第16話 力に溺れて何が悪いのさ?
「ハアハア・・・。私はあんたについて行くよ。力に溺れる?力に溺れてなにが悪いのよ?強い力のためには、あんたの愛人になって何が悪いのよ?そんなもの何でもないわよ。そ、それに・・・き・・・き、気持ちもいいもの・・・。あの快感が忘れられなくて、うずいて・・・。あー、何言ってるのよ。私はあなたについて行く、離れない。私は見返したい、そのためには、迷う事無いのよ。私はあなたから離れられなくなっていいのよ。」
ケンセキが、理不尽にチームから追放された主人公には、超絶美少女達がその前に現れて、無双する力を得て・・・という、よくある物語の展開はなかったことを思い出し、超絶ではないが一応美少女は現れたが、単に彼女の属するチームに入って、ピンハネされて・・・直ぐに追い出され、その後短期間とあるチームに入ったが、突然解雇、その間、そしてその後は臨時にチームを組んだことはあっても単独で冒険者をし、一人が性に合っていると思おうとしたし、うまくやってきたが、彼女らとともにいた半年ほどは今までになく楽しかった、と黄昏て椅子に座って茶を飲んでいた、その時だった、荒々しくドアを開けて飛び込んできたソアラが、一気にまくしたてたのは。まくしたてながら、荷物を置き、服を脱ぎだし始めた。
「お、おい、お前、何してるんだ?他の連中と一緒に出てゆくんんじゃなかったのか?」
と言いながらも、彼は彼女を止めなかった。一人残った・・・か、2人なら支援魔法の効果も上がるだろうから、体が慣れれば、速いうちに10倍、勇者に準じるくらいなるのも遠いことではないかも・・・そうすれば・・・、と計算をしていた。彼女の顔、裸体もしっかり見て、まあ、いいだろうとも考えた。"はは、俺って結構悪党だな。"と心の中でつぶやきながらも反省などせず、本当は、さらに打算をしていた。
「何、じろじろ見て・・・、てか服を脱ぎだして・・・もう、この助平、変態、女ったらしの・・・・もうもう・・・分かったわよ。」
彼女は立ち上がった彼に飛びついた。そのまま二人はベットに倒れ込んだ。
「私は。」
"以下同文、略。"としたいくらいに、同様に飛び込んできて、まくしたてたのはコウだった。ただ違ったのは、言い終わってから、服を抜き終わってからやっと、彼がベットの上にいて、既に裸であり、その彼にソアラが、やはり全裸で唇を重ねているのに気が付き、目が点になったということである。
「ソアラ。何であなたがここにいるのよ?他の連中と行っちゃうんじゃなかった?」
「私の方こそ、どうしてあなたがここにいるのか聞きたいわよ。」
「ああ、どうでもいいわよー!」
と髪を搔きむしるようにしてから、ベッドの上の彼に飛びついてきた。
"二人か?勇者になるのには、もうしばらくかかるかな。"そう思いながらも彼女を抱きしめるケンセキだった。
割り込む様にコウは、頬を密着させて、舌をケンセキの口の中にねじ込もうとした。しかたなく、ソアラの舌を受け入れながらも、コウの舌も受け入れた。3人の舌が複雑に絡み合い、唾液が渦を巻き、混合した唾液が滴り落ちた。彼の目の前の二人の顔はかなり怒ってるように、彼の目には映ったが、お互いに積極的に相手を押しのけようとはしなかった。
「何見比べているのよ?」
「品定めなんかして、最低よ!」
そんな二人の抗議を無視して、仰向けにした二人の裸体を嘗める様に上から下まで鑑賞してから、2人に覆いかぶさって抱きしめた。しっとりと吸い付くようなもち肌のソアラと滑らかな肌のコウ、胸の大きさも、2人とも大きい方だが、形も、尻の形も、絞られたようなウエストも、全ての手触りも、感触も、異なっていたが、整っていたし、気持ちよかった。
執拗に愛撫を加えると、彼女達は喘ぎ声を出し始める。その後は、彼の下で、彼の上で、彼が後ろから、2人が抱き合っている後ろから・・・様々な形でくんずほぐれつ、汗を流し、声を上げて愛し合った。愛し合った?
「も、もう、お前達を離さない、元の生活に戻さないからな。」
本当は、こののまま一蓮托生のような状態になっていいのか、と問いたいところだったが、あまりに遅すぎると思っている内に、この言葉になってしまった。
「も、も・・・もう決めたんだから・・・。言いに決まっている・・・じゃない?」「このまま、行ってやるわよ。一緒に行きなさい。」
3人は死にそうなくらい息を荒くして、並んで横たわっていた。
「そ、それに愛なんて・・・嘘か本当かなんか、分かりっこないんだから・・・。」「愛・・・嘘だって、本当だって・・・どっちだっていいのよ!」
"こいつらにも、何かあるんだろうな。" 2人には強くはないが、かつ臭くはないが、それぞれの体臭があった。嫌には感じないが、本来は彼は臭いはないほうが好みだった。尻の大きさも、彼の好みからは少し大きすぎる。しっとりとした肌、滑らかな肌・・・確かにそうだが、彼女らが最上というわけではない。どちらかというと、小柄で柔らかい、可愛いのが好みであるはずなのに、彼女達にこれ以上なく惹かれる?いや欲情している。それを思うと、
"俺も、やっぱり副作用が働いているんだな。本当の愛か・・・どうでもいいか・・・。こいつらと一蓮托生に堕ちても、この力で・・・。俺も、こいつらも同類のようだしな。"
二人の寝息を聞きながら、彼も記憶が遠くなっていった。
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