第10話




「何で判るのですか?」


「だって、恨みを持っていたら、写真撮られる時にピース✌️の

ポーズとらんだろうし、女性は化粧をしてるんだぞ。

普通、せんだろう。そんな事。

きっと、霊達も嬉しかったんだろうな。久々の写真を撮られるので。これからは、君も一人暮らしでは無くて賑やかになるな〜」


と、至って能天気な発言だ。

僕も、一人暮らしでは無く誰かが居てくれると思うと

孤独感は消えるが、側にいるのは幽霊である。

複雑な心境だ。


「もっと修行を積むと、心霊がはっきりと見える写真を撮る事ができるぞ。これが出来たら、君は一躍有名プロのカメラマンだなぁ。」


と、僕に理解不明なことをあっさりと明るく云う店主。


「あの〜、さっきから気になるのですが、修行って何ですか?

どの様にしたら修行になるのですか?」

と、訝しい想いで聞いてみた。


「修行ね。 修行の仕方は色々あるよ。

一番簡単なのは、曰く付きの心霊写真スポットで写真を撮る事だな。」

と、さらりと云う

「いつ撮るのですか?」

と、不安げに聞く僕。

「いつ撮るって決まっているだろう!

幽霊のいる時間帯だよ。普通は丑三つ時でしょ。」

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