第2話 潮風とカラオケサークル

初めてのカラオケサークルでの活動を終え、ひなたは心地よい疲れを感じながら家に帰った。いつもは一人で楽しんでいたカラオケだったが、仲間と一緒に歌う楽しさを初めて感じることができた。

潮風が穏やかに吹く中、彼は赤穂市の小さな街の風景を見つめていた。


「どうだった?」父親が迎えに来てくれた車の中で、ひなたに尋ねた。


「うん、楽しかったよ。」ひなたは笑顔で答えた。


カラオケサークルには、ひなたと同じように音楽を愛する仲間たちがいた。たろうは最新のカラオケ機器に詳しく、サークルメンバーに新しい曲を教えてくれる。さくらは落ち着いた性格で、歌うことが大好きな優しい先輩だ。そして、あすかは、ひなたにサークルの楽しさを教えてくれた友達だった。


次の日、学校でひなたは昼休みにあすかと一緒にお弁当を食べた。


「ひなたくん、昨日は楽しかった?」あすかが尋ねた。


「うん、すごく楽しかったよ。ありがとう。」ひなたは照れくさそうに答えた。


「それならよかった!今日はまた新しいカラオケ店に行ってみない?」あすかは嬉しそうに提案した。


その日の放課後、ひなたはあすかと一緒に学校近くのカラオケ店「カラオケ・パラダイス」に向かった。

この店は古い8トラのカラオケ機械が置かれていることで有名だった。ひなたは興奮しながら機械を触り、その古い音質の中で新しい発見を楽しんだ。


「これって、昔のカラオケなんだね。すごく面白い!」ひなたは興奮して言った。


「うん、たろうくんが教えてくれたの。ここ、昔ながらの雰囲気が残っていていいでしょ?」あすかが笑顔で答えた。


カラオケ店での時間は楽しく、ひなたは新しい友達と共に過ごすことの楽しさを学んだ。潮風が心地よく吹く街で、ひなたの新しい青春の一幕が始まった。

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