死が怖くなったきっかけ2

 話が長くなってしまい、申し訳ありません。

 ですが、ここで大事な僕にとっての「死が怖くなったきっかけ」について話ができておりません。

 ここからは僕の考え方が大きく変わった話を書いていきます。

 祖父が亡くなり、通夜も葬式も無事に終わると少しずつ普段の日常に戻っていきます。

 自宅にある仏壇で毎日お線香をあげるのですが、もちろん祖父のお墓にも線香をあげにいきます。

 (※宗教的なマナーは詳しくありませんので、何か間違っていてもご容赦ください)

 最初の頃は両親も毎日お墓に出向き、掃除をして花を変えて、線香をあげていました。僕も学校が再び始まります。

 僕は毎日学校が終わってから夕方に一人でお墓参りに行っていました。

 自己満足でしかありませんでしたが、僕が線香をあげたいから毎日行っていたのです。

 ある時、僕はふと疑問に思ってしまいました。

 なんで父も母も毎日お墓参りに行かないのだろうと。

 祖父が亡くなってから三、四ヶ月くらいが経ったくらいだと思います。

 毎日お墓参りに行っていた僕も次第にお墓参りに行く頻度が減っていったのです。

 その時、僕は祖父が亡くなったことを受け入れ、祖父がいない日々に慣れてしまっていたのだと気づきました。

 あれだけ大好きで、当たり前に傍にいた祖父がいなくなったのに。

 そして僕はひどく怖くなりました。

 祖父の死が薄れていく感覚が怖かったのです。

 いつか自分も死んだ時に、みんなの記憶から、感情から薄れて消えてしまうのではないか、と考えると夜も怖くて眠れなくなることがあるほどに、死が怖くなりました。

 簡単に言えば、死んだ後にみんなから忘れられることが怖い、ということです。

 こうして僕は死んだ後忘れられることが怖くなってしまうのですが、そんな時にとあるものに出逢います。

 それが僕の中の死への克服であり、不死を目指すようになるきっかけにもなっていきますが、それは次回に話すとしましょう。

 これが僕の、死が怖くなったきっかけでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る