タクシーで帰るついでにうどん食ってたら、刃物持った娘が来た
「今日も俺の勝利だろうか?」
『勝利じゃないのは確かだろうな、まぁオレはかろうじて勝利だろうな』
「いや、お前に勝利は無いから俺だろうな」
タツと小学生みたいな会話をしながら、車のふかふかのシートに身体を沈める。
ちなみに車内にスーツを置きっぱなししておいたからノーパンにシャツとスラックスとジャケット…
考える…何故、ラブホテルに行ったら何かの謎の会場にいたのか?
一体何が起きていたのかを秘書である無太郎に確認するのは容易い。
だが、俺は敢えて聞かない。知れば思考能力を奪われるからだ。
行き当たりばったりとでも言うのだろうか?
『木山名誉専務 、いや、サトルさん、これからですね…「無太郎君、散華君、うどん屋に寄ろう、もしくはうどん屋になるのも手かもしれないな」………』
無太郎が余計な事を言いそうになったから、昔、無太郎が元カノの浮気を知って凄い速度で静岡まで逃げた挙げ句、うどん食ったエピソードを思い出させ黙らせる。
『サドルウンコ…お前…世間じゃ間男から愛する彼女との何かの入ったUSBを見る見ないで問題になって発狂しかかっているのに、お前は強い意志で何も見ないし逃げるんだな…』
当たり前だ、そうだな、俺は大逃げのツインターボ…じゃないが、諦めない心がある。
世間的に…いや、タツから見たら何もかも逃げる諦めの塊だと思うだろう。
だが、俺は現実逃避を…生きるのを諦めない。
前を見るのをやめない、前しか見ない、何も見ない。思考を割かれるな、考えるな、感じろ…
そうだな、もしも、今の俺にそんなUSB送ってみろ。
「ハハハ!ズリ○タにしてやる!!男共々ヘルスチェックしてやるわ!!!ぐわははは!!!」
『いや、オレは…まぁ…うん…そうですね。お前今、浮気とこ托卵とか何でも余裕で受け入れそうだもんな。受け入れるっていうか流すっていうか…老害の域超えてるわ…色々漏らしながら歩くゾンビと同じだな…』
タツ…この野郎…人を人でなしみたいに言いやがって…そういや龍博のこと忘れたな。それだけが心残りだ。
まぁカエデもいるしヒロもいるし何とかすんだろ…
「タァクシッ!うどん屋寄って!!」
『はーい!』
タツの真似してタクシーって呼んでみた、そして次のパーキングで入って安そうなうどん屋に皆で
入った。
ふと、店の屋根を見ると置いてきた筈の鷹の嬢である鷹匠のガブちゃんがいたが、頭の上に乗っきたガブちゃんを無視してうどん屋に入った。
『タガジョー…コウショウ…ムシ ト ゥドン?チェンジ!』
「ノー!ガブちゃん、リズミカルに言っても駄目!奢るから虫と交換はしない。ほら散華ちゃんも無太郎も座って!皆で飯くおうぜ!!」
彼女は口にくわえてきたモノと食物を交換するクセがあるから困る。近くの虫の死骸を飲食店に入れてはいけない。
うどんをすすりながら考える。
「高速のパーキングのうどん屋うめぇ、美味しい飯食って、一服して、眠るように死ねたら良いよなあぁ〜、なんだかんだで腹上死は辛そうだしな」
皆が思っているであろう事を口に出す、願いが叶うような気がするからだ。
だが、反応が悪い、これもいつもの事だ。
『……………タカジョー シ?』
鷹匠死か…どうやるんだろうな…鷹が心臓に突き刺さるとか?いや、別にって言われた高城強い氏って言う人の事かも知れな
『どうせ馬鹿みてーなこと考えているお前に、ほら、お客さんだぞ…オレは見せてもらうぞ、お前が喰らうざまぁをな(笑)』
何がおかしいんだよこの馬鹿は…と思ったら入口にフルフェイス被った何か軍服っぽいゴツいエナメルのロングコート着た、女だな…スタイルの良い間違えたバイカーみたいな人が西洋の剣みたいなの持って立ってた。
ゴッゴッと、ゴツいブーツみたいな靴を鳴らしながら入ってくる、ファンタジーかな?
