好感度アップが通知される神アプリを入れたのだが、なぜかクラスで一番可愛い姫川さんから深夜に大量通知が来てる件

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本編

 朝の授業前の教室。

 オレ、来栖大助は隣の席の女の子に話しかけていた。

 

「やあ仁科さん。今日も髪の毛、綺麗だね」

「あはは。毎日言ってるじゃんそれー」

 

 照れた様子の仁科さん。と同時に懐のスマホがぶるぶる鳴る。

 オレはこっそりとスマホを取り出した。見ると通知が来ていた。

 

『仁科 陽子のあなたへの好感度がアップしました

 場所:1-B教室 時刻:08時27分』

 

 それを見てほくそ笑む。

 よしよし、今日もまだまだ効いてる。

 オレが見ていたのは好感度上昇通知アプリ『すきすきくん』。俺に対する好感度が上がったら通知してくれるアプリだ。いやインチキではない。オレも最初はそう思ったけど、マジで通知してくれるのだ。

 

 隣のオバチャンに挨拶したら通知されたし。

 妹にハーゲンダッツのアイス奢ってやったら3回通知が来たし。その後取り上げたら下降通知も来た。オレを四六時中見張りでもしなければ説明がつかない。そんなストーカーは流石にいない。

 だから多分まちがいない。

 

 このアプリを利用してオレは女の子に声をかけている。

 実に使えるのだ。

 とりあえず色々話してみて、どの言葉で好感度が上がったかを確かめる。それを繰り返せば女の子が言われたいことがわかるし、言われたくないことも下降通知ですぐにわかるのだ。

 恋愛ゲームの主人公がなぜモテるのかわかった気がする。

 行動の成功と不成功が事後でもわかれば改善できるのだ。

 くくく。

 仁科さんの好感度はもう100回も上がってる。

 もうこれで、猫を助けに木を登って「誰かの好感度上がったかなー」とか期待してその後なにもない、なんて悲しい経験はせずにすむのだ。これでオレはバラ色の高校生活を送ってやるんだ!

 

 ふはははははは!

 

 

 ――などと意気込んだ夜。

 深夜のベッドでのことだった。

 

 ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪

 ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪

 

「うるせえええぇぇぇ!?」

 

 止まらない通知の音にオレは飛び起きた。

 おやすみモードにするのを忘れてた、と画面を見る。そして驚愕した。

 

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時27分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時27分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時27分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時27分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時28分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時28分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時28分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時28分』

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:姫川家 時刻:02時28分』

 (以下省略)

 

 ………………。

 …………。

 

「はあ!?」

 

 何が起こったのか一瞬わからなかった。

 姫川由比さん。

 クラスで一番可愛い、茶色ロングの髪の清楚系の子だ。

 オレとはロクに話したことがない。席が離れてるし。

 いずれ話しかけてあわよくば彼女にしたい――とは思っていたが。

 

「いやいや。なんで会ってもないのに好感度がアップすんの?」

 

 オレについて誰かから良い評判を聞いたとか?

 自慢じゃないがそんな人気者じゃないぞ。それに深夜二時半だ。ガールズトークには深夜すぎるだろう。いや最近の女子高生のことは知らないが。いったい、なにをやっているんだ?

 女の子が深夜に、クラスメイトの男子への好感度が上がる。

 いったい何をやったらそうなるんだ。

 いったいナニを――。

 

「…………」

 

 まさか。

 オレは想像してしまう。

 え、そうなの? そういうことなの!?

 

 

 ――そして翌日の早朝。

 

「うぐう。ねみいぃ……」

 

 悶々として全然、寝られなかった。

 通知はあのあと15分ほども続き、それが何を意味するのかエロエロな想像をしてしまった。オレは全然眠れず、ついエロ同人サイトで自慰系をDLしまくってしまった。

 通知をあんなにエロく感じたのははじめてだ。

 アホかオレは。

 

「あははは。まぶた垂れてるー」

「しょーがないだろ眠れなくてさあ……あ、今日も髪の毛綺麗だ」

「あーもう。毎日言われても嬉しくないってばあ」

 

 ぴろりん♪

 嘘ついてる。嬉しいらしい。

 

「もー。もー(ばしばしばし)」

 

 スマホを取り出すと仁科さんの好感度がアップしていた。しかし故障していたわけではない。ということは、深夜のアレは本当ということ。確定ではないけど多分そうだろう。

 

「……うーん」

 

 オレは前の方の席を見る。

 姫川さんがいた。相変わらず綺麗だ。ピンク色のヘアバンドからの髪はサラサラだし、ボディはメリハリ効いて後ろからでも胸が見えるぐらいだし、性格だっていい感じみたいだし……。

