イン・ザ・セレモニー②例え良い奴になったとしても〜NTR耐久卿の声がする…
「現場の人気者…タツじゃなくない、タツ参上…と言いたい所だが、この惨状の三乗は…」
コイツ、メイプルーンはいつまで経ってもボンクラ…とは言わないが、等身大の人形相手に液体まみれでハッスルするのは間違えだ。
浮気、股開き、人形遊び…成長性0だ。
ダンボインやジータガンダムの成長性を見習え。
それに引き換え、私が今食ってるアメリカンドッグはウインナーを衣に包むという成長を遂げている。
米犬を見習え。
そもそもだ…俺はコイツのせいで色々失敗した。
ヒロに言ったら言いがかりと言うが。
俺が小説発祥の同人スマホゲーム【鈴蘭まみれの騎士】の為に、あらゆる策謀を用いて時間を作ろうとしたが全ては無に帰した。
鈴蘭まみれの騎士とは…細かい説明を省くが、大事な部分だけ言うと、魔力が絶対の世界で魔力0の主人公ラルフが、魔力が超高い元婚約者の幼馴染ミエリーの所属する騎士団に入り周りからボコボコにされてるのに、ミエリーが奇跡的にその状況を理解せず、良いから私の為に側にいてと繰り返すが、結局ラルフか敵方(魔族側)に全力で逃げて、ボコボコにして来た奴らをざまぁする話だ。
全然合ってないかも知れないがとにかくそんな話だ。
私はミエリーが大好きで、旦那のヒロにもミエリーの話ししたら「お前の好きそうなヒロインだな」と太鼓判を押した。
そのヒロイン、ミエリー屈指の名シーンがある。
やっと自分の騎士団でラルフがボコボコにされていた事を、完全にではなく何となく理解したミエリーが「貴方をボコボコにする者は私が団長として斬る!(キリッ)」と言った数時間後、ミエリーと同じ騎士団で以前にボコボコにしていた筆頭に近い女が、戦鎚でラルフをボコボコ(殺す気で)にしようとした時に「やめて!ラルフ!武器を納めて!」と言ったのだ!
読者全員が『納めたら死ぬw』と思ったし、主人公ラルフも『納めたら死ぬ(笑)』と言い、最高の笑いを提供した。
コイツにハリセンで叩かれまくった時は気が触れるかと思ったが…
ずっと私の中で【武器を納めて!】とミエリーが言うもんだから歯を食いしばり拳を強く握り耐えた。ガチャの為に。
セレモニーの日に行われるレイド『ケラール
元はといえばケータイ払いで、ある月の私の給料(ヒロに取られ生活費込みでお小遣い6万だがケータイ代が10万越えた)が全部溶けた事でヒロとサトルが共謀して私の金を管理し始めた時からおかしかったのだ。
『主人公を裏切った妹の魔道士がガチャしか出ないんだ!しょうがないだろ!』
『0.00000000019%なんて出る訳ねーだろ!もうやめろ!何だよ、この確率…19まで遠いんだよ!』
『ヒロ!それは運営に言え!アレが出ないとレイドで人権が無い!後、19まで遠いのは遅漏の証、男優になれなくもない』
『コイツは駄目だ、サトル、給料こっちに流せるか?この
『ああ、良いよ。コイツ、ガチャ出来ると仕事しねぇからな。レイドとやらに参加させない方が良い』
『お、お前ら結託して…まるで人間の様だ…ラルフが…魔族がどうなっても良いのか!?』
『いや、お前、人間だし…種族理解して無いし…』
『カアアアアッ!?』
まぁまぁ、話が長くなった。
私はすぐ話が進まなくなると神託を受けたからな。
そんな話は置いといたとして。
とにかくこの役立たず淫乱アイドルに駄目押ししに来たらこのザマだ。
そして私は知っている…サトルウンコが聞いてもいないのに、この女が他の男とやっていると愚痴っていたからだ。
そして繋がる…この女は他に男はいない…多分、この気持ち悪い蝋人形みたいなサドルザビモデルの北極3号みたいなのと、エロい事をしているのをサトルに見られただけ…くだらない…誰でも分かるオチに私の人気も鰻下り…
「色々と申し開きはあるか?ていうか、お前は何なの?」
そう、少し前から思っていた。
何でコイツは私の視界をチョロチョロするんだろう?
