イン・ザ・セレモニー⑤さぁ始めよう、俺の人生のテッペンを
※書いてみたら余りに酷いので余りに汚い擬音は★で表記します。ご了承下さいませ。
〜タツ〜
この簡易…でもない半畳程度、エアコン完備のトイレ。壁は強化プラスティックでドアは団地から拝借した鉄製らしい。
何でそんなもんあるかと言うと私に対する防備だそうだ。
過去、高校時代にサトルをトイレから追い出そうとした時に、私が貫手で鍵の横辺りに穴を開けて、手を突っ込み中からトイレの鍵を開けたからだ。
つまり【対タツトイレ】と言うらしい…が!?
私が入ったら何も意味ないだろう(笑)
堅牢な城を作り、そこに敵に占拠される。
まさにここはタツ城、城は堅牢、城主は貞淑な道場一の使い手…タツ姫とキタ!ヌハハハ
サトルよ…策士、策に溺れる…哀れな男よ
「良いんだな?ウンコタツ、お前、本当にそれで良いんだな?」
「良いも何も無い。オレは中でこれは住処の内見。昔みたいにお前がドアを開けるのは勘弁、何故ならハラスメントでお前は逮捕案件。女を前面に活かした作戦。どうだ、お前がやってたダジャレで返した(笑)」
ブチブチ
外でヒロみたいに血管キレてんな(笑)
私は本気でウンコする時は洋式便所を和式スタイルで座る。
要は今ドアが開けば洋式便所の便差にウンコ座りして背中を見せてる状態だ。
トイレだからこそ魅せるこの無防備さよ、ムフフ
「なぁタツ…お前に会えて良かったよ、こんな俺でも…何もかも、何もかもを燃やせるよ、本当にありがとう」
ププ、何コイツ感謝してんだ?色んなものに感謝するのはミレニアム世代の証、私は感謝しながらも賢く生きる(笑)
「何感謝してんだバーカ!大事な事だからもう一度言う、お前がドアを開けたら七色のハラスメント案件だからな?現場監督君(笑)さて、ラケールイベントの開始だ」
「ふおお…うおおおおおおおおおおおおおお!!!俺の未来へのマスターキー!受け取れやアナーキークソ野郎!」
ハハハ!負け犬の遠吠えとはこの事ですね。
私は今日も勝利をNTR耐久卿に報告する。
「ハハハ!大勝利ですぞ!やはり皆様の言う通り!ざまぁが『さとるしゃんのこえ!?たすけてぇ!あたち!おしっこしたいー!』
私が耐久卿への返礼をしている最中に、同じ室内の私のケツのあたりで娘の散華が騒ぐ。
「だから散華、立ってオレのケツの後ろ辺りに向かって立ちションしろって…」
『そこでおしっこして、おかあさんがうんちしたら、おかあさんのうんち、つくもん…やだ』
「出さねぇよ、多分。大丈夫だよ。2人でバナナボートみたいに便器に…『さとるしゃーん!たすけてぇ!』
コイツは親を差し置いてサトルに懐きまくっていて困ったもんだ。何が助けてだ…お前はファ◯コンの姫か?
アイツは哀れなNTR製造業がお似合いのNTR現場監督、現在、世間(カクカク)では新作や近況ノートにて再構築議論が散々なされているというのに2回も浮気されて未だに何も見えていない馬鹿は放っといてだな…あっ、散華が言うからおしっこ出るわ。
『さとるしゃん!たすけてぇ!さとるしゃーん!』
うるせぇな散華…子供はこれだから困っ
「うおおおおおおおおお!我に天意あり!」
ガチャ…キイイイイ
感謝する患者じゃなくて?間者?スパイ?
ドアの開いた音の直後…私はウンコ座りのまま、おしっこを噴射しながら宙に浮きながら叫んだ…
「うおおおおおおおお!?便意兵だぁあぁ!?」
〜サトル〜
――さとるしゃん!たすけてぇ!――
俺は何か足りないと思っていた。
相手はタツ…何をやっても良い相手とは言え、今からやる事は犯罪者の挙動だ、決して真似してはいけない。
だか、常識はとうに捨てた。だが何か…何かが足りない。
俺の魂の炎に焚べる個人的な理由以外の…
そこに散華ちゃんの声がした。
現場のアイドル、散華ちゃん。
俺はあった当時1歳ぐらいと言ったが、実際は既に4歳になろうとしている…子供生んだ事ないと分からないよね…でないと計算が合わない。
とにかく散華ちゃんの声がした。
『サトルさん、助けて』…と。
カエデを助けられなかった
アカネさんを幸せに出来なかった
ネコちゃんを酷目にあわせた
メイプルちゃんを…俺は切り捨てた…
『さとるしゃーん!たすけてぇ!』
極個人的な野望や闘いにも理由はあるが
強い意志は大事な者の為に闘う時生まれる
崇高な言葉に合う闘争ではないかも知れない
それでも未来ある子供の為であれば
それは地獄へ踏み込む一歩の理由となる
「うおおおおおおおおお!我に天意ありっ!」
ガチャッ
俺は強化簡易トイレのドアノブに鍵を入れた。
鍵…このトイレは元々団地のドア。鍵がある。
そして俺は現場監督…唯一のマスターキーを持つ…選ばれし男だ…無論…俺以外にも持ち出せるが…
ドアを、なるべく音出さずに素早く開けた。
そこには目を見開いた、セレモニー用に少しおめかしした立って駄々をこねている幼児の散華ちゃんと、下半身は安全靴だけ、セパレートタイプのスク水だったんだろう、腰から下は安全靴だけの生まれた直後のタツがいた。
腰ぐらいまでのテカテカ素材のスク水の上に、チョッキを着た馬鹿が、便器の上に安全靴で乗り、俺にケツを向けた状態でウンコ座りしていた。
テメー、安全靴で便器すわんなや…
「は?おま…」
「さ、さとるしゃん…?」
タツも達人と言われた女、一瞬で今の状況を把握したんだろう。
見れば分かる、レイド…というスマホゲームで時間限定で行われるイベント中だ。
頭では分かってるんだろうな、だが行動が追いつかない様だった。まだスマホイジってやがる…
「は?なん…」
そして知ってる…ヒロから聞いた。
コイツは…選択肢を一気に出すと直ぐには選べないらしい。死んで覚えるタイプだからだ。
ゲームも人生も何もかも。
手がフワフワ動いている…この挙動は迷いだ
ゲームを取るか、コケシを取るか、俺への対策を取るか…
「あ、あわ、おわ…」シャーーーーー
混乱して小便してるが…もう遅いっ!
俺はタツのチョッキの襟首を掴み火事場の馬鹿力と言わんばかりに後ろに引っ張り投げた。
猫の様に体の固まったタツはウンコ座りのまま宙に飛んでいたが、小便のせいでまるでウンコ座りのまま飛んでいくジェット機の様だった。
後からヒロに聞いたが、水上ジェットの様に小便を噴射しながら飛んでいる様に見えたと言う。
タツと入れ替わるように素早く中に入り鍵を閉める。
マスターキーを持つのは俺だけ、そしてここは堅牢な城。普通ならここで勝利だ。
だが…ここからだ…タツを知っている奴なら知っている…
タツはここからが強いっ!
「便意兵だぁああああ!!便意兵がでたぞ!皆のもの、出会えー!!」
良し、大丈夫だ、外で意味不明な事を叫んでる。まだ現実が見えてない。
俺は鍵を閉め、素早く二手、三手と積んでゆく。
まず内側から開けられる鍵の部分を落ちてた養生テープを平らになるまで貼り付ける。
そしてトイレ用の洗剤を塗りたくり、滑りを良くする。
「さ、さとるしゃん?なにやってるの?さきに、おしっこしていい?」
「あぁ勿論、俺はレディーファーストの男、木山悟さ。そぁどうぞ。勿論見ないから安心して」
「うん♥」
幼児が頬を赤らめメスの顔になった、違う。
さっきまでアイドルにゲロをかけ、ウンコしてた女を引きずり出した男がレディファースト語る。
ちゃんちゃらおかしいがそれが俺だ、俺の戦場だ、誰にも言わせない、誰一人させないぜ勘違い…だらけだがそこは俺。
「こ!ここは殿中であるぞ!タツ城に間者が紛れ込んでいるぞ!み、皆のもの!出会えっ!………あれ?」
シーーーーン
もうそろそろ現実が見えてくる…つまり…タツが来る…俺はこんな事もあろうかと用意していた針金を用意(実際は作業員がトイレに忘れた)を持って待つ。
「………………オレはタツじゃない!タツじゃない!オレはタツじゃない対魔忍!タツじゃない対魔ぁ!!キエエエエエエエエエエエ!!!」
始まりだ…ヒロに聞いた。タツじゃなければ何やっても良いと言う謎の暗示。
お前、さっきタツ城って言ってたじゃないか。
その発想、完全に頭がおかしい。
狂った筋肉、その腕力や媚薬浣腸、非常識な排泄物を使った責めを惜しみなく発揮してくる化け物。
高校時代…【関わる意味無し!】と言われ脱糞二足歩行ウン
「キエエエエエエエエエエエエ!!!!」
バキャァっ!ガン!!ゴガァッッゥ!!
コイツ…鉄製のドア、鍵の横部分を貫手で貫いた…そして手を突っ込みドアストッパーや鍵部分を探す…人間じゃない…だが…相手はお前を知り尽くした俺だ!
ヌルヌル…ヌルヌル…ぐちゃぐちゃ…
「ハァハァ…はぁ!?何故だ!?何故鍵がないんだ!?それにすっごい滑るすっごい滑るよ!?ぬるぬるする!気持ちワリィ!!」
「さとるしゃん、おしっこおわったよー?うんちしたいんでしょ?どうぞ!…なにやってるの?このうで、おかあさん?」
俺は養生テープで平らになった鍵の周り愛撫するように撫でる手、そのタツの腕を針金で固定しようとした所で散華ちゃんに話しかけられた。
「正義は勝つって証明してるんだ。だから勝たなければいけない。勝つ為には常に先手必勝!
(ウンコ中、トイレ鍵をいきなり開けて外に投げる)
勝てば(俺だけが)悲しい顔が笑顔になるだろう?だから(タツには)先手必勝、必ず勝つ(便器を奪う)。
だから俺は宣言するんだ。先手必勝 必ず勝つ!(タツをトイレに入れない)悟必勝 正義は勝つ!(俺がウンコする)…てね!」
サムズアップしてニコリと笑う。
自分で話していて死にたくなったが…せめて散華ちゃんには味方でいてほしい故に意味不明な言い訳をした……………ら…
「かあっこいい!♥さとるしゃん、あにめのひーろーみたい!」
こんなヒーローがいたら原作者とアニメ会社と放送局が、コンプラで社会的に抹殺されると思うが…
「か、鍵が無いっ!?…カアアアア!クソがぁ!!こじ開けてやる!!!!ぶっ壊してやるぅううう!!!!」
ガダン!ガタガタガタガタッッッ!!!
「うおおおおおお!!タツやめろてめぇ!」
このゴリラ…肘を曲げ引っ張り、ドアごと外そうとしている…とうとう自分が入った後の事も考えなくなってきた…
トイレが滅茶苦茶揺れる中、俺は針金で固定しようとするが、相手は某アメコミの様な司令官に匹敵する力、そしてコーン◯レークのゴリラの如く我慢出来ない…このままドアが壊れる…
その時…さくらんぼの髪留めで短い後ろ髪を2つに分けた前髪パッツンの天使が降臨した。
「えい!えい!えいやー!!さとるしゃん、うんちしてて、いいよ!おかあさん、わたちがあいてだ!」
グッグッグッグィーーーー…ボキッ!
俺の目の前でタツの腕をトイレ内に引っ張り込んだ後、相撲の閂の様に脇にタツの腕を抱え…折った…のは散華ちゃん…マジか…
外でタツが叫ぶ…
「いてっ!?いてーな?コレは…散華かっ!?貴様!跡取りの謀反は河原で晒し首だぞっ!一族郎党皆殺しだぞっ貴様ぁっ!」
流石、骨折れたのに『いてっ』で済むのか…
一族郎党だとお前も晒し首じゃねーかと思ったが、とりあえず腕がブランブランしてるので安心して便座に座った…はぁ…やっとウンコが出来る…
「聞こえたぞ…ため息…お前…自分だけスッキリしてよ…人の心は無いのか?」
タツが語りかけてくる…俺は…
「侘び寂び…謝罪はしない…やるならやりきる…お前が言っていたカエデとの再構築否定の理論だ…俺は謝らない…俺は信念を持ってこの行動をとった。だから俺は折れない」
笑い声の後にタツが言う…
「は、はは…今のこのオレ…上司からのハラスメント、下半身丸出しでトイレに固定され晒し者…間もなくウンコもやってくる…耐久卿(コケシ)を人質に取られ…愛する旦那は戦意喪失…便意で力も入らない…だが…オレだって貞淑な妻…家族を持つ親…舐めるなよ!?…肛門舐めるなよゲリベンジャーイエロオオオオオオオ!!!」
何だよそれ、きたねぇな
その一ミリも貞淑ではない姿で家族に裏切られた、普段の態度から自業自得のタツが最後の咆哮をあげる。
正直、散華ちゃんがフォローに入ってくれた段階で油断していた。
コイツは負けず嫌い…高校時代も最後まで抵抗してきた…今の俺にコイツの最後の猛攻を耐える事は出来るのか?
ガゴぉぉぉんッ!!
急にトイレ内に光が入った…団地のドアを流用していたせいか、溶接だがドアには外付けのポストがある。
それをタツが無理矢理剥ぎ取ったせいで人が1人分は侵入出来るスペースが出来た…
「ここから下半身突っ込んで室内全体をトイレにしてやるっ!トイレと合体ロボだ!そこはお前ら2人の棺桶ならぬボットン便所の下部分だああ!」
おおよそ人としてしてはいけない事を慣行する。
俺も大概だが…コイツもそうだった…
「来いよっ!男便糞藻らしいいいいいい!!」
「しねぇ!ゲリベンジャーイエロオオオオ!!!」
人として間違えた大人達が咆哮する、だが、この凶行は想定していなかった…いよいよ決着…今回も俺の負け…
「ざどるざああああああああああんっっ!!」
ズボッズルるるるるる
俺は驚愕した…この期に及んで…いや、俺が見誤っていたのか?
メイプル…いや、カエデが…人が1人分の穴に頭から突っ込んで来た…
狭かったのか胸がデカいのか、腕の肘部分が引っかかり上半身の衣装が引っかかって全部外側に行き、ヘソから上ぐらいの裸のカエデが俺の便器の中…要は洋式便器に座っている俺のケツの下に顔から滑りこんできた。
俺のケツの下にはカエデの後頭部がある…
俺はス◯ト■趣味は無い…
「何でだ?…何でだよ…もう良いだろう…カエデ…」
「ウッウぅッ…信じて貰えないのは…分かってるんだよ…やった事も…でも…我儘だけど…私にとってざどるは全てなの…謝っても意味が無い…許されない…でも諦めたら…諦めたらぁ!」
何でここまでするんだろうな。
そう言えばタツに言われたな…
何故か浮気した女の中に急に頭がおかしくなったみたいに命がけで執着してくるタイプがいるって。
カエデはそれなのかな?
済んだ事と考えて、大人になって、色々諦めた所で思うのは…
「お前に書いた手紙があっただろ?高校の時のラブレター。あれが俺の全てなんだよ。2回目の時に、1回目の時の事を思い出しながら、それでも天秤にかけて、傾いた想いの全てをかけて俺はお前を好きになって、それでも駄目だった。俺の好きが想い出に変わったんだ。アレは嘘、これは本当とか、関係無い。俺の心の中の話をしているんだ…」
「とうずれば!わだじぃ!どうずればぁ!」
「いや、だから普通に…うぉ!?」
急にカエデの身体を痙攣してうねり暴れ始めた?
「やめてっ!それはやめてっ!サトルの前でぇえひ!?♥こわいぃ!やらあああ♥♥」
外から呪詛の様な、タツの声が聞こえる…
「何時でもそうだ…勝利が見えた時に…弟子が…邪魔をする…ルドラじゃないが…絶対絶望浣腸(感度300倍)を入れた…オレは弟子の裏切りには容赦せんぞ…絶対に!…しかし…もう打つ手が…負けか…オレの…負けか…このオレが…」
何言ってるか分からないが…きっと外側からかえに変な浣腸したんだろうな…だがタツ…お前ももう限界だろ?
「ギャアアアアアア♥♥♥あだじがごわれるぅ!♥おがじくぬるぅっ♥あっ♥ごれさどるの♥」
何か良く分からないが先ほどまで下向きだったのが、暴れたせいでカエデの顔が上を向いてしまった。
俺のいる便器をまるで床屋の洗髪台の様な姿勢のカエデ…
俺の便意も限界だと言うのにいよいよ洒落にならない角度になってしまった。
「ハァッ♥ハァハァッ♥こんな♥でも♥わたじ♥うげどめる♥なんでも!♥ざどるなら♥」
もう立ち上がるのも間に合わない、そもそも限界まで我慢していた。
声が聞こえる…後ろかろ…コレがタツの騒いでるコケシか?
―もう十分償った…復縁しても良いと思う―
そうだな…謝り行動で示そうする、動物で人だけが物語で笑い、そして過ちを許すことが出来ると言う…それにアイドルみたいに可愛い子が俺の為に何でもするって言ってる。きっと幸せになれるだろう
―ざまぁしろ…復縁なんてあり得ない…また繰り返すぞ―
そうだな、死んだと思って逃げてやり直して、また裏切って、そんな奴に人は…俺はそこまで優しくない…きっとまた裏切るだろう。他人の体液にまみれた女に関わりたく無いのは確かだ…
どっちも正しい…間違えてない。
八方美人と言われても…それは自由だ。
どちらも間違っていないんだから、人の数のほど想いがあり、人でいる限り、考えに間違いなんて無いんだから。
でも…許せない…だから…許せないから作るんだ…新しい道を…
「カエデがやった事…もう怒ってない…でもやり直したいかと言われればそうは思わない。だけど…消えない思い出があるのは確かなんだ…」
「ざどるっ!♥わたじはさどるうううがっ!♥」
「だから今日から…これでお互い様にしよう。お互いの事だけを考えるから駄目になる。だから…もしもまた偶然会った時は…その時には…」
「ざどる!♥わたじ!♥ざど★★★★★★★★★★★おぶっ!?★★★★★ンは!?★★★★★★★」
限界を超えた…難しいこと考えて便意を引き延ばそうとしたが駄目だった…
「★★★★★★★オブっ!♥★★ぜんぶ★★★★うけいれ★★★★★あばっ!?♥★★★★おっ♥★★★★」
そしてカエデは事もあろうかと俺の出発口に口を付けようと接近してくるので、それは流石に洒落にならないと胸を掴んで下に下げるように押し離したら余計痙攣した…しかし…
やり直す…か…
どんな物語だって大体が死ぬまでやる訳じゃない。
その後どうなったか分からない。
だから未来に任せよう、散華ちゃんを見てそう…
「これ、あいどるのめいぷるちゃん?…さとるしゃん…これは?なんでめいぷるちゃんにうんち…?」
驚きの顔をしている散華ちゃん…
子供に…説明…出来ないんだが…
「★★★★★ごっごぷ!♥これば…ざばぎ…なの…ばづなんだよ…♥わだじば…★★★★★こぶっ!?♥ざどぶに…わるいごどをじだ…のに…ばづを…ぐれる…やざじざ…★★★★ボブっ!♥」
何が?
「さとるしゃん…すごい!だっこしてぇ!ひーろーだ!」
そうなのか?
俺はカエデを気にせず(動かせないから)ウォシュレットを使いティッシュで拭いた。
『ごぶっごふっ!?がッ?……』とウォシュレットの水でカエデが溺れていたが気にしない。
全然、まとまらないし分からないまま片腕で散華ちゃんを抱っこして立ち上がった時にドアが外れた。
陽の光が瞼を焼く…
バタァンッ!!!
外れたドアにハマったまま…ドアの重みでクソまみれで無理矢理垂直になり晒し者の様に白目を剥いて気絶しているアイドルのメイプル…
横には轢かれたカエルの様な姿のままウンコを出しているタツ…
そしてこちらを見る400人程に膨れ上がった人…
地獄だな…タツが地面から睨め上げる様にこちらを見る。
「サトル…お前の勝ちだ…」
「そうだなタツ…今回は俺の勝ちだほれ、コケシだ…」
俺はタツの大事なコケシを渡す。
フッと笑う轢かれたカエル女のタツ…そしてヒロが来た。
「サトル…俺達夫婦の負けだ…お前は凄い奴だ…久しぶりに魂が燃えるのを見たよ…タツ…また一から出直そう…俺達のメンタルトレーニングは始まったばかりた…帰って風呂でも入ろう…」
「待って…ヒロ…必要なのはメンタルトレーニングじゃ…後、タツじゃない」
「安心しろ…今回は俺も虫風呂に入る…共に逝こう…」
「漢字が違う!嫌だ!アレは嫌だぁ!ヒロだけで良い!オレは普通の風呂が良い!」
『エアアアア♥♥ツカサアアア!♥イグううう♥』
暴れる下半身裸のタツを抱きかかえて、ヒロは俺の渡したカエデの喘声が流れるスマホを付けっぱなしにしながら駐車場へ行った…何で消さないんだろうと思ったがロックかかってんのかな…
そんな事は良い…そうだ、俺は言わなければ…
「以上、根多龍虎と!…木山悟の…スピーチを聞いていただきありがとうございます…そして…」
『『『スピーチッ!?』』』
「今日まで!ありがとうございましたっ!」
そう、俺の退職の日だ。めでたい席ではあるが寿ではない。
しかし、世話になった人達には精一杯の挨拶をする。
勿論、この騒ぎはタツが中心だと強調した。
今までの流れを誰も理解出来なかったとする。
俺が退職するなんて誰も知らなかったとする。
それでも俺の道、新雪の野に出来た轍なんだ。
そしてその道をみた人間は…誰も通らないな。
素晴らしい道は永遠に残りそれは街道となる。
そして様々な人が通り素晴らしい前例となる。
しかし、皆も誰も通らない道を行ってほしい。
その後ろは誰も通らないが、俺の前には誰も見た事の無い景色だけだ…だからどうした。
「時雨!よくわからないが後はよろしく!」
「えぇ!?」
結局…何かしたかったよくわからなかったし、何処に行っていいのかも分からなくなったが…散華ちゃんを抱いてるのを思い出して俺はヒロの後を追って駐車場に向かった…………
――――――――――――――――――――――
「お前、最悪だよ…女性にアレは無い。お前は女性の敵だ」
「違うな。お前の敵だ。女性には優しい。ね?散華ちゃん?」
「うん!さとるしゃんかっこいい♥」
あの後すぐ、俺はスキャンダルを起こした芸能人の様にヒロの車に逃げ込んだ。
今はタツとヒロの運転するベンツの後部座席に2人でお互い窓際によりながら、真ん中に散華ちゃんを置いて外を見ながら話していた。
「タツもサトルも…お前ら仲いいな、良いな…俺も
「「いや、それは違う、そういうのじゃない」」
タツと声が被って少しムカついたが…こいつの事は男便糞漏らしとはもう言うまい…簡易トイレ前糞漏らしだ。
「んで、結局サトルはメイプルーンどうすんの?NTR耐久卿はそれを知りたいと思うぞ?」
「いやぁアレはやり過ぎた…まぁ、次、偶然会った時にでも何事も無かったかのように喋ってみるよ」
「いや、関わらない様にすんのか?それとも再構築にすんのか?」
「あぁ…どっちもしねぇよ。今日の事は忘れるし考えない…」
コレばかりは嘘をついた。恥ずかしいからだ。
俺はカエデが本気で好きだったんだ
でも、あの時のカエデはもう会えない、永久に。
関わってわかった、メイプルちゃんは凄く良い子だ、でもカエデじゃない。
そうだ、あの時のカエデとは二度と会えない。
あの恋は二度と無い、何故なら俺は歳をとった。
淡い初恋、散った恋心、その経験は、いつかきっと…
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