　…色とりどりの花咲く植物園に来ていた。

　勾配（こうばい）のある丘陵公園（きゅうりょうこうえん）。

　カラフルなつつじが咲き、数頭のアルパカが闊歩（かっぽ）していた。

「あのアルパカは有毒ガスを吹くんですよ」

　窪地（くぼち）には、見るも毒々しい紫のアルパカが横たわっていた。

　死んでいるかのようなアルパカ。

　その目が開くと首をガクガク揺らし、周囲に毒霧を吐いていく。

　アルパカも人も逃げていく植物園。

　毒霧アルパカは一直線にこちらへ向かってきていた――

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