第13話 ピアスについて
キラキラなものが好きなのです。
宝石とか天然石とかプラチナとかスワロフスキーとか……。
そんな大きなものじゃなくて、本当に小ぶりのもの。ピアスにするくらいの小さいものが好きです。
私はピアス穴を3つ開けています。大抵は、2つはセットのを。残りの1つはもっと小さいものをつけます。
最近は、改まったお出掛け以外はつけてないんですけどね。
ピアスにもドラマがあります。
最初の2つを開けたのは、サンフランシスコのショッピングモールの中にあるピアス屋さんでした。
その頃は、まだ、日本でピアスを開けてもらおうと思うと、病院に行かなければならなかったのです。それが嫌なら、自分で安全ピンで、というなかなかリスクの高い開け方をせねばなりませんでした。今の、ガシャンガシャンで開くファーストピアスの機械なんかなかったですし、他人に頼んだら「傷害罪」に問われますからね。
アメリカに一緒に行っていた友達が、
「こっちで買うと、店の人が開けてくれるから、ファーストピアスと消毒セットの値段だけでいいんだって! 私、週末にショッピングモール行くけど一緒に行かない?」
と誘ってきて。一緒に行くことにしました。その時はTシャツでも買ってくるかな、くらいにしか思ってなくて、友達のつきそいで行ったのです。
が、ショッピングモールへ行くバスの中、まだ生まれて半年も経ってない子がピアスをしてたんですよ! 凄い可愛くて、
「私も開ける!」
簡単に心変わりを致しました。
ショップについて、いろいろ質問したり、説明を聞いて、さあ開けますよ、ってなったら突然ビビり初めて、店員さんに笑われながらテディベアをだっこさせられる私。
その姿を見て、子供たちが大喜びでワラワラ寄ってきます。口々に何か喋ってるけど、子どもの発音ってただでさえわかりづらいのに、みんな一斉に笑いながらピーチクパーチク喋るから聞き取れん!
「何? 何よ? 変? 珍しい?」
なんて言ってる間に、ガシャンガシャン。
「終わったわよ」
店員さん、笑いながら言いました。
「え? 印つけただけだよね?」
鏡を見せてもらうと、ファーストピアスがしっかりついておりました。
気をそらしてくれた子供たち、ありがとう。何言ってたかはわからんけどな。
当時、「ピアスを開けると人生が変わる」なんて言われてたんですよ。それを全部信じてたわけではないんだけど、変わってくれればいいな〜って。
高校2年生の時から3年付き合った彼氏に別れを告げられ(遠距離恋愛で、私が勉強が忙しすぎて会いに行かなかったら彼女作られてた)、それをズリズリ引きずって半年以上。
そんな滅入ってる私を引っ張って、親友はサンフランシスコへの短期語学研修へ。それで気も紛れるわよ! と。
ついでにピアスも開けたので、なんか清々しくなってしまって。
今じゃ、たかがピアスなんでしょうけど、その頃は、日本ではピアスしてる人なんか極々少数。それをやってやったぜ(笑)、っていう、変な自信。
確かに、自分の中で変化があったような気がします。
親が反対しなかったかって?
そんなものは、事後報告です(笑)。
3個目のピアスを開けたのは、元夫から逃げることを決めた時。
不幸な運命に引きずられ、このまま心が死んでいくことに耐えられなくなった時。自分一人でも子供たちを守ろう! そう誓った日。
その誓いを忘れないように自分でピアスを開けました。ガシャン。「覚悟の」ピアスでした。
散々揉めました(裁判までいきました)が、なんとか離婚に漕ぎ着け。
今は、再婚して、平和に暮らしております。
(こっちに来てからも目茶苦茶酷い扱いうけたけど・笑)
少なくとも、今は平和で幸せ。
ピアスも、もう「悲しみ」や「覚悟」を感じながらつける必要もなくて、好きなものを、特別な日に買ってもらったり、自分で買ったりしています。
特に気に入っているのは、一粒ダイヤのピアスと、アメジストのピアス。
そうそう、アメジストと言えば、魔除けの意味もあったりするんですが、元夫との裁判の時にいつもお守り代わりにつけてたんですよね。裁判に勝って、ふと見たら、一番大きな石に中からヒビが入ってたんですよ!!
もう、これぞ魔除けですよね。
なので、なんか不安な感じがあると、アメジストをつけておきます。クォーツとか。
天然さんの私には、天然石が効果を発揮してくれるのかもしれませんね(笑)。
好きなものを身に着けていると、なんとなく自分が好きになりませんか? ジャラジャラじゃなくて、ちょっとだけお洒落。そういうスタイルが好きです。
※近況ノートに写真があります。
https://kakuyomu.jp/users/hiyuki0714/news/16818093079169513688
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