まぁ、こちらにはガブちゃん、散華ちゃん、タツもいるし死ぬ事は無いと思ったら…フルフェイスを取って愕然とした…
『お父様…お久しぶりです…今日はお話をしたく参りました…』
娘やんけ!はは~ん、予測がつく…あの場にいたなコイツ。
ジョアンナ…マグちゃんとの娘で精神構造が第二次世界大戦中の日本軍の軍部みたいなメンタルの金髪碧眼の美女…成長したな〜あんなチンチクリンだったのに。
他の娘はサトルオーク関連の事は知っている。
カエデとの子供に至っては俺の事を学校で【ヘ○スオヤジ】と言うあだ名まで付いてたらしいからな…虐められてるのかと思ったが、娘が自らバラしていてネタになるとか言いやがったからな…
ジョアンナだけはサトルオーク、つまり風俗通いの俺を知らない、木村建設の名誉本部長とか言う訳の分からない役職の俺しか知らない。
何故なら5人の娘の中でも一番物理的に距離が遠いからだ。
「綺麗になったな、ジョア…乳(ちち)は嬉しいぞ」
ジョアはあだ名だ、美味しい乳酸菌になりますようにという意味を込めて付けた、嘘です。
『ッ!?あり…がとう御座います…』
口に手を当てフラフラ近寄ってくる、ジョアはハグ大好きだからな…早速ハグしてやろうと両手を広げてハグしたが…
ガシィッ!ッと全身密着しているが挟み込む腕の力が強い…何故に?
『教えて下さいっ!貴方はサトルオークなのですかッ!?それともお父様なのですかッ!?』
同一人物ですね、そうです、私が変態なサトル…とギャグを入れて誤魔化そうと思ったが背中に何か刺さってる感覚…ジョアは俺ごと切腹するかのように両刃の剣を向けていた。
どうでしょう、この動き、応えによっては刺すという強い気持ちが刃物に、添えられていますね。
何でそんなキレてるんだよ…
「私の…尊敬する…愛するお父様は…あの様な…はしたない事はしません!」
ヤベェ…どうしよ…こんな状態は…俺の知る父親のクズ、クズマンはタツの親父さんだ。タツはよく自分の親父と嬢とのエロいシーンに出くわしたそうだが、当たり前の風景なので気にもしなかったそうだ。たまに菓子くれる奴がいたなとかボンヤリした答え。
だから俺も許されるかと思って…いや、実際ジョアンナ以外は知っている。
よくあるハーレム理論だが、脅迫やらはアウト、変な魔法とか魅了なんてねぇか、とにかく無理矢理しなければ、結局の所、ハーレムと言うのはありなんだろう?
嬢本人が良しとすればありなんだろう。
まぁ、人気だし?
だからお父さんが色んな女とやってても同意ならおk。それでジョア以外は皆どうでも良さそうだし、阿修羅龍倫さんはセツコ以外の皆を幸せにし
『お父様ッ!?いや!サトルオークっ!!聞いていますか!?何ではしたない事をするのかと聞いているッ!』
ヤベェ…思考を回せ!頭が働かない!潔癖症って事?冷静に考えると娘の立場だとキレていい気がしてきた。
とにかく死なない様にしよう。そこからだ。
「フフフッ、まぁ先に、いつもの様に抱きしめさせてくれよ」
『なっ!?そんなっ…ん…くぅ』
ジョアはくっついて分かったが頭小さいけど170ぐらいあるな、大きくなったな…とか思いながら視界を無くすように俺の胸に顔を埋めさせ引かない様に腰を押さえた…ら、ケツだった。
『ッッッ!?おとう…さま…!?違う違う違う!お父様はさりげなく尻を掴まない!私に!私に欲情なぞっ、よく……くっ…ふ…』
後ろの刃物と身体が小刻みに震えている、早くせねば…
よし、俺のイカれたセーフティネットを紹介するぜ!