 と、くるりと。

 姫川さんがオレの方に振り返って。

 目があった。

 

「あ」

 

 一言言うと、ぽっと頬を染めて。

 

「お、おはよう来栖くん。今日も早いね!」

「……あ、う、うん」

 

 昨日の妄想のせいで妙にどもってしまう。

 挨拶をして姫川さんは黒板に向き直った。

 ぴろりん♪

 スマホから通知が鳴った。

 

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:1-B教室 時刻:08時23分』

 

 おお。挨拶でアップした。

 姫川さん限定で機能が壊れたわけでもなさそうだった。

 うーん。

 さっきもなんか照れた様子だったしということはやはり――あの姫川さんが深夜に眠れずに悶々として昨日のオレみたいに――しかも何故かオレで――うわあ、うわああ……!

 

「……あのさあ。姫川さん確かに綺麗だけど、凝視しすぎだよ?」

「うおう! ごめん!」

 

 ぴろりん♪

 

『仁科 陽子のあなたへの好感度がダウンしました

 場所:1-B教室 時刻:08時24分』

 

 うーむ。しくじった。

 

 そりゃ女の子をエロい目で見てたら好感度下がるわな。

 しかしアプリは正常に働いているみたいだし、そうなると――

 や、やっぱりそういうことか。

 

 ――そして翌日も。

 翌々日も、通知が続いた。

 

「(うわ。うわああ)」

 

 深夜にいったい何をしているんだ!

 ぜひオレに見せてほしいぞ、姫川さん!

 

 が、気になるとはいえ家を盗撮するわけにも行かないし、深夜にオレをオカズにしてた? などと聞くわけには絶対にいかん。好感度ダウンが夜まで止まらんのではないか。

 そんなわけでオレは通知に悶々としていた。

 しかしチャンスは意外に早く巡ってきたのだった。

 

 それは放課後の夕方、家に帰ろうとした時のことだ。

 

 ぴろりん♪

 

『姫川 由比のあなたへの好感度がアップしました

 場所:旧校舎2階奥教室 時刻:16時28分』

 

「――えっ」

 

 ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪

 ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪ぴろりん♪

 

「え、え、え、えっ」

 

 待って待って。

 好感度アップ通知だ。深夜と同じやつだ。でも時刻と場所が違う。いまはまだ放課後で、場所は使わなくなった旧校舎。オレは後ろを振り返り旧校舎の方を見た。

 夕方の日に照らされたオレンジ色の教室。

 あそこで――まさか姫川さんが――。

 

「(ごくり)」

 

 オレは唾を呑みこんで旧校舎に向かった。

 ふふ、ふふふふ。見れるのだ。ついに見れるのだ。

 姫川さんのオレへの好感度がアップするところが――!

 

「こ、ここだな!」

 

 廊下を走り抜けて旧校舎二階の奥にたどりついた。

 窓は擦りガラス。ドアは閉じているが――とりあえず耳をピトリと付けてみる。すると中から何か聞こえてきた。ススー、ススーと、何かが……服が擦れる音のような……。

 アップ通知は今も続いている。

 

「(うわ。うわあ)」

 

 ドキドキが止まらない。

 やばい。この中で。この中で姫川さんが。

 きっとオレを想像しながらその超ナイスな体を――っ!

 

「(よ……よし、いくぞ!)」

 

 エロ同人で見たシチュエーション。まさに今がそれだった。オレは動かぬ証拠を掴んでしまい、好きな人に痴態を晒し泣く姫川さんに『実はオレはきみが好きだったんだ』と告白し、そしてそのまま――うおおおおおおお!!

 大人に向かって突撃だあああああ!!

 がらがらがらっ!!

 オレは教室のドアを勢いよく開け放った。

 

「……えっ!?」

 

 ぱちくり。

 そこには姫川さんがいた。

 すぐそばで椅子に座り、机にノートを広げていた。

 

「え」

 

 オレは呆然としていた。

 股は広げていない。おっぱいも露出してない。手は何もいじってない。代わりにエンピツを持っていた。どう見ても可愛い女子高生が普通に勉強しているようにしか見えなかった。

 痴態まみれの姫川さんはいなかった。

 

「(ちくしょう!!)」

 

 やはりアプリの故障か何かだったのか――。

 オレが落胆した、その直後だ。

 

「きゃあああああっっ!? くくくく来栖くん、なんでここにっ!?」

 

 と。

 めちゃくちゃ真っ赤に頬を染め、太ももをキュッと閉めて。

 姫川さんはオレが想定していたとおりの反応を返してくれた。

 え。

 なんでさ。

 

「……姫川さん、何してんの?」

 

 思わず素で聞いてしまった。

 

「あうあうあう! ちが、ちが、ちがうの、これは違っててっ!」

 

 泣きそうな姫川さんはノートをばばばっと体で隠す。

 ……ノート?

