取り敢えず思いついた詩をぶち込むもの

Sorya《そーや》

『其処にはない』

僕にはなにもない。

どこかでひとり、何かをしているだけ。

誰かに認められるようなことをしているわけでもない。

されど其処で僕は何かをする。

僕は僕にはないものが多すぎる。

だけどそれを受け入れようとはしない。

馬鹿げてるのは理解わかってる。

でも、そうしないと僕が僕であると証明できるものが失くなる。

“何もない”のが僕なのだから。

僕と言う存在は言わば“有っても無くても世界は廻る”と言うような存在。

何度も“死”を考えた。何かをミスするたびに。

それでも僕を繋ぎ止めるものがあった。

僕からしてみれば“何で繋ぎ止めるのか?こんな只々ミスも多い、何かを偽る、何かを誤魔化す。そんな存在がいても邪魔なだけじゃないのか?”と。

でも繋ぎ止めるものはいつも言う。“逃げるな”と。

じゃあ“死”は逃げなのかって思う。

考え方が歪み荒んで、何をしようにも中途半端。そんな状態でまともな事ができるのか。

僕はできないと思う。

けどそれでも繋ぎ止めるものは言う。

“逃げるな”と。

だから僕は“逃げ”はしない。只々愚者のように道化のように何かを演じ、覆い隠していく。

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