第5話 新しい友情の芽

ひなたは、カラオケサークルの仲間たちと過ごす時間に心から安らぎを感じていた。サークルの活動は、ひなたにとって新しい世界への扉を開く場所であり、彼の心の中に芽生えた友情の種を育む場所でもあった。


その日、サークルのメンバーたちは、近くのカラオケ店「カラオケ・オアシス」に行くことにした。そこは、サークルのメンバー、たろうがよく行く店で、彼が皆に紹介したいと言っていた。


「ひなた、今日は一緒に歌おうぜ!」たろうが声をかけてきた。


「うん、楽しみだね。」ひなたは笑顔で答えた。


「みんな、今日は新しい歌に挑戦してみない?」あすかが提案した。「たろうくんがこの店で見つけた面白い曲があるんだって!」


「それいいね!」さくらが賛成した。


店に着くと、たろうが新しい曲を選び、みんなで順番に歌い始めた。その曲は、ちょっと懐かしい感じのメロディで、サークルのメンバーたちは楽しく歌いながら、笑顔を交わしていた。


「これ、結構難しいね。」ひなたが少し照れながら言った。


「でも、楽しいよね。」あすかが笑顔で言った。


その後、ひなたは太郎と一緒にデュエットを歌った。最初は緊張していたひなたも、太郎の明るい歌声に引っ張られて、次第にリラックスして歌えるようになった。


「お前、いい声してるじゃん!」太郎がひなたを褒めた。


「ありがとう、太郎くん。」ひなたは嬉しそうに答えた。


その日の帰り道、ひなたは新しい友情の芽が生まれたことを感じていた。サークルのメンバーたちは、彼の新しい友達であり、家族のような存在だった。


「これからも、楽しい時間がたくさんあるといいな。」ひなたは心の中でつぶやき、夕焼けに染まる街を見つめた。潮風が心地よく吹き、彼の心に新しい冒険への期待を運んでいた。

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