3
三
『
自室でのんびり本を読んでいたら、スタンプが送信されましたという通知が届いたので開くと突如として、野太い音声が流れてきた。
「?!」
昨今のスタンプに音声付きがあるのは知っているが、唐突でなにより相手は千本木から。
おそらく友だちとして認識されたがために発生した強襲だろうと理解すると、山上は返事を打った。
『うわ喋った』
『ふつうのより高いですが使い勝手中々ですよ!』
そんなレスが返ってきて、続けて『私が守るからね!』とポミエが喋るスタンプが飛んできた。
『一体何から守るんですか』
『紅茶派の襲来です』
やや間を開けてそう返ってきた。
自分も一応スタンプを持ってない訳ではないので、横一列のスタンプ欄からアルシェピースのそれを選択して、ポミエにはポミエをと送りつけた。
『(くびをかしげるポミエのスタンプ)』
『こう見えて珈琲派なの可愛いですよね』
(もしかして珈琲派だから好きなのか?)
『たし蟹』
コミックス限定のプラス情報を早速得ている千本木の返事に、フッと力を抜く。
この前大人買いをしたアルシェピースにどハマりしちゃったんだなあと、自分からは特に、送るような話の目新しさは無いのでのんびりと受け止める側の山上はベッドに横になった。
====
ちょっとした連絡がくるような関係になって、一週間ほどが経った。九割がアルシェピースのものと、出会い方に忠実な漫画友だちといったところに落ち着いていて。
空いてる地下鉄で揺られる時間、モケット地の席へと座ってスマホを眺めているときだった。
『山上さん』『めのまえ』
「?」
千本木と山上はまさかの遭遇をした。
確かにアルシェピース残りの大人買いを付き合ったあと、千本木の家まで運ぶのを手伝った際に、同じ路線であるということが判り心の中で(まじか……)と思っていたがなんか、もうここまで来るとあまりに話が出来すぎて素直に受け入れていた。
あの辺一応大学やらあるしな、とか理由を探すのも簡単で。
土曜日ながらも仕事らしい雰囲気をして吊り革を握る千本木を見上げて、視線をスマホに戻してみると次のメッセージが彼女から届いていた。
『この時間なんですね』
『中々ない時間帯ではあります』
『いつもは朝?』
『そうですよ』『すっごい早いってことは無いですけど』
『本屋さん開店時間いつでしたっけ』
『十時ですね』
『うちと一緒じゃないですか』
『そうだったんですね』『そっちはなんかもっと早いイメージでした』
『そうですか? 駅構内じゃないからかもです』
『駅内だとJRの待ち時間かいろんなお店が空いてますもんね』
『うちのとこ別の店は早いんですよね』『学校だけで十分です』
『あんな早く起きるのはもう今はむりむりです』『(ねむそうな長兄のスタンプ)』
若い頃はどうしてあんなに早くにスッキリ起きれたのか。早起きして外に出れば、あんなにスカッとした空気を取り込むということに今や感動出来る年齢の山上は、スタンプも付けつつ似たような千本木に同意しておいた。
『学生じゃないんですか?!』
なんとそう見られていたとは。
『いや無理でしょこれで』
『えっ』
『(くびをかしげるポミエのスタンプ)』
若く見られるのは山上としては別にどうでもよかったが、
──むしろこんな死んだ目した大学生いたらビックリだよ! 院生ならわからないけども。
と思った山上は、への字にちょっと唇をかためた。
『おいくつですか?』
『大学はもう何年前でしたかね』『気にしないでくださいそんなもんです』
『そんなもんですか……?』
『そんなもん』『背が高かったら全部年上なんて学生の頃だけみたいにね』
ちょっと気になって見上げれば目があってしまった。
千本木のことを山上は、同い年か一、二個ほど上下くらいかなぁと思っていたのだが、大学生とは。
『山上さんは可愛いですから』
