第12話 ネイルについて

 実は、中学校に入る前から、透明なマニキュアを塗っていました。


 私には、小さい頃から、爪を噛む癖がありました。しかも、爪が弱く、二枚爪になりやすいのです。それを噛みちぎって表側をむしったりしていて、爪がボロボロになってしまいました。

 この、爪を噛む癖が原因の病気で、私は小学校6年生から高校3年生までの7年間、虐めにあってきたんですが……まあ、そのへんは、気になりましたら、『日々の思い。』(「『夢』のおはなし」)の方で読んでみてください。


 それで、いろいろ自分なりに考えて、マニキュアを塗っておけば、変な味や匂いがするから噛まないだろう、と。

 

 そこから、爪を噛む癖は、ピタッとなくなりました。


 透明だったし、短くしていたし、私が通っていた学校は、成績第一。特別身なりが乱れてない限り、校則もゆるいところで、誰にも何も言われませんでした。


 大学生になって、いろんな色のマニキュアを普通に楽しめるようになりました。

 若い頃は、ラメ入りのが好きでしたね。赤とか黒とかビビッドなピンク、オレンジ、黄緑……そんな強めの色の服が好きだったので、それに似合う濃さのラメ入りピンク系、オレンジ系をつけてました。

 強かったんでしょうね(笑)。パワーみなぎってる(つもりの)女だった、あるいは、そう見られたかったのかもしれません。


 社会人時代は、薄い色のものを。

 初任者研修の時にマナー研修の講師が、

「マニキュアは、つけるのであればきちんと。剥がれたままにしたり、管理できないのであれば、最初から塗らないように」

 と仰っていたので、余力がない時には塗りませんでした。

 化粧をせずにお客様のところに行くことは厳禁なので、マニキュアまで手が回らないことも多くて。朝7時の電車に乗って、最終電車で帰る生活をしていたので(汗)。


 そこからは、暗黒時代(笑)なので、そんなものとは無縁になります。



 病気をしてから、自分の性格も色の好みも大きく変わりました。


 服や化粧やネイルが、女の武器だという感覚はなくなっていました。

 好きな色を身につけるって感じ。

 淡いピンクからくすんだ青紫系、青、黒。服は、そんな感じの色が多いです。ネイルも、その色に合わせるようになりました。


 そんな時に出会ったのが「胡粉ネイル」でした。

 「胡粉」というのは、江戸時代から使われている日本画の顔料です。お雛様や能面にも使われている色です。日本の伝統色を再現した、美しいネイルに惹かれて、何色か買いました。

 刺激臭がなく、塗り心地もよく、落とす際にもアルコールで落とせるので、塗るときにも落とすときにもマニキュアや除光液などの独特なキツイ匂いがしないんです。

 

 とはいえ、1本が結構なお値段(1,500円くらい)。義妹(実弟の嫁さん)に3本あげたので、私のところに残っているのは5本だけ。(白がブラシが壊れてしまって塗れないんですが・泣)



 今、薬の副作用で手が震えたりして、なかなか上手に塗れなくて、最近は使ってないんですが、特別な日には、やっぱり、爪までお洒落したいなあと思いますね。


 爪の先に、好きな色が乗ってる、ってだけで、気分が上がりますもんね。

 

※近況ノートに写真があります。

https://kakuyomu.jp/users/hiyuki0714/news/16818093078766120391

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