第6話

「まあ、古いカメラだからそんなもんだろう」

と、自分に言い聞かす。だが、

「もし、この部屋に霊が居て写っていた方が怖いじゃないか?!

俺って馬鹿な事をしてしまった。」

と、後悔の念を独り言で忠実に再現。

……明日、直ぐにこの写真の現像をお願いしに行こう……

と、心に秘めて一人食事をする孤独な私。(*´◒`*)



次の日、適当に仕事を済ませ 昨日のカメラ店に急いだ。

相変わらず客は居ないみたいでひっそりとしている。

「ごめん下さい」と、呼んで辺りを見渡すと、茶髪が見えた。

昨日の店主だ。


「昨日のお客さんかい、霊 撮れたかい?」

と、やはりぶっきらぼうな挨拶だ。

「霊など見えません。いるかどうか解らないですよ。

取り敢えず二枚だけ撮ってみました。

写っているかどうか解らないから、現像をお願いします」

と、僕は少し怒気のある言い方をした。


「そうだった。このカメラから霊が見える様になるには、

修行が必要だった。」

と、店主は想い出したかの様に云う。


「修行?! 修行って何!」

と、僕は驚いて店主の顔を見た。


「まあ、その内に解るよ。ところで今日は現像するんかい?

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