第10話

「これは…いったい」


「青銀に青目まさしく王家の色…」


「だが、どういう事だ。王には二人の子だけでは」


「まぁまぁ皆さん席に座ってください。それからこの国の住民も」


「この国の住民?」


「あぁ、この映像は世界で流れているので」


「な、そんなことは許してないぞ」


「ぼくが許しました」


そんな中二人の従者を見た二人の女は叫ぶ


「なんで!なんでミカエリスがそこにいるのよ!私の従者よ!」


「気安く私の名前を呼ぶな。私の主人はこの方以外ありえない」


「レイジュ…貴方」


ニコ


「これはこれは短い間でしたがお世話になりました。貴方から溢れるほどの気持ち悪い視線とても不快でした。」

その言葉で王妃がどんな人間だか大人達はわかるだろう。

二人とも現実を直視できないのか唖然としている


僕は迷わず王の椅子に座る


「おい!無礼ではないか。そこの椅子は王のみがすわるいすだぞ」


「勘違いするな。僕はお前らに選択肢を与えにやってきたんだ」


「まず初めに僕はミオ。母リーシャから生まれた元は人間だ。」


「元だと?」


「あぁ、僕は牢屋で生まれた。母が死んだ後この国の連中に石を投げられ傷だらけで森に捨てられた赤子が怨みのあまりたまたま魔王になっただけだ。覚えてないか?18年前の今日だ。」


その言葉に国中に二度目のどよめきが走る。

皆覚えてるのだ。小さな子供に石を投げつけたことを。僕の言葉に、みんなが耳を傾ける。


「18年前?どういう事だ?母と結婚したのではないのか?」


そんな中王子が、質問する。


「お前の母はその男と浮気をしていたんだよ。それを知った元王妃が怒りお前の母に怒ったところあっさり牢屋に入れられてそのまま死んだよ。当時既に妊婦であった母に容赦なくな」


「そ、そんな…だって、祝福されたと…」


「それはそうだろう。そういうふうに話を王家が広めたのだから」


その言葉を聞いた王子がもう何も信じられないと涙を流す。


「話を戻すが僕はお前たちに選択肢を与えにきた。今この国は滅びる一歩手前だ。もし今僕側に着くというのならこの国に住む民を救ってやってもいい」


「ふん、何馬鹿げたことを。確かに王家の血を受け継いでいるかもしれないがだからなんだというのだ」



「わかってないのはお前らだ。僕は今、民を救うと言ったんだ。お前達が賛同しないのであればこの国の民が死ぬ。お前たちは領主のくせして民をみすてるのか?」


「なっ…」


「この映像を見ている国民一人一人とう。僕側につくなら書類にサインしろ。サインしたものから生活物資を与える。金がない貧民達も、未亡人も皆同じ扱いだ。」


「勝手なことをするな!」


「そうか?僕はただ民に聞いてるだけじゃないか。国は人があるから成り立つ。だったらその国民にきこうじゃないか」


僕の言葉を聞いた国中の人々が一斉に紙にサインし出した。そりゃそうだ。みんな生活がかかっているのだから。今じゃぁ余裕があるのは貴族だけだから。

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