『(ぅゎという表情のティルティのスタンプ)』
停車した駅から、ワラワラと人が乗ってくる。
吊り革を掴んでいたので千本木は、山上の前から不動だった。
はー、と心の中で息を長ーく吐きながら、そろそろ降りる駅も近いなとバッグを一応確認する。
(いったい千本木さんには何が見えてるのだろうな……)
『そろそろ降りる駅近いですよ』
会話が途切れないようにというか、千本木が気にしないように山上はアナウンスしておいた。人の気持ちなんてさっぱり分からないことを、考えていても仕方がない。
スタンプで了解という返事がきたので、スマホを山上はしまっておいた。
揺られている時間があっという間だったなと思いながら、降りる駅で立ち上がった。前方には千本木のポニーテール。連なるように地下鉄を降りて、追い越すことはできなかった山上は隣を歩いておいた。
「山上さん、またおでかけ一緒にしてください」
「休みが会う日、あればいいですね」
雪の降る地上に出て、本屋の前に出る。
ひら、と山上は手を振った。
千本木は振り返すと、ぱたぱた小走りでその場を後にした。
====
入荷予定表の表記の数のわりに、届いた量は思っていたよりは少なかった。
「あれ、今日の書籍入荷こんだけですか?」
届いた本の伝票とその予定表を見比べる山上の横から、くっと覗き込む園家がそう言った。
「あした面倒になりそうな子たちばっかですよ」
「ま明日ボクいないんで……」
「私もいないんで」
「かわうそ明日の人」
「場所だけ開けやすいようにとか位ですね」
「ですねー」
届いてすぐにお店に出していい本。それが届かなかった分は明日の人が頑張れと、当人らがいないところでエールを送りつつ、再入荷の本たちも捌いて、今日の夜に用意する本の商品化へと山上は移った。
ビニールに包まれ商品化されたその本らを、台車の上のコンテナの中に積み上げていく中で最近、山上の中で熱いタイトルの、あのアルシェピースが顔を出す。
「……」
今までは入荷して当たり前で、冊数の多さもアルシェピースであるからと、取り置きする必要も感じてこなかった山上は、ふっと商品化を終えたそれらをコンテナに置いたついでにすっと二冊、指で挟んだ。
「おっ取り置きですか? 全部やっちゃいましょうよ」
「二冊でいいです……」
「うーんこれはファンの鑑」
「他の方の買う分もありますからね」
「見習わなきゃ」
周囲の様子を見ながらも、商品化をしている園家のもとから一旦離れて、取り置きの箱の中に収納する。
(ノリで取り置きしちゃったなぁ……)
時計をちらりと確認して、業務に戻るといつもよりぐっと遅めの時間の休憩が近くなっていたので、やり残しが減るようにと作業ペースを速めた。
山上は休憩へと向かうと椅子に座って、ふすーと一息つきながらカバンからご飯を取り出す。もそもそと、最近ハマっているパンに口を付けつつスマホも出して、千本木とのリーネを開いた。
スタンプやら、地下鉄の中やら。
色々あるが最新のやりとりは月末のあたり。連絡がそんなにマメな方でもなく、自分の中で感想を大切にしておくタイプの山上には、千本木のとれたてキラキラ感想と、否定されない感じが新鮮で楽しい。ちょっとティルティとポミエのカップリング熱が多めだが、それもよし。
『アルシェピース新刊出るのですが』『要りますか』
それだけ連絡を入れて、パンへと向き直った。パン屋の中で入れ替わりが激しいシーズン商品な場所に置いてあった一品を、ちゃんと味わって山上は食べた。
休憩時間はあっという間で、アルシェピースを出している出版社のレーベルは大きめの規模だから、他のタイトルも入荷冊数も中々とそこそこの忙しさだった。しかし明日の人が可哀想な荷物のおかげで、休憩に入る前にはもうしっかり終盤であったため園家が、終わらせていてくれたので他の業務へと移った。
