第6話【裏切り者】

俺は目的の場所へ走り続けた。その場所には孤独で、優しい少女がいる。そんな少女を救わないわけにはいかない。俺は、俺と同じ境遇のやつを救いたい。俺と同じく孤独に苦しむのは...許せない!

俺はそう胸に刻んで走る。そして目の前に紫色の塔が現れたとき、謎の者が現れた。

「来客か?俺はここの嬢に用があってね。君もかい?」

セブン「あ...ああ。俺はアリウスに用事があって...ってかアンタは誰だ?」

そう言うと男はゆっくりと帽子を取り、俺に礼をする。

「おっと、名乗るのを忘れていて申し訳ない。俺はカイ。悪魔族だ」

俺はそれを聞いて驚く。なぜかって?アリウスの一族と悪魔族は現在、敵対関係にあるからだ。

セブン「悪魔族がここに何の用だ?まさかアリウスを殺しに...!」

俺がそう言おうとするとカイはそれを止める。

カイ「違う違う!逆だ!俺は同盟を組みに来たんだ!」

セブン「同盟?怪しいな」

カイ「信じて!違ったら刃物で俺の首を斬り落としてもいいから!」

ここまで言うなら仕方がない。少しの間一緒に動いてやる。俺はそう思いながら扉を開け、階段を上っていくのであった...



もうすぐ最上階だというところに来たのに、変な張り紙が貼られてあった。

カイ「なるほどね~結界か。これはこじ開けられなさそうだね...どうする?」

そう。その張り紙は結界を意味していた。見た感じ億なんて優に超えるほどの量貼られているだろう。一つの張り紙に万単位の量の結界の力が詰まっている。俺はそれを見て確信する。

ー力を失っても、技術は失われていないー

俺はそのまま結界に人差し指を当てる。そして流れる力に俺の力の波を合わせる。そして結界の色が紅色から水色に変わったとき、俺は結界に蹴りを入れた。

バリィィィィィィン!!!

カイ「わぁ...結界を壊せるのか...どんな力の持ち主なの?」

セブン「こんなの慣れればすぐにできるよ。能力でもないし」

結界はそのまま崩壊し、扉が現れた。そして俺らはその扉を開け、中に入る。すると

アリウス「な...!お前らなんでここにいるんだよ!?ここに大量の結界を貼ってただろ!?」

セブン「ああ。壊した」

カイ「おかしいね~マジで。結界を壊すなんて悪魔族の上位クラスでもできる人少ないよ」

俺はカイに指をさし、アリウスと先に話して来いと無言で指示をする。カイはそれを察したのかアリウスのもとへ向かった。

アリウス「何の用だよ。悪魔。今更血を捧げる気なんか毛頭ないぞ」

アリウスはそう言ってカイを睨む。しかしカイはそれにひるまず、どんどんアリウスに歩み寄る。

カイ「簡単だ。同盟を結びに来たんだ。そもそも俺はもう悪魔族を裏切ることにした」

アリウス「は...はぁ?何言ってんだお前。あいつらを裏切るってことは死ぬってことだぞ!?」

カイ「普通に考えればそうだな。でも俺は悪魔族の考え方に合わなかった。だから裏切ることにした」

アリウス「そうかよ...んで?同盟の内容は?」

そうアリウスが聞くと、カイはアリウスに告げる。

その...衝撃的な同盟の内容を...

次回に続く!

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