 オレはつい興味本位で、そのノートを覗き込んだ。それはノートというには大きい。姫川さんの体では、全部を隠すには至らなかったのだ。だから見てしまったのだった。

 そのノートに描かれていたのは――。

 

「え、漫画?」

「はうっ!!」

 

 漫画だった。

 それは漫画のネームだ。コマ割りもきちんとされてる。流石にプロ並みとまではいかないけど、けっこううまい。主人公が女の子のラブコメみたいだ、教室で男の子に告白されてる。

 すごいな姫川さん、こんな特技があったとは。

 

 ――んで。

 なんで恥ずかしそうに隠してたんだ?

 

「ち、違うの! この子は来栖くんがモデルじゃないの!」

「え。オレがモデルだったの」

「はうんっ!?」

 

 どうやら自爆したらしい。

 

「えーと。つまり――オレをモデルにラブコメ漫画を描いてたと?」

「はううううううううぅぅぅぅ……」

 

 姫川さんは視線をそらす。

 どうにかこうにかと言い逃れしようとでもしていたようだ。

 が、やがて観念したようで、コクリ。

 

「……うん。ごめん。ごめんね。こんな勝手に」

 

 オレはため息をついた。

 漫画のキャラのモデルにして。

 そのキャラに愛着が湧いてオレへの好感度も上がってたと。

 そーゆーわけですか。

 

「あー。いやモデルぐらい別に言ってもらえれば」

「いいい、言えないよこんなの絶対!」

「なんで? まあ漫画描くのは恥ずかしいかな……」

「そそそ、そっちじゃなくて……あっ!」

 

 と、口を抑える姫川さん。なんだ?

 まだ隠してることがあるのか?

 これ以上、もし恥ずかしいことがあるとすれば――。

 オレは漫画のネームをじーっと見る。

 この主人公の女の子――。

 

「……これまさか、姫川さん?」

「ふえええええええええええええええっ!!」

 

 今までで最大級の悲鳴を上げて姫川さんはのけぞってしまった。

 え。

 マジで?

 マジでそーゆーこと?

 オレと自分のラブコメ描いてたの、えええ!?

 オレはとてつもない事実に気付いてしまったようだ。

 

「う……うう、ううううう……」

 

 すべてを看破された姫川さんは自慰を目撃されたより恥ずかしそうだ。

 そりゃそうだ。

 夢小説を書いてたところを相手に見つかるとか。

 めちゃくちゃ恥ずかしそうで、可哀そうで、なんというか。

 それが。

 

「あー。えーと。なんというか――」

 

 それがなんというか。

 やっぱりめちゃくちゃかわいくて。

 オレは――

 

「い……いっしょに、手でも繋いで帰ろうか?」

 

 本当は告白なりキスなり押し倒すなりすべきなんだろーが。

 オレはアドリブではそれぐらいしか言えなかった。

 

「ほ、ほら」

 

 とりあえず言ってから姫川さんに手を差し出した。

 姫川さんはしばらくオレの手を呆然と見つめていた。

 やがて。

 口をへにょへにょに曲げ、顔をくしゃくしゃに泣き顔にして。

 

「…………は、い」

 

 オレの手を取りながら。

 ようやく立ち上がったのだった。

 

 

 * * *

 

 

 ――で。

 後日談というか、その帰り道。

 

「(これからどうすればいいのだろう)」

 

 オレは迷っていた。

 死ぬほど迷っていた。

 

「(…………この子、オレのこと好きなんだよね?)」

 

 とぼとぼとぼとぼ。

 隣を歩く、うなじまで赤くする姫川さん。

 

「…………」

 

 まだ恥ずかしいらしく、ずっと黙っている。

 かわいい。

 正直抱きしめたい。

 ひょっとして抱きしめていいのか?

 彼女にしていいのか? むしろもう彼女扱いでいい? いやそれはない、ハッキリとオレのことが好きと聞いたわけじゃない。でも好感度アップしてたのは間違いなくて。

 だからって彼氏彼女になるかは別問題なわけで。

 物語のキャラとして好きなだけという可能性もあるし。

 ええいちくしょう。

 迷ってても仕方ない、まずは会話だ!

 

「「あ! あのっ!」」

 

 姫川さんとオレで被ってしまった。

 

「「……」」

 

 そしてまた二人で黙り込む。

 

「あの……そ、そちらからどうぞ」

「うっ」

 

 振られてしまったら困る。

 が、やるしかあるまい。

 一体何から話せばいいのか――ええいままよ。

 

「ひ……姫川さんって、オレのこと好きなの?」

 

 って誰がド直球で行けと言ったああああああ!!

 

「っ!!!」

 

 姫川さんはボンッと音が聞こえてきそうなほど顔を真っ赤にして。

 でも逃げるようなことはなくて。

 十数秒ほども経って。

 

「…………………………うん」

 

 じわあああああああ。

 何かとてつもなく熱いものが湧き上がってきた。

 そうか、嬉しさだと気付いた。告白されるって。こんなにうれしいんだ。

 

「そ……そう、か」

 

 喉をカラカラにしながらオレはうなずいた。

 よし次だ。次はオレからだ。ずっと好きだったと――いやそれはウソになってしまう。嘘でもいいから言えば? いやこんな真剣な告白した子にそれは、あまりにも失礼だ。

 オレは決めた。

 

「あのさ。えとさ。オレ正直、姫川さんのこと、可愛い子だなあと思ってはいたけど、好きとかどうとかはなくて」

「うっ……!」

「でも! 今日漫画書いてた姫川さん、めちゃくちゃかわいいなって思って、今もかわいくてたまらないって、ずっと思ってるから、なんとゆーかあの……一言でいうとだな」

 

 こほんと咳払いをして。

 

「か……彼女に、なってくれると、嬉しい」

 

 言えた。

 たっぷり数十秒ほどの間があった。

 手を差し伸べたときよりずっと長い間だった。

 やがて。

 ぽろりと涙を流し、それでも笑いながら。

 

「……はいっ!」

 

 姫川さんは確かにうなずいたのだった。

 

 

 * * *

 

 

 そして二人で帰り道。

 緊張はなくなってほんのり温かい。

 ぽつぽつとだけど、会話もはじめることができた。

 

「い……いつから、好きだったの?」

「ちゅ、中学のとき」

「え。会ったことないよね」

「うん。私が一方的に知ってるだけだよ」

「オレ、なんかしたっけ?」

 

 こくんと姫川さんは頷いて。

 

「中学2年の時に子猫を助けてたのを見て……優しい人だなって」

 

 うわあ。

 確かにそういうことをした記憶はあるが。

 誰かが見て惚れてくれればなーとか思ってたが。

 

「……そりゃまた、ベタだな」

「う、うん。私……ベタなのが好きみたいで」

「漫画書くぐらいだもんなあ」

「あう」

 

 やはり漫画はまだ恥ずかしいらしかった。

 

「でも凄い熱心だよね。深夜まで書いてるんでしょ」

「深夜? ううん、流石にそこまでしないよー」

 

 くすくすと笑いながら姫川さんが言った。

 

「わたしね、ネームは旧校舎で落ち着くから書いて、それで家に帰って一気に仕上げちゃうの。夜は書かないよ。夜は夜で、ええと、いろいろマンガ読んだりしてるし……」

「え……マジで?」

「うん。ほんとほんと」

 

 今までと違って嘘をついてるようには見えない。

 あれ……じゃああの深夜の通知はなんだ?

 ふむ。

 

「夜はマンガ読んでるんだ。例えば昨日はどんなの読んだ?」

「えっと」

「ちなみにオレは昨日二時半まで起きて、ジャンプ漫画読んでたんだけど」

「夜の……二時半まで……?」

 

 そのとき。

 ぼんっっっっっっっっ!!!!!!!

 ものすごい勢いで、姫川さんの肌が紅潮した。

 

「っっっっっっっ!!」

 

 口を紡いで、ぷるぷるぷるっと首を横に振って。

 息をごくんと飲んで、姫川さんは。

 ギギギと首をよこに向けて。

 

「わ――わたしもその時間、チョウド、ジャンプ漫画ヨンデタヨー!」

「……………………」

「ほほほ、ほんとだよ!? ほんとにだよっ!!」

 

 姫川さんはとてもわかりやすい。

 絶対に嘘だ。

 

「(え……待って!)」

 

 深夜に何をしてたの!?

 いったい何をしてオレへの好感度を上げてたの!?

 

「はううううううぅぅぅぅ……」

 

 スカートの裾をつまんで視線をそらす姫川さん――オレの彼女に。

 以前にもまして、オレは悶々としてしまうのだった。

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好感度アップが通知される神アプリを入れたのだが、なぜかクラスで一番可愛い姫川さんから深夜に大量通知が来てる件 ZAP @zap-88

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