そして山上は現在、帰りの地下鉄にユラユラ揺れている。
ちゃんと定時だが、目の前で地下鉄に走り去られて、席の奪い合いをする必要も無いくらいの順番で並べたので、疲れた体にしては心穏やかに座れた。
(いつもこうならいいのになぁ)
もすっと自分のカバンに両腕を置いて、スマホを開くと返事の通知が来ていた。
『要ります!』
山上の行いは余計なお世話にならないで済んだようだ。
はたして次の休みはいつ同じだろうか、と考えることになったが。
『家に勤務表あるのであとで日程考えましょう』
『(しょうがないな、と腕を組んで言うティルティのスタンプ)』
『(ありがとう! と愛らしいポミエのスタンプ)』
──その後。
山上は帰宅してご飯を食べてから、自分の部屋で勤務表を撮影して画像処理も行ってから送った。
(冬子さん、てそのままの漢字なんだ)
送られてきた物を見て、千本木はまずこう思った。そして本当に学生じゃなくて、社会人なシフトの入り方を見てほっとしたし、なんだか胸がキュンともした。
さて、と気合を入れて自分のシフト表と見比べて発売日、つまり明日とその近日から横に目を伸ばしていく。時は十二月、師走の忙しい月の頭においてはたして山上は、千本木の考えていることに付き合ってくれるのだろうか。
現実は少女マンガみたくグイグイ来ないし、伝えてみなければ始まらないから気後れしつつも、送った。
『今度こそしませんか』
直後だったのですぐに既読が付いた。返事もきた。
『なにをですか?』
『アルシェピース読書会です』
正直断られるだろうなっていう気持ち殆どで、送ってドキドキしている。
候補の日はもう絞れていてそれは当然近日中にしていて、読書会に応じてくれれば、明後日になるけれど。ダメだと明日の仕事帰りにと考えてはいて。
『(しょうがないな、と腕を組んで言うティルティのスタンプ)』
「……!」
『いつですか』
つづけて飛んできたメッセージに、千本木は早打ちで応えていく。
『明後日私の家で。駅のマスドの前に』
『わかりました』『時間はどうしたいですか』
『一時からでもいいですか?』
『大丈夫です』
『(よろしくお願いします、と長兄スタンプ)』
『(こちらこそ、の次男スタンプ)』
ふっと座っていたラグから立ち上がって冷蔵庫の中を、彼女は確認する。
続けてふむふむと部屋の中を見てから、そんなに汚くないことにホッとして座り直すと、スマホのメモアプリを立ち上げて近日中の献立を考え出したのだった。
──当日。
雪が降っている。あとひと月もたたぬうちに道路と歩道の境には身の丈を越えるほどの、雪の壁が出来ることが想像に難くない曇り空と気温。
千本木は白くなりつつある足元に気をつけながら早歩きで、待ち合わせ場所へと向かっていた。
「山上さんっ」
鼻先をちょっぴし赤くした、すこし荷物のある山上が先に待っていて、この人いつからいるんだろうなと思った。
「どーも。マスド買ってから行きますか?」
「そのつもりでした」
押したら開くガラスのスライド式のドアから、お店の中に入った。
「……久々なんですよね私」
「限定のはクリスマスの、やってるみたいですよ」
「だいぶ早いですよねどこのお店も」
「アピール大事ですからねー」
二人の読書会のおやつはマスタードーナツ。
二個にしとこうと山上は的を絞り、甘いのとしょっぱいの一個づつに決めて顔を上げた。千本木はケースを眺めているので、まだ決まっていなさそうだ。
「決まりました?」
後ろに一人並んでいるので、それとなく山上は促してみる。
「めっちゃ悩んでますあといっこ」
「半熟エッグパイオススメですよ」
「あー……」
目が今度はパイに吸い込まれている。目移りしてしまう気持ちはよくわかるが、このマスドがメインでは無いしと山上は心をちっちゃな鬼くらいにした。
「読む時間減っちゃいますよ」
