私にできること

「ん……」

私が起きたのは自宅のベットの上だった。

「夏希さん!よかった……目覚めた……」

ベットの近くにはマネージャーの奈子なこがいた。どうやら私は病気の重い症状で眠ってしまっていたらしい。あの日から2年……私は病気と闘っていながら部活と勉強と病気の三立をしている。手足を動かすとスコーンと力が抜けたような感覚でなにも力が入らなかった。

「夏希さん、丸2日眠ってたんですよ?そりゃあ力も入りませんよ。」

奈子は眉を下げながら私の手足を触る。たしかに筋肉も少しなくなってる気がするし、眠り続けたのは久々。これからの部活をどうしよう……そう考えていると奈子が少しクラっとして私のベットに倒れ込む。

「大丈夫!?」

「えへへ……大丈夫です!」

私はこのとき前世の記憶を思い出した。

「奈子、私にアッカンベーして。」

「え?は、はい。」

やはりそうだ。予想通り奈子の目には赤い線が入っていない。これは

「奈子、貧血の症状が出てる。ちゃんと食べてた?」

「うっ……た、食べてないです。それに生理中で

……」

「生理中でも食べないとダメよ。ほら、私の作り置きだけどよかったらレバニラ食べて。」

と言うと奈子が笑って

「夏希さん、お医者さんみたいですね!前だって私の肩こり治してくれましたし!」

そのとき私は思った

「私……みんなのマッサージ役兼医者になる!」

奈子はそのとき勝手に私がとっておいたプリンを食べていた。

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