第4話 人工的に淘汰されるのは確定的に明らか
== 4 ==
つらい時、くるしい時。きみなら、どうする?
正解がない問いだとおもう。
前世の
──"
その決意を抱いたのは何が理由か。何が自分自身を
無論、その人その人で違う解があるはずだ。僕の解を押し付ける気はないし、共感してもらおうとも思わない。
さて、何故そんなことを走馬灯のように思い返しているかというと。
身体を
玉のような汗が額に浮かんでは流れていき、息も荒い。指一本動かすことすら
完全なオーバーワーク。
<
未だ、
ちなみに、何故か<アレク>も隣に倒れている。
確か……訓練初日に
ひとりで走るには味気ないと思ってたので歓迎したが、「負けないからな!」と対抗意識を燃やされてしまった。よくわからんお年頃だ。
それでもこの三ヶ月、アレクとともに励む環境は悪いものではなく、年甲斐もなく「あいつよりも
──だが。
同時に、限界を感じている。
一応、前世で培ったスポーツ知識と漫画のなんちゃって訓練を真似出来る範囲で真似て実践してみて、僕もアレクも並の子どもとは思えない体力・魔力を手に入れられたが、所詮並の子どもに
鍛えている大人相手なら普通に力負けするし、まだまだ肉体労働が多いこの世界の大人達の
ただでさえ、体格差がある大人相手にどこまで抵抗出来るかどうか……そんな程度の強さじゃ、御嬢様をあらゆる事からお護りするなんて、口が裂けても言えたもんじゃない。
要するに、今のままじゃ駄目ってことだ。
もし、今この時に御嬢様が
では、武器を持った大人十数人が相手なら?ここでだいぶ無理がある。もしかしたら、奇跡的に何かが噛み合って勝てるかも知れないけど、持てる手をすべて使い切って勝てたとしても
じゃあ、その先。シナリオのボスである、皇国の魔界の皇子らに勝てるか?
──無理無理、到底無理。逆立ちしたって勝てやしない。
【
なにか、飛躍的に強くなれるギミックがあればいいんだが……学園パートでも地道なステ上昇が攻略の鍵だっただけに、ゲーム知識はあまり役に立ちそうにない。なら、どうする……?
「──いつまで無視するんですの!?」
きんきんとした声が、鼓膜を打つ。
うるさいなあ。聞こえてるよ…。
目が覚めるような輝く
愛くるしさとは縁がなく、まあ、それでも御嬢様に大部分似てるせいか、可愛らしいと思うけどどこかツンツンと
その
【AAS】の
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