まず、イカれた発光シスターで鷹匠のガブちゃん…は、以前、同じ様なシーンで俺ごと変な電気流したから駄目。
次にタツ、コイツは刺さる直前まで何もしない。いや、死ななければ刺さっても放置という人の痛みが分からない奴だ。死ななければ良いと思っている。
これはガブちゃんも一緒だ、君ら二人と一般人を同じにしちゃいかん
最後に一番仕事が出来る散華ちゃん、俺は散華ちゃんに、後ろの刃物何とかしてとサインを送る。
ついでに最終的に何とかしろとタツに送るりつつガブちゃんは店壊したりするから何もするなと送る。
無太郎は後で店にカネを払う役だ。
『フンッ!(ニカ!)』『ホッッ!』
『イギィッ!?♥あっ♥あぐぅくうッ!?』
ニカッとした散華ちゃんの手には剣の刃だけ取られていた。今、ジョアが持ってるのは柄だけだ。
そしてタツが持ってるのは…ありゃあ何だ?
変な濡れた棒をばっちいみたいな顔で持ってる?
『くっふ…何故…私のインサートタイプの貞操爆薬を抜いたんです…か!?まさか私を…貴様ぁっ!私の貞操はお父様のものだっ!オオオオクッ!?ク!?貴様にはやら…え?あ!?ああ…な…』
一人で大騒ぎする辺り、血は繋がって無いのにセツコに似てるな。
ジョアは腰をくねらせたと思ったら急に左腕は俺を逃さない様に巻き付けながら右手を上げた…剣の柄だけを持って…
その柄を見ながら口をパクパクさせ、顔を真っ赤にして俺と目を合わせようとしないジョア…視界の隅でタツがニヤニヤしている。
俺の男を試そうとしているな…俺の…何となく…やるべき事は決まっているが…娘か…娘…マジヤバいだろう…
『も、もう嫌だ…全部知られた…生きていけない…』
そう言うな…娘よ…
「ジョア…サトルオークとは俺では無い…そもそも人物ではない…誤解している」
『な、何がですか!?その…した事は…無いですが…』
「そうか…サトルオークとは…シンボルだ…ほら見ろ。さっきまでとは違うだろ?俺は…サトルだ、間男に負け、屈辱にまみれた優しさだけのシンボルだ…」
ボロン
俺はうどん屋と言う事を忘れて俺のうどんで言うと、さっきまではデカ盛りを超えていたのに、今は並盛のモノを出した。ちょうどノーパンだからするりと出た。
ちなみに通常時の俺の股間はミニではない、並だ、いや中はあるんじゃないか?
「お、お父様…何を…」
「この状況、お前にキスしたら始まってしまうだろう…だが俺は構わない。愛する娘だ、進み続ける。だがしかし、これだけは言いたい」
「………………………」
俺は少し涙を流しながら言ってみる。
「いつか、父を越える特盛に出会うと良い。その時に気付く、父とは越えるモノ、父を越えたモノと出会い、こんなの初めてと……………」
言ってる途中で気付いた、うどん屋の空気がヤバい。当たり前だ、変な客の集団、刃物、暴力、そして俺のアレを野ざらし…やるしかねぇ…
ブチユウウウウウウウウウウ
『んーっ!?♥んむむー!♥むふむーっ!♥』
分かっている事は…ジョアは禁断の愛を選んだようだ…だが娘よ…父はNTRれた男、そこから狂気に足を踏み込んだ男…決して…俺にこだわるなかれ。
俺はいつか俺を越える男と出会う事を願いキスをしながらジョアを優しく撫で回しながらうどん屋のトイレに入った…
――――――――――――――――――――――
―タツ―
『おとうしゃま!♥しゅきれす♥しょあはこのひをにょとーっ!♥♥♥』
イカれてる…とうとう娘にも手を出した。
もう何でもありじゃね―か…
あの娘…サトル殺して、無理だったら自爆する気だったのか…怖いなぁ…
「散華、これくらい気付けよ…」
『いや、母さん無理だって!?爆弾股に隠すとか意味わからないし!?』
モロヘイヤは仕事が出来ないな…
ガタンッガタンッガタン
『ほあああああああああ♥♥♥♥あかがっ!?がッ!♥』
シーーーン
バタン
『………やっちまった…タツ、何とかしてくれ』
私はコイツと高校からだから、30年近い付き合いがある、幼馴染の次に付き合いが長い…が、未だに理解できないし、一生理解できないと思う。
「とりあえず…気絶した娘を便所に置いてくるなよ」
『あ、ヤベ』
皆さんには、こんな友人いらっしゃるでしょうか?
そんな事をコケシに向かって問いかけた…
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