第9話 編み物について
「編み物を、最初に始めたのはいつですか?」
の問いに、
「好きな人にマフラーをプレゼントしたいと思った時」
と答える女の子は多いかもしれませんね。
教室のあちらこちらで編み物をする女の子たちが増えてきたのは、中学1、2年のクリスマス前だったように記憶しています。
私も実はコッソリ編んでました。凄く好きな人がおりまして。そして、真っ白いマフラー完成!! でも、前にも書きましたが、もうね、ホントに片想い過ぎて、話もできないんですよ。なんてピュアな緋雪ちゃん(自分で言うな)。それで、結局渡せませんでした。
せっかく編んだので、仲良しの、隣のクラスの先生にあげました(笑)。何故自分のクラスの先生じゃない? えーと。隣のクラスの先生、カッコよかったんです。中学生は、ビジュアル重視!!
高校2年生の秋、そんな緋雪さんにも春が巡ってまいります(秋なのに)。念願の彼氏ができました。
これはマフラーを編まなくては!!
彼としては、セーターが欲しかったようです。高校生、まだ棒針で編んだこともないのに、セーターって……。かぎ針編みだから、編み目キツキツの伸びないセーターができますわよ?
うちの高校は「超」がつくほどの進学校でした。(私は真ん中より下におりましたが)。なので、多趣味の私は、編み物作品を幾つも作れるほどの余裕がありませんでした。
その後も、まあいろいろありまして。いろいろありすぎて、20年以上(笑)。結局、入院に行き着きます。
入院中は、とにかくひたすら暇で暇で。編み物もし放題でした。
作業療法士さんに教えてもらった棒針編みで作ったマフラーは、かつてないほどふわふわで。これは、夫の誕生日にプレゼントしよう!! と。そしたら夫が申し訳無さそうに言いました。
「ごめん、俺、首に当たるのが気持ち悪くてマフラーできないんだよ。ほら、タートルネックとかも着ないじゃん」
ううっ……。もう捨ててやろうかと思いましたが、せっかくだし、申し訳ないから、お前が使ってくれ。と、夫が言うものですから、とりあえずタンスの隅に残してあります。
他にも、くすんだ紫で編んだショールは義母に。初めて編んだ帽子は義父に。やわらかくて細い糸で編んだ帽子は姪っ子に。娘にはポシェットだの、帽子だの、シュシュだのいろいろ編みました。
自分用には、パンダ。パンダの編みぐるみを作りまして。これは、我ながら傑作。全部かぎ針編みの細編みで割とキツめに編んでいけばいいので、編み目がキツキツになる人向きです(笑)。
しばらく編みぐるみにハマって、パンダをもう一つと、猫とかも作ってましたね。
面白かったのは、使わなくなったTシャツを細く切って編んで、ラグを作ったことです。
子どもたちのTシャツとか、もう着ないけど、人にあげるには、首の所が伸びてたり、干して色ムラができていたり。洗濯してるから綺麗なんだけど、捨てるしかないよね。っていうTシャツを、細長く切って、繋ぎます。それをぐるぐる編んでいくだけ。
でも、これは、どこの部屋にも使い道がなくて(汗)、結局使っておりません(泣)。
編み物は、心が落ち着きますよね。皆とワイワイお喋りしながらできるところも、人気なのでしょう。
あげる相手の喜んでくれる顔を想像しながら、編み物をするのは楽しい時間です。
多趣味過ぎて、「できるのか?」と思いながら、時間が許せば、また何か編んでみたいなと思います。
※近況ノートに写真があります。
https://kakuyomu.jp/users/hiyuki0714/news/16818093077933722684
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