Maple・Songs(喘声)⑥まるで間男脅迫アイドルと慣れてしまった男
「わ、わた、私は…カエデさん…じゃ…あ…う」
また嘘を…これでは繰り返しに…
「安心しろ、オレは筋肉で人の判別が出来る。お前はカーディ、つまり楓とやらだ。間違い無い。しかし、この狭い部屋で凄い匂い…酷い状態だな…木村建設もヤバいもの飼っている、流石大手ゼネコン、オレという協力会社へのハラスメントが凄い」
藤原さんの後ろにもう一人、同級生の吉川さんもいた。
「本当に…木山君も凄いのに狙われたもんね…木村さんって頭の中は大概だと思ったけど行動力も兼ね添えているのね、悪い方に(笑)同級生として、この使用済み大人の玩具だらけの配信部屋は看過できないというか…」
「ちがっ!コレは違うんです!これはッアッ!?♥」
チュポン!カンッカンッ!ミイイイイイイイイイイイカタカタカタカタ
「ヒイイイッ!?ちがっ!?ゆっ!許して下さい!許して!」
私はとりあえず目に映る恥ずかしい物を片っ端から掴んで、頭から机の下に隠れました。
「自らの小水で出来た水溜りのある机の下に、頭隠して突き出したケツ、パンストの大事な部分は切り取られ、ハイレグがズレて丸出し…これを見た同僚やサトルはなんて「イヤアアアア!?」
急いで見られてる大事な部分を隠し頭を抱える。
こんな惨めな…冷静になればいつかこうなるのになんて事を…
吉川さんの声が聞こえる…
「まぁ良いわ、私はこの藤原クソ女に騙されて来ただけだし?なんか弱い者虐めみたいで気分が乗らないわ。木山君がどう思っているかは知らないし…ただ…貴女の頭の中の情報だけ見て、一つアドバイスね。そうやって頭抱えて泣いて、遠くから見て自慰行為にふけるのは、償いとは言わないと思うけど?まぁ根多君主の邪魔だけはしないでね?それじゃ…」
バタン
昔、サトルさんが根多君と仲良くなった時に、家に同級生が何人かいて、吉川さんが心を読めるとか言ってました…まさか!?
「待って下さいっ!言わないで下さいっ!サトルさんには!あ!?」
這いずり出ようとすると藤原さんに足を掴まれた…
「まぁ待てい!吉川と言う全くキチカワはともかく、オレは貴様に用事がある!NTR耐久卿は貴様が、もっとも光った素晴らしい時に糾弾せよ…と、仰せではないが、そうする事にした!後、一番大事なのはオレが下痢便ジャーイエローのサトルに脅されている事だ…旦那公認でな!よって!サトルが懸想している貴様を使いサトルに勝つ!分かったか!?」
どういう事ですか?私を人質にサトルさんを!?
ダメ…サトルさんの為なら…立ち上がらないといけません!
「ウオ!?汚ねぇ…生ぐせぇ!?」
「や!やめて!い!嫌です!サトルさんの足を引っ張るぐらいなら…私の事!バラしても…構いません!」
私は机の下から飛び出し、藤原さんの腰にしがみついた。
「安心しろ、NTR小説の間男の様な事はしない。だからベチャベチャした手で触るな」
「NTR間男?」
「あぁ…お前をオークションに出したり、何か知らん男とエロい事させたり虫まみれの箱に突っ込んだり…「イヤアアアア!!やめてくださぁぁっ!!」
一瞬にして昔の思い出が蘇る…
「しねぇって言ったんだろ!カーディがやるのはウンコ!じゃない!オレのスマホゲーを邪魔する奴、つまりサトルみたいなの排除だ!!だからそれをしろ!」
「え?それだけですか?」
「結局の所、サトルイエローウンコがやり直すかどうかは、決めるのはサトルウンコだしな、まぁオレが間に入ってやると言っている…ただしオレはどちかというと再構築反対派寄りだからな…そこんとこ4649!NTR伏兵がネコだけだったという理由ではないぞ!決して!」
間を取り持ってくれる?でも私はもうサトルさんとは…
『すいませーん!ここに根多組の社長来てないですかぁ!?』
「クソッ…もう来たか?これだからウチの爺共は困る、聞かれたらすぐゲロるからな…死んだら地獄と冥府どっちが良いか聞いたら何か良く分からないけど冥府って答えるレベルは困る…」
結局その日、藤原さんはこつ然と消えました。
その後もメイプルとしての仕事は増え、忙しい中でも、私はそれでも懲りずに同じ事…家で…仕事場で…サトルさんを想い淫れた行為を繰り返していました。
そして、とうとうサトルさんと直接会う事になってしまいました。
施工記念で同じ舞台に立つことになったのです。
刺激が強すぎる…何か理由を付けて会うべきではないと思いながら…
