事を何もかも知っているかの様に。


「ブスが死ぬと妖怪になるんですね?!」


「そうじゃないよ。妖怪と幽霊は別物だよ。妖怪は別の生き物だよ

悪霊は人を恨んで死んだ人だよ。その恨みが強すぎると

悪霊になるんだ。この人はただのブスで死んだの。

解る?恨んで死んでは、いない人なの!」


と、店主の意見は説得性がある。

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