二夜目・伸びるコヨーテ

 …おかしな夢を見た。 


 橋を渡ると対岸にコヨーテがいた。

 おもちゃのような顔をしたコヨーテだ。


 飛びかかって来たので思わず前足をつかむ。


 動きは止められたものの、どうしたらよいのかわからず身を引いた。

 コヨーテの腕が伸びた。


 そのまま後ろに下がる。

 さらに、コヨーテの腕が伸びた。


 五メートルほどの距離。

 腕を持ち上げるとコヨーテも持ち上がる。


 仕方がないので地面に打ち付けてみた。

 ビターンと、小気味良い音がした。

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