診察しよう!

私は久しぶりに部活に行った。みんな私を心配してくれたのは嬉しいけど、とりあえず今の私にできることは

「はい、脱いで?」

「いやん……」

私は笑顔で言うとみんなの顔が青ざめた。

「んー、骨盤のズレ、腰の痛み、貧血ね……」

私はノートに記録を残していく。とりあえず毎日私が健康チェックしないとプレーに影響が出て、勝てる試合も勝てなくなるかも。

「まずは食事改善ね……」

私は今までみんなの食事係だった。しかしその係はみんながどんな食事をしているか見るだけのものであまり役に立つものではないと考えた。だから

「いいですか?まずみなさん一汁三菜から初めてください。そしてよく動いて、よく眠ること。そしてしっかり勉強して下さい。」

「「いや、オカンか!」」

と総ツッコミを受けた。

その日からみんなの食事は少しずつ変わったが、ある変化が分かった。それはAチームとBチームで食事への意識が違うこと。Bチームのほうが栄養はいいが、ダイエット重視になってしまっていて、Aチームのほうはカロリーが運動と比較しても高すぎることがある。ラーメンや唐揚げなど油ものが多い。私はまたみんなを練習後に招集した。

「みなさんいいですか?ただ食べればいいってものじゃないです。食事っていうのは……」

私はそのときある人に目が止まった。それは同期の1人が私の話を真面目に聞いてくれているが、明らかにみんなと違う。それは……私はその子のほうに向かって歩き出す。

「あなた、極度の貧血ね。」

「夏希!なんで!?」

「目が白すぎるし、いつも肌白いけど、今日は青白い。」

「バレちった。さすがね夏希。」

「バスケ部の白雪姫が貧血で倒れてもキスで目覚めないわよ。リンリン。」

リンリンは私を見て苦笑いをした。

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前世が仮初の薬屋で人殺しだった私がチームのマッサージ役になりました!? 明智 依毬 @moonlight52

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