「んハァ♥ハァハァ…♥……グ…藤原さんに…私の何が分かるんですか!?」
「何にも分からないよ、だってセ◯クスしてるもん、旦那と。浮気してないもん、もん?」
「だったら尚更分かりませんよ!サトルさんに…私は…」
「だからお前が何をやっていたか知らんから。興味も無いし…言いたい事あるなら言えし。興味無いけど…つまらなかったらこのハリセンで殴る」
「わ、分かりました…私の失敗を…聞いて下さい…」
…………………そこから始まるクソみたいな失敗談…大体事実はヒロやらサトルやらか聞いた話ばかり、そこにコイツの逆さに持ったコントローラーみたいなグチャグチャな人生、更に変態性癖やらが愚痴が入るだけのクソ話…
いやいや、お前が悪いじゃん。
何で一回フラレた理由をリプレイすんの?日光サル何とかより駄目だ。この馬鹿は反省という文化が無いらしい。
「んで、このダッチサトルを使って盛り上がってたと?馬鹿みてぇ…」
「こ、これは…貴女の…貴女のコケシと一緒ですよ!貴女も旦那さんから貰ったコケシで自分を慰めてるって聞きましたよ!」
何故コケシを知ってる?
まぁどうせサドル馬鹿の受け売りだろう…
しかし…ほう、私だけならまだしも、NTR耐久卿に挑戦するか。
「このコケシを貴様の蝋人形サトルと一緒にするでない。例えばお前のどうしょうもねぇ生活にジャッジメントする、それがコケシ、分かるかな?」
私はコケシをファミレスで料理を運んでくるウエイトレスの様に、手のひらにコケシを乗せ対話する。
「NTR耐久卿よ、私はここまで変わりましたぞ?これだけ健全に変わるとコミカライズも近いですかな?」
「な、何でコケシに話しかけてるんですか?」
人形遊びしてたお前に言われたくないが…とにかくコケシを通して私への応援を耐久卿が…
【……ケッキョク、カワレナカッタカァ…@Oxym…】
「え!?ちょちょちょ!?何でオレ!?変幻自在ですぞ!?大人ですぞ!?何故オレをざまぁ!?」
「ヒィ!?藤原さんじゃない声が!?」
待て待て待て、飛影とNTR耐久卿はこんな事言わない、いつだって私の味方…そんな筈は…
【……道路の隅に打ち捨てられた使用済みコンドームの様な女…@rararu…】
「うおおおおおおおおおい!?ホわぁぁい!?いつだって味方!オレの味方は!?さては!?うおおおお!!!」
私はコケシを全力で振った、何故なら…
【タツの肝心なところでは正論ぶっ放せるところがほんと好き。】
「ホっ……良かった…やはり電波が悪かった。ヒロのせいで制限のかかった状態だからな…ふぅ…耐久卿はヒヤヒヤさせますな…ご冗談が上手い…ハハ…アハハハ」
私は全力で安堵した、何故ならNTR耐久卿は私の味方、常に私を見守る…ん?
「な、なんなんですかぁ!?それ…」
なんだコイツ………あ、忘れてた。
とにかく…コイツは…えーっと…謝らせよう…良く分からないけど…
「つ、つまりだ。お前、オレの代わりにお詫び行脚をしろ。許しを乞え。NTR耐久卿はお怒りだ…お怒りじゃない耐久卿には感謝しろ。分かるか?ざまぁだよ、貴様のざまぁ」
「ざまぁ?って何ですか?何がですか?」
「要は後悔しろ、懺悔しろ、裏切った罪を償えって事だ、分かるか?例えば…えーっと…」
考えながら喋るのは得意じゃない…償いってなんだ?
