第十七話

「DV男とは挨拶だな」


四ツ葉と出会った。


「一花を引っぱたいたんだってな。しかも噂だと女一人のためらしいじゃん」


俺はそのまま通り過ぎようとした。


「待てって。私は別に野次馬根性であんたに話かけたわけじゃないんだ」

俺はそれでも無視して歩く。


「…パンツ見せてやる」



俺は神速で振り向いた。

四ツ葉はスカートに手を掛けて上に少しずつ上げ。


まるで焦らす様に。


(くそっ!早く見せろ!!)


俺はすっかり釘付けになる。


「さ~て下着は何色でしょうか?」


「イメージ的に青だな。いやあえて赤もありうる」


「正解は…」


正解は!?



もうスカートはかなり上まで上げている。


「スパッツでした!!」


「あ?」


俺は怒った。


そしてそのままきびしを返した。


「はははは!悪い悪い!そんなに怒らなくてもいいじゃん!」


「黙れ!もし俺がサイヤ人ならスーパーサイヤ人を飛び越えてスーパーサイヤ人3ま

でなっている!!」


「あんた面白いね~」



「一花は結構腹黒いからね。私も煮え湯を飲まされた経験あるし」


「もう終わったことだ」


「あんたさ、結構男らしんだね。私的にポイント高いよ!」


「そりゃどうも」


四ツ葉は笑みを見せる。


快活な表情で眩しい。


「三咲の事が好きだからそんな事したんだろ?」


「まあな」


「三咲の奴も羨ましいな」


「橘は違うのか?」


それとなく聞いてみる。


「そんな事ないけど。でも、もし私が三咲と同じような状況になったとしたら助けて

くれるかな」


「…」


「だからこそあんたはポイント高いんだよ」


「橘よりもか?」


「……」


意地悪な質問だったらしい。


「最近さ、思うんだよね。私はこの恋から手を引いた方がいいんじゃないかって」


思わぬ考えだ。


「何でそう思うんだ?」


「彼はたぶん全てを手に入れようとしている」


「あ~」


なる程、それは分かる。


「色々な女性に対して思わせぶりな態度してるからさ私はこの恋から少しずつ引いて

るんだ」


ゲームでもそんな事考える描写はなかったわけではない。


だがそれは三角関係の修羅場だったりする特別な状況に至った時だ。


「それにもっといい男見つけたなって最近思ってさ…」


そう言って俺の方を見つめてくる。


「世界は広いからな、色んな恋をするのはいいじゃないか」


「次郎も色んな恋をしたほうがいいよ」


「そうか」


「そうだよ」


しばらく歩いて俺の住んでるアパートに着いた。


「ここに住んでるのか。一人暮らし?」


「ああ」


「ご飯つくってあげようか」


「自分で作れるよ」


「素っ気ないな。でもそんなところもいいね~」


俺もここまでくれば察している。


四ツ葉は俺の事を…。


「じゃあ、私は帰るよ。学校で会ったらさ女郎から話しかけてよ」


「ああ、じゃあな」


そうして四ツ葉は帰った。


そういえばパンツの色は何色だったんだろか。




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