第7話
それとも、何か聞きに来たんかい?」
僕は修行の事が聞きたかったのだが、はぐらかされたので
聞く事は出来ず
「二枚だけの現像ってお願い出来ますか?」
「良いよ、何枚でも現像はできるよ。ただ、二枚だけでも出来るけど、フイルムは二枚以上減るよ、いいかな?」
「どれだけ減るのですか?」
「そうだな、残り枚数12〜3枚かな」
……フイルムのカメラはこれだから困る。デジタルカメラならフイルムなんて無いから、何枚でも撮れるのに!……
と、思ってはいるが声にはしない。
「直ぐにでも確認したいので、現像して下さい。」
と、お願いした。
「じゃ、そこで座って待っていてくれ。お客が来ても
店主は居ないと言ってくれ。写真にする為には時間が掛かるので
・・・」
と、言いながら店主は、私のカメラを持って部屋に入った。
「あの部屋が現像部屋かな?『お客が来ても居ない』と言ってくれって言っていたけど、大丈夫なのか?」
だが、幸いな事にお客は誰も来なかった。
待つ事一時間弱、店主は部屋から出て来た
嬉しいそうに僕を見ている。
「やっぱり、わしの見た目に狂いは無かった。
君は心の綺麗な正直者だよ。
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