「それはだめですね」
標的はある程度決めていたのか、なんとか千本木は選び終わりマスドでの買い物を終えると、駅の方から西へと離れていだんだんと、一軒家とアパートやマンションが立つエリアに入っていく。
「提案なんですけど今日の晩ごはん、うちで食べませんか」
「前回も提案しましたねそれ」
「自分じゃ分かんないんですよ、これ本当に美味しいのかって」
「料理好きなんですか」
「はい!」
「つまり私は被験体と」
「そんなつもりは無いです、ちゃんと美味しいですよ」
「お代は」
千本木もあの大人買いしたあの日速攻で返してくれたし、別になんでもいいのだ。
今からでも買い物を一緒にしてお代を割り勘とかそれくらいの気持ちで訊ねた。
「あ……っと……」
しかしながら、千本木は既に食べてくれる想定のせっかちさで買い物を済ましていた。お金の貸し借りに関してのそれは分かっているので、ここで押し込めば山上なら引いてしまうだろうと思うとどうすればいいか詰まった。
けれどここまでくると、二人はしっかり友だちであったから。その答えはあっさりでて。
「アルシェピース新刊代と今日一日で……?」
「わかりました」
単純なお金だけでない部分で、この予定を成立させた。
雪はまばらに降っている。
ちょっとずつ、積もっていく。
====
床には丸いラグ、腰くらいまでの棚となんてことはないただのベッド。全体的に白と、茶色と黒でモダンな雰囲気とオシャレでモダンなすっきりしたワンルーム。
大学生らしさからもうワンランクアップしたような、後もう少しで社会人という気がしてくる、住み慣れた感も出て、よくある型にはまるのはそのくらいで。棚の中を見るとアルシェピースと、珈琲や料理などに関わってきそうな本たちが収められていたし、背の低いテーブルには、買いたての新刊とドーナツそれぞれと、丁寧に淹れられたコーヒー。
ここは千本木の部屋。
香ばしいコーヒーの香りがただよっている。
「美味しいです」
「ふふ」
以前話してくれた器具を使った淹れたてのコーヒーと、味も確かなドーナツとパイのセット。不味いワケが無い。
とてもよい供を得て、買いたての新刊を読む。掲載雑誌を買って読んでいる山上は、半年くらい前に読んできたから興奮からは遠く、読む手の速さはゆるやかだった。
テーブルの角を挟んで座って読んでいる千本木はずっと遅く、じっくりと読んでいる。
山上はぱらぱらと進めていくと。その章で一位、二位を争う盛り上がりの場面になった。
華の國という地の伝承と霧深い湖のほとりで、死別したティルティとポミエのふたりが一時的な再会を果たすのだ。
『きみって全然変わんないよね』
『うん。でもティルくんはいっぱい変わったよね』
『ぼくが変わった? そんなことない』
『背もちょっと伸びて。一人称も変わってた』
『なんで知ってるんだよ』
『ずっと一緒だったんだよ』
白遺物から煙のようにのびるポミエの姿がゆらめいた。
『死んでるくせに』
『一回使ってくれたから起きれたの。ねえ、ティルくん私幸せだよ』
ここでティルティの独白が入る。
──目の前にいるきみの涙を拭うことも叶わないのに、死んでる以外のなにがあるんだ。
と。
『これからも大切にしてね』
『しょうがないな』
スタンプのものと異なる、やるせなさのつまった表情でティルティは言っていた。
(ポミエちゃんの死って、意味のめちゃめちゃある死なんだな……)
それは物語全体の流れとしての意味で、彼女の死を肯定した。こんなに健気で、可愛い子が死んでいいとは全く山上は思っていないし作中にだって、ポミエの死を肯定する人は敵側にしかおらず、彼女の血のつながらない兄弟は皆それを否定していた。
人の死はターニングポイント。師匠の死仲間の死、ライバルとの死闘──数多くの作品でそう描かれている。
