第12話

私はそのあと美沙ちゃんと別れて、家へ帰った。


「ただいま〜」


由里香ちゃんたちを止めるために……お母さんの協力が必要。

美沙ちゃんはそう言っていた。


「お母さんに……連絡するか」


せっかく美沙ちゃんが考えてくれたし、ずっとこのままだと私も持たない気がする……

だからこの作戦を絶対に成功させてみせる。


「電話しよう」


プルルルルル プルルルルル


お母さんに電話をかけちゃった……

出てくれるかな……

でも……お母さんがいなくなる前に電話には出ると言ってくれた。

それを信じないとな……

そう考えていると……


「もしもし? 亜由美……だよね……」


お母さんが出てくれた。


「お母さん? お母さんなの?」

「そうよ亜由美、今までごめんね。一緒に入れられる時が少なくて……」

「うう……お母さん……話せて嬉しい」

「私もよ、亜由美。久しぶり」


私はお母さんと話せた嬉しさで泣いてしまった。


「前の話覚えてる? 何かあった時に電話してって言ったよね。なにかあったの?」

「お母さん……私新しい中学でいじめられてるの」

「え?」



私はそのあと全部をお母さんに話した。



「そうだったのね……。」

「私どうすればいいのかわからなくなっちゃって……」


私はお母さんに相談した。

すると……


「ありがとう。相談してくれて。でももう大丈夫よ。もういじめられなくなるから。」


とお母さんは言った。

何か作戦があるのだろうか。


「なんで?」

「秘密よ。でも明日はもし何かされても我慢しててね。それがお母さんとの約束よ。わかった?」


自身ありげにお母さんは言った。


「わかった」

「よし、じゃあ……もうこんな時間だし……切ろうか」


時計を見るともう21時になっていた。

泣いてうまく説明ができなかったからこんなに時間が経ってしまっていたんだろう。


「わかった。じゃあね。、お母さん」

「じゃあね、亜由美」


そういい電話を切った。

お母さんに伝えられた。美沙ちゃんに伝えないと……


そのあと私は美沙ちゃんに『お母さんに伝えた』

と連絡をした。そしたらすぐに既読がつき、美沙ちゃんが

『ナイス!』

と送ってきた。

返信が早くてびっくりした。待っていたのだろうか。

そんなことを考えたが、もう眠かったので寝ることにした。


「おやすみなさい」


私はそういい、眠りについた。

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