あとがき

『風の配達人~鼠のセイルと妖精アマリリス~』を後日談を含め、最後までお読みくださり、ありがとうございます。


 短~中編くらいの長さの物語、とても楽しく書くことができました。

 マンガやゲームでは「重力操作」の能力は強キャラが使うことが多い印象が個人的にありまして……そんな力をセイルに持たせてしまったので、無双させないようにしないとなぁ、なんて考えながら書いていました。



 孤児院で暮らす以前は『生きる為』に仲間と群れていたセイルと、自身の性格が原因で孤立していたリリス、人との繋がりが薄かった二人が、今回の小さな旅で本当の意味での信頼を築き、友人になれた、そんな二人の旅でした。


 ただ、二人には寿命の差もあり、リリスには約束された別れが待っています。

 それでもセイルとの旅を続ける彼女の心象を書き切れなかった、と反省点が残りつつも、二人の初めての物語としてはこれで良かったとも思っています。


 時間が許せば、新しい配達の旅も書きたい所存です。



――――――


 今回の物語は別作、『ヒマを持て余した神々のアソビ』のスピンオフになりまして、時系列も繋がっています。


 もしよろしければ、本編も覗いてくださると、とても嬉しいです。

 セイルの物語ではぼかしていた、リリスが持っていた”金属の杭”の正体や、ミーツェの力が詳しく描かれています。


【ヒマを持て余した神々のアソビ】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666360712184




 以下は具体的な時系列です。

 本編をお読み頂いた時の参考になれば幸いです。


「chap.4 他種族国家アルコヴァン ep21.メルミーツェ=ブラン」でミーツェが商会を立ち上げて自宅を建ててもらう間にセイルの依頼が発生。


 ↓


 セイルが出発して、数日後にウカノから依頼を受けたミーツェがヨウキョウへ出発、「 chap.5 鬼と狐の国ヨウキョウ ep2.アヤカシへ2」です。

 この間、セイルはパクス=シェルへ向かっています。


 ↓


 セイルがシリ=ル=ヒップでの依頼を終え、ツーク村に到着したころには、ミーツェはゾラ家でクレハたちと行動を共にしていました。

「 chap.5 鬼と狐の国ヨウキョウ ep5.狐っ子~ep9.御前試合」辺りです。


 ※ルーラーを前に倒れたセイルを助けたのはミーツェです。

 ヨウキョウに滞在しているところにリリスが”金属の杭”を使って助けを求めました。


 ↓


「chap.6 たった1日の動乱 ep10.風雪の白尾2」で、隣国ヨウキョウで起きた事後処理の合間にダフネリアにお願いに戻り、最終話のセイルの元に現れる。


 最終話でリリスが言った。

『あーしが妖精族の故郷に帰るのはミーツェの力が必要だったんだぁよ』

 これはミーツェの自宅から花畑へ戻ったことを言っています。

(ミーツェの自宅には各地に繋がるアレがあります)


 ミーツェもこの間、魔物討伐から霊樹精エルフの反乱と、ヨウキョウを駆け回っていました。

 なので、セイルは数週間、ひとりぼっちにされていました、可哀想に……




 因みに、セイルは「chap.8 階層都市バベル ep1.ファルナからの手紙1」で一度だけ登場しています。(リリスは未登場、夜だし寝てたのかな?)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

風の配達人~鼠のセイルと妖精アマリリス~ きんくま @kinkuma03

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