あ、アレだ…流れてた…
「あの教習所で流れるやつ…違反者講習で…オレが周りとは同じ速度で走ってたのにオレだけ捕まえて…クソ…何でオレだけ…って言い訳したら『違反したのは事実だから』とか正論抜かしやがって…アレ…とにかく償い…何か男の歌…分かるだろ?」
「何言ってんですか?何が償いですか?コケシに!?何で!?」
ナンディナンディと煩いからつい…
【こぉ〜ん】うぎゃっ!?イタッ!?」
「あ!間違えた!?メイプルウウウン…きさまぁ……」
私は余りに理解出来ないアイドル崩れを、とりあえずハリセンで殴ろうと思ったら間違えてコケシペンケースで頭を叩いてしまった…何とかメイプルーンのせいにして、耐久卿の怒りを鎮めて頂きたく思います。
「とりあえずそうだな…セレモニーで謝れ、耐久卿に。もうめんどくさいからその日に終わらせろ。全部。どうせまだサトウンコには言ってないんだろ?『はい!残念!アンタの推しアイドルはアンタを脳破壊して海外に追い込んだ元カノでしたー!オラっ嘔吐しろや』って、異世界のネトみたいにやれ」
「そんな言い方しませんし!?何で悪意を持って言うんですか!?そんなつもりは…」
「じゃあ何でだよ…色々おかしいだろう?」
結果だけ見れば悪意しか感じないが?
ただ嫌がらせしてるだけじゃねーか?
まぁ、サトルブラック監督がやり直すっつーんなら話は別だけどな。
この女の話になると遠い目をして酔った態度しか取らんし…
あの目…母ちゃんが浮気して蒸発した父ちゃんの話をする時もそうだし、ヒロが寝取られた元カノ・クソイカを思い出す時もあの目…
初恋をパワーと死ぬ気で実らせた私としては、何を考えているのか分からん。
再構築なんてあり得ない、恋愛とは、恋とは果たし合いだ。
だから私はNTRを小説の中だけで楽しむ、リアルでやる奴は何も理解出来ない。クソイカとかな。
ただ、私だって分かっている事がある。
大切な人に、あの目をさせたらいけないんだよ
「結局、お前はサトルを悲しませただけだった。それだけだろ?だからサトルは逃げたんだ」
「誰だって何も思わなければ言わない、思う所があるんだ、思い出が、傷が、色んなものがあるんだ。どうしても許せない事も、それでも許そうと思う事も」
「厳しい事を言う耐久卿だって人間だ…と思う。まっさらな赤子の様なメンタルで…ざまぁと言う、要は酷い目にあえと思うか?理由がある!」
「それをお前はこんな人形でグダグダグダグダしよってからに!許されると考える前にやる事があるだろうが!」
今………良い事を言ったかも知れない。
だが一つ問題がある、それは着地点を見失っている事だ。
オープニングでイントロと共にライブで20〜30分説教みたいなモノを入れる歌手の様な…それをライブ盤で出しちゃうような、そんなメンタルは持ち合わせていない。
更に言うとウチの職人のヒデ爺は車で「セイッセイッ」って言いながら、桜島で正拳突きするアーティストの映像か延々と流れる謎DVDを流すが、なんの意味があるのか分からない。
「とにかく…こうして…と」
ブチュチュッブチューっとアメリカンドッグ買った時に貰ったケチャップをサトル人形に塗りたくった。デーモンみてぇだな…
「何やってるんですかっ!?やめてください!」
「セイッ!」ズボッ!!
そしてムカつくサトル人形の尻穴に正拳突きを入れて持ち上げた…まるで私の右腕はサトルガンになったようだ…気持ち悪いなぁコレ…
「ギャアッ!?お尻の穴が!イヤぁッ!やめて!サトルさんに酷い事しないで!」
「これはサトルじゃない!サトルじゃない何かだ!お前が元からこの人形を愛しているなら良い!しかしこれはサトルの身代わりだろうが!?オレのコケシはヒロの身代りでは無いぞ!?」
自分でも何言ってるのか良く分からないが、とにかくコレでサトル人形を破壊し、現実と向き合わせる…何か、こんなやり方をニート脱出先生みたいな番組で見た。
そう、少し着地点が見えて来たところだが、鏡に映った自分の姿を見てしまった…
変な気持ち悪い等身大人形の尻穴に拳を突き刺して持ち上げる、片手にはコケシを持ち、変なバニーガールのアイドルが縋り付く世紀末覇王のポーズの私。
これが一般的な女子の姿だろうか?否…否だな。
とりあえずコイツと長時間いると馬鹿になる。
「ドッせえええええええええいっっ!」グシャッ
「やめてぇっ!イヤアアアアアアアアッッ!!」
思いっきり壁に叩きつけて壊した所、サトル・ザビの顔面ケチャップ塗れのバラバラ死体が転がった。
無惨な姿、まさに日頃私へのパワハラが目立つサトルにざまぁした形に………厶?人の気配!?
ガチャ…ギィイイイイ
「ね、ねぇ?楓?何を騒いでいるの?どうしたの?…………【ゴロン】………ギャアアアアアアアアッッッ!?」
多分、コイツの親と思われる人が乱入した。
「し、したい!?サトル君!?かっかえでっ何をっ!?ヒィっ!?だ、だれ!?」
「オレはタツじゃない対魔忍、以後、お見知りおきしない…サラバ」
呆然としている馬鹿アイドルと騒ぐその母を置いて窓から音もなく消える。
作戦は成功と言える…と思う。
道を走れば良いのにわざわざ民家の屋根やビルの屋上を飛びながら思う。
NTR耐久卿の皆様、お待たせ致した。
私の本気をお見せしよう、何を見せるかは今考えています。
―――――――――――――――――――――――
「タツ、何?そのホットドッグ美味そうじゃん?」
セレモニー当日、腹が減っては戦は出来んと家族に絶対に食うなと言ってあったナーンドッグ(ナンにウインナーが挟まったもの)を食っていると、サトルがまるで米兵に群がる少年様に物欲しそうにしている。
「コレはナーンドッグ、ナーンって何かの鳴き声みたいで可愛いし美味い」
「え?なにそれ、ナンなの?あ、何かダジャレみたいになった(ギブミーナーンドッグ!)」
「そんなに欲しいなら1個やるよ」
「いや、別に…まぁ貰うわ、ありがとさん」
何やらギブミーナーンドッグと叫んだ様なツラだったから1個くれてやった。哀れな男よ。
ちなみにこのナーンドッグは半年以上前のやつだ。
でも惣菜コーナーのやつじゃないから多分大丈夫だろう。
タレが少し紫で異臭がしたが、熱を入れたら訳わかんなくなったから多分大丈夫だ。
余りの旨さに二口で完食した馬鹿サドル…味わうという事を知らな…
「アレ…え?何だ…タツ、お前…コレ…なんだ。お前…コレって…おい…」
ギュッギューぎゅろろろロロー
腹を押さえて信じられないモノを見る様な顔でオレを見るサトルウンコ、馬鹿だな。コイツ、腸が全然鍛わってないわ。
ギュッギューぎゅろろろロロー
そして残念ながら、私も腸は弱い。胃もな…
「フハハ…フハハハハハ!…ぅおお…」
「おい!た、タツ…テメー…何やった…ぅおお…」
そして私は漫画で見た決め台詞をキメる。
「これが…
※次回からちゃんと進みます!話を進めます!寄り道しない!絶対に!(握り拳)
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