第5話 このままでは僕の寿命がストレスでマッハ
== 5 ==
<モニカ=フォン=ミモザ>。
【
【AAS】は極限まで主人公を鍛えれば、ラスボス相手でも敵の攻撃を回避
兎も角、口よりも手が出る、江戸っ子みたいな気質であり、認めたものには
何故、彼女に対してここまで辛辣かって?彼女のシナリオが【AAS】で最難関とまではいかないにしても、その気質からところ構わず問題を起こして、いらぬ戦闘を余儀なくされる事が多くて連戦を強いられる、補給が厳しい難関シナリオだっからだ。
チャプターひとつずつに戦闘を挟むソシャゲぐらいに、面倒臭い戦闘が多い。
そして、彼女はこちらのコマンドを無視して行動する習性があり、敵から予期せぬ
控えめな
プレイヤーからも「なんでソフィアじゃなくて、
「ようやくこちらを認識しましたわね!」
モ、モニカ様スカート!スカート!と、身体を起こそうといつの間にやら
そんな純情なアレクくんの声が耳に入っていないモニカは、ぷくっと頬を膨らませてみせた。
「いつもいつも、そんなに身体を酷使なさって、一体何を
「さて。特に何を成そうとは、考えておりませんよ。
胸が上下するほど荒い息を吐きながら、
実は、彼女がこうやって僕らの様子を見に来るのは一度や二度ではなく、この三ヶ月の間に両手の指では数え切れないほど
どうやら、あの
「あら。お言葉ですこと。その鬼気迫るような修練を見て、『ただ体を鍛えるのが好きだ』と言うには無理が御座いませんこと?」
心底不思議そうに、瞳を丸くしながらモニカは小首をかしげる。ちょっとソフィアと血の繋がりを感じるような仕草だなあ。
「別に、
「まあ!相変わらず、失礼な人ですね。ですが、我がミモザ家に
と、御母様がおっしゃっていましたわ!と、モニカはない胸を張った。
「その顔は!また!私の話を聞いていない時の顔ですわね!!」
モニカは
とりあえず、顔を狙って踏みつけようとしてくるのは止めて欲しい。モニカ自体も本気でやってる訳ではないが、スカートの裾がさっきからバサバサと音を立てて
アレクはモニカのスカートの中身を見ないよう、両手で顔を覆っているから役に立たない。
「モニカ御嬢様、
モニカとの話が長引いたおかげで、だいぶ息が整ってきたから、
「あら、でも使用人がメイドに足を顔に載せられて
鼻息を荒くして言う事じゃない。大丈夫かよ、ミモザ伯爵家。
モニカは兎も角、ソフィアがそれを見て、性癖に悪影響を及ぼしたらどうするんだ。そんな使用人とメイドとっとと
いい加減疲れたのか、モニカの踏みつけ行為が落ち着いたのを見計らって、僕は立ち上がる。
身長は……まあ、女の子はちいさいうちは男の子より背丈が高くなりがちっていうし?別に、悔しくないけど、彼女の方がおでこひとつ分、大きい。ちなみに、アレクは頭半分ぐらいデカい。これは、僕が断じて小さいわけではない。
「そうですわ、こんなことに時間を使っている場合ではありませんでしたわ!私、貴男に聞きたいことがありましたの」
「また、あの時の事ですか?」
肩で息をするのをやめたモニカは、僕にこの三ヶ月、ずっとしてきたおなじ質問をぶつける。
「ええ、そうです!どうしても私は気になりましたの」
「言ったじゃあないですか、他の人と同様、ただ愛想良く笑っていただけですよ。ただ、僕は愛想笑いが下手だったみたいで、不気味に見えただけですって」
「そうでしょうか?私には何か、重大な決定をした殿方の顔に見えましたの。御父様が何かを選択する時の雰囲気と似ておりましたわ」
モニカのくせに、鋭い。
「その
粘着質とは程遠いが、訳の分からない因縁の付け方で時間を削り取られるこちらの身にもなってくれ。
たぶん、僕はそんな表情をしてたんだと思う。すっかり空気になっているアレクは顔を青くしている。
「しつこいね。本当に、なにもないよ」
「妹はね、私と違って
急にどうした。そりゃそうだろう。人と猿とじゃ比べるまでもなく。
「それで?」
仕方ないので、モニカに話の水を向ける。
「怯えてたのよ、貴男が怖いと。その原因を突き止めるのは、姉として当然ですわ」
え、僕ソフィアに怖がられてるの?マジ?
==
事故ったんでしばらく書類とマブダチです。
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