「は、はじめまして!げんばのアイドル!メイプルで、でぇーす♥名前は、き、木村・メイプルッドと言いまぁす♥」
とうとうその日が来てしまった…
生地の厚手の衣装…汗が分からないように選んだのですが、顔の汗が顎から滴ります…
いつもの名乗り口上、今日はいつもと違う制服風の衣装に黒縁眼鏡、楓を知っているであろう知人に会う時はその都度衣装を変えています。
そして、木村性に深く突っ込まれる前に…
「なかなか複雑でして…楓さんの事で木山さんの話は…実は聞いていて…」
私は近い親族ではなく…という話をぼんやりとしつつ…
話をすぐ変える…本来の目的である仕事について…藤原さんの話が出る度に冷や汗がでるが…
それでもサトルさんは何かを察してか、本来の取材である仕事の話をとても面白おかしく話してくれて、私の取材も順調に進みました。
それにしても謙遜というか、下調べや時雨さんから聞いた話と違う…下調べの時は驚きの連続でした。
木山悟さん、サトルさんは今回の工事で3件目…最初の現場は、私の事件のせいで父の紹介による風当たりの強かった現場で、職人達もどうせすぐ辞めるという目で見られていましたが、プライベートを無くす様な徹底した現場主義を貫いて職人を納得させたそうです。
『帰っても何もやる事ねぇから』と言い、休みも夜も職人のいる時間は労基の穴をくぐり私服でウロウロ、結果、職人の信頼を得て無理な仕様変更にも対応してくれる程の信頼を得たと聞きました。
本当は木村建設的には駄目なんですが(笑)
何よりも、どの業者にも恐れられていた元暴力団の根多組…この業者は本来、どんな圧力にも屈しない元武闘派暴力団、管理側からすればとても厄介な業者でした。
ただ、私もですが女組長と同級生だった事、高校時代から近寄りがたかった女組長の藤原さんに一歩も引かず、そこから周りの信頼を得ている事。
根多組が現場にいるという事は外部…一般人はともかく企業や地元のグレーな人達からの圧力を一切受けない…コレは建設現場において圧倒的なアドバンテージだそうです。
「た、大変なんですねぇ…でも!でも私、実はですね…実は…」
「何ですか?」
ここで…藤原さんに監視されているにも関わらず、また私は…自分の欲望に忠実に動いてしまいました…
「実は…木山さんの下で現場監督見習いやるんですよ!な、なのでよろしくお願い…したいと思いますッス!」
「はい?」
そんな話は無いんです…今、思いついて…少しでも、近くに行きたくて…
「いえいえ、実際の現場体験を動画にしてですね?建設現場とは?と言う感じで…」
確かに今の私は企画をゴリ押せる立場なので…完全に職権乱用です…
やってしまったんです…どうしましょう…私…
「え?あ、そうなの?でも、俺、この現場で辞めるけど?」
え?
「はい?な、何で?」
「いや、飽き…じゃなくてもうやる事やったから次の夢に向かおうかな…と」
夢…?他にやる事が!?聞いた事ありませんが!?
お父さんは彼を引き止めていると聞きますが、私にはこれ以上、彼を引き止める事も、理由も権利もありません…そんなぁ…と弱音を吐く事しか出来ませんでした。
そして…完成セレモニーの当日…
会社を辞めればオンライン相談も無くなります、これからも推し活はすると言ってくれましたが…連絡を取る手段は無くなってしまう…私からすれば一番の推しは貴男なんです…なのに…
今度こそ…これでお別れと思っていましたが…
「うわぁスゲェ大雨じゃん…男便…オメェが肩パッド入れ過ぎのジャミラみたいな格好してきたからだよ。」
「は?フザケンナ下痢便!お前の日頃のオレに対する行いだろうが!このダブルのスーツはヒロの葬式用、肩は強さの証、そして白いコートとブーツは勝利の証だぞ!?」
何か主役の二人が揉めています…
「お、おはようございます!どうしました?」
「あ、メイプルちゃん。いやぁ台風来ちゃって…今日は中止だよ…もうお偉方には連絡済み。一応工期前倒したから一ヶ月ぐらいは余裕あるけどね。一応セレモニー2週間後に変更だよ〜」
良かった…もうちょっとだけ一緒に…ヒっ!?
「メイプン…ちゃん?カエ…あぁ…メーイプルプル…ミキプル―?んー?おい、男便!この紫色のストーカー淫乱メイプルーンの電話番号交換しろ」
藤原さんが私を見て片方の眉と口角が上がる…こんな悪そうな人初めて見た…後、私の本名言いそうになってた…
「お前…現役アイドルやぞ?口のきき方考えろや?後、聞ける訳ねーだろ。今をときめくアイドