第2話

目が覚めるともう日が昇っているのか昨日とは景色が違う。周りを見渡すと湖があったのでのぞみこみ自分の姿を見る。青銀中身に青の瞳。代々王家が受け継ぐ見た目にため息を吐く。多分汚い姿とこの見た目のせいで私が誰なのかわかったから街の人は石を投げてきたのか。


私は取り敢えず汚い体を綺麗にした。それからどこか住処を探した。空き家が見つかり取り敢えずここに住むことにした。今更だが自分がお腹が空いていないことに気づく。それどころか魔力が溢れてくる。

私はそこから気が済むまで魔法を使い続け、続けて、疲れたのでそのまま寝た。

おそらくあの体は食事を必要とはしないが魔力が尽きると睡眠で回復するのだろう。

そんな日々をすごし続けて思ったのは一人は暇だということ。もうやれることはしてしまった。ボロ屋を綺麗な家にしたり周りを花畑に変えて見たり、そろそろ誰かと話したい。


私は召喚術に挑戦した。最初に5体動物のような魔物がでできたのでそれを一つにしてさらに私の魔力を分け与えると見事に人間の姿に変化した。


「ご主人様よければわたくしに名前をお与えくださいませんか?」


名前…

そこで自分にも名前がないことに今更ながら気づく。自分の名前は前世の名前でいいか。


「えっと…お前はレイジュにしよう。」


「ありがとうございます。この身を生涯捧げるとちかいます」


「……別に生涯じゃなくてもいいけど」


そういうと令呪の顔が今にも泣きそうな顔に変わった。

いやいやさっきまであんなに余裕の笑みだったじゃん。


「わかったからそんな顔すんなよ」


「はい!ではまず何をしましょうか?人間を滅しますか?」


「それも悪くはないけど今はいい。

私が復讐したいのはまずあの王家だから。簡単に死なれては困る。」


「申し訳ありません浅はかな考えでした。ですが、でしたら何をいたしましょう。せっかく貴方様の従者に慣れたのに」


たしかに。今考えれば呼んどいて会話だけのために召喚したというのはちょっと恥ずかしい。


「私の執事になって」


「執事…それはつまり貴方様のそばに常につかえ共にいる…。ふふふ喜んで!」


そこからは驚きの働きぶりだった。家の掃除から料理から全てにおいて完璧だった。

極め付けはこの見た目。先端訳の黒髪に赤い瞳。どこの婿でもやっていけそうだ。

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