慟哭し打ち震え、あるいはただその結果を嚙みしめて。それでもただ立ち止まることなくどこかへと進んでいくのだ。立っていた、残された者の物語は終わらない。
(私はそんなことにならないけども)
イヤな読み方してるなぁと、正反対で無縁そうな千本木を見て元気をもらおうとした。
彼女は新刊をじっくり読んでいて、あの内容ならなと、邪魔するのも悪いしなということで自分の持ってきたアルシェピースキャラブックを取り出して読み始めた。
ちら。
「ポミエちゃん……」
とりあえず山上は、目に入ったティッシュの位置をそれとなく千本木の近くに寄せておいた。
ぽつぽつとしたページのめくる音と、パラリパラリと規則的なページのめくる音がひたすら、部屋の中に響いた。
「ポミエちゃんこれ生き返るんじゃ……?」
しばらく経って、コミックスをぱたんと閉じた千本木はそう聞いてきた。
「どうでしょうね」
見守るような優しい眼差しを山上は向けた。
コミックスのそして、週刊誌のお約束の気になる戦略的な引き際にすっかり、千本木は続きが気になって仕方がないようだった。
「山上さんていつも落ち着いてますね」
「そうですか? でもアルシェは雑誌の方で読んでますから」
「私も読もうかな……、どうですか?」
「単行本の話だいたい二巻分はもうやっちゃってるので、今からはちょっと危ないかもしれないし、危なくないかもね」
ネタバレ配慮してか山上は、少し性格のワルそうな言い方をした。ちょっと笑顔も怪しい感じだ。
「気になる言い方しないでくださいよ」
「買うのが一番ですよ。きっと楽しめますから」
にこっと笑って頷いた千本木は、コーヒーに手を伸ばした。
「キャラブック? もあるんですね」
「ありますよ」
「置いてましたっけ?」
「……最近見かけてないですね。届いたらいりますか」
「中身どんな感じなんですか?」
「ん」
開いていたページを指で止めておきながら、ひとまずティルティのページを開く。
名前、生年月日、身長に血液型、星座、好きなものと家族構成という基本的情報にはじまり、登場人物たちとのリレーションまで。
「濃いですね……」
「結構売れてます」
「ティルティくんの矢印が大変なことになってませんか?」
「くふふ。そうですね」
リレーションの欄にて彼から伸びている関係性の矢印。長兄には「尊敬?」、次男は「胡散臭い?」などクエスチョンマークが全部つけられている中で、ポミエには「好き」の豪速球である。キャラブックのその著者もとい作者から、客観的に見られるその行動は間違いなく「好き」だからと捉えられているのだ。
「発売当初けっこう騒がれてましたね。『でももう死んでるんだよね……』とか」
「あぁ……」
「でもこう……こうして生き返るかもしれないってなってますから」
「ポミエちゃんからの矢印はどうなってますか?」
「…………」
──どきどきする?
「可愛いですね……」
「可愛いよね……」
「要ります……」
ぺらりと捲った先にあった大変可愛らしい表記にふたりはほっこりした。
被験体山上冬子の晩御飯は、ケチャップとピーマン、ソーセージ、玉ねぎなど普通の食材たちが入ったナポリタン(隠し味にインスタントコーヒー少々)とコンソメスープ(インスタント)付きであった。
「ケチャップのちゃんと王道のナポリタンって味がします」
白く丸い飾り気のないシンプルな皿の上に乗った、シンプルイズベストのオレンジ色は大変、美味しかったそうである。
「ミートソースとかアマトリチャーナ……とか? トマト缶使うやつっていっぱいあるので。ナポリタンはそうじゃないなと思います」
「ナポリタンはケチャップだからナポリタン……てことですか?」
「うん。よくある昔の喫茶店みたいな感じのやつが私は好きですよ」
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