繊細に描かれた文章から紡がれるのは、桜舞う燦然世界。文字を追い文章を読んでいるはずなのに、まるで長編映画を観ているのかと錯覚するほど色鮮やかに浮かび上がる情景。この世界を彼らの傍で見ていたかのような、圧倒的読了感。何かを犠牲にしてでも守りたいものを守るために戦う彼らの姿は、恐ろしいほどに美しい。この作品に出会えてよかった。