【廻輪】

陽が陰り、雲が覆い、雨が降りしきり、また晴れる。

そんな繰り返し。

されど日々は流れ廻り、誰の心も及ぼさない。

彼方の其処で何かが目醒め、失くなり、また目醒める。

それもまた繰り返し。

それでも夜は来たりて朝になる。

誰かが哀しみ、嗤い、怒り、愉しむ。

それもまた繰り返す。

されどその流れはいつか途絶え、また始まる。

罪と罰、道化と芸者。同じように視えて本質は違う。

流れる日々も廻る世界も同じように繰り返すように視えて少し違う。

廻り行くは生命、されど其れもまた同じく廻り、繰り返す。

繰り返す輪は円環を成して世となる。



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