第19話 読むことについて①
プーさんの絵本をひきずりながら歩いている、多分まだ2歳前の写真が残っています。クリストファー・ロビン・ミルンが「ウィニー・ザ・プー」というテディベアをひきずって歩いていたように。
ぬいぐるみではなかったので、本はボロボロ。それでも読んでくれと言ってきた子だったらしいです。よほどお気に入りだったんでしょうね。
幼稚園の年長さんの頃から、お習字に行き始めて、ひらがなやカタカナを習うようになると、自分で読める本が増えました。本を一冊ずつ買いに行って、迷いに迷って選ばせる、という時間が面倒だったのでしょう。うちの両親も祖母も忙しい人だったので。
本を欲しがる私に与えたものは、「こども百科事典」みたいな本でした。20巻ほどのもので、一冊一冊がとても重く、小学生前の子供だった私は、床の上にそれを置いて、毎日毎日、飽きずにその本たちを読んでいました。
昆虫や動物、魚、鳥などは、図鑑です。国語や算数、理科、社会は教科書みたいな感じだったと記憶しています。
私は、毎日、何を読もうか、ワクワクしながら過ごしていました。
特に国語と理科が好きだったようです。数年使った百科事典はボロボロになっていました。逆に、よくわからなくて、興味がなかった、「しゃかいのしくみ」と「にほんのれきし」の本は、殆ど手つかず。
これが、後に、私の成績に大きく影響を与えるようになります。
小学校も3〜4年生になると、うちに手伝いにきてくれていた
親が買ってくれたのは、『少年少女世界の名作文学』。どど~んと20巻くらいだったでしょうか。
流石の私も、1冊が1日や2日で読めるような代物ではありませんでした。1冊の本の中に何話も童話がありました。それは、国ごとに分かれていて、イギリスの話、アメリカの話、ロシアの話、中国の話……。
小学校4年生くらいの頃です。わからない言葉が沢山出てきます。その度に聞きに来られるのも、親にとっては面倒だったのかもしれません。実際、私も面倒だなと感じていました。
そこで親が私に買い与えたもの。それは、そう、『国語辞典』でした。子供が最初に使う国語辞典なので400ページくらいしかないようなものでした。
本を読むときにも使いましたが、国語辞典自体が面白くて、ついに国語辞典の方を読破(笑)。それでは物足りなくなった私は、母にもっと沢山の言葉が載っている辞書を! とねだります。
そんなわけで、親が次に買い与えてくれたのが900ページほどの国語辞典でした。さすがに載ってない言葉が殆どなくなり、難しい本でも読めるようになりました。そして、勿論、国語辞典自体も読破しました。
親は大いに期待し、次は『広辞苑』を買い与えてくれます。……厚すぎるし、でかすぎる。しかも、普段使いには900ページので十分です。流石に、広辞苑読破はしませんでしたね(笑)。
『少年少女世界名作文学』の中で好きだった話は、『ケティ物語』『若草物語』『小公子』『小公女』『フランダースの犬』『少女パレアナ』『十五少年漂流記』……などと、『アンデルセン』『グリム』『イソップ』の童話集。書き出したらキリがないので、ちょっとだけにしましたが、普通の子供たちが読んだことのある童話は全部読んだんじゃないかな。ちょっとだけアメリカ文学に偏り気味。これも、私の将来に影響を与えることになるのですが。それは、また追々。
塾に行くようになったのが、小学校5年生の時で、一番最初の頃に読まされたのが『君たちはどう生きるか』。アニメになって、物凄く有名になったこのお話、私はあまり好きではありませんでした。「賢い子は賢いんだなあ」くらいの感想。「凡人の自分は、そんなこと考えもせんわ」と。
この頃から、若干、「子どもに読ませたい良い本」に対して、ひねくれてきておりました。
それでも、塾の先生には認められたい。親には褒められたい。
自分が「できる子」と信じて疑わなかった私は、いろんな「良い本」を読んで、感想文を先生に持って行きます。先生は東大卒で評価がいつも厳しいのです。なかなかいい評価が貰えず、とにかく本を読みまくりました。
塾は、中学3年まで通ってやめました。(というか、進学テストに受からなかったんですけど・笑)。
まあ、中学時代は、アニメにもハマっていたので、アニメ雑誌を買い漁って読んだり、漫画読んでたりという方が多かったかもしれませんね。
高校に入ると、少し読む物の傾向が変わってきます。
②に続きます。
近況ノートに写真があります。
https://kakuyomu.jp/users/hiyuki0714/news/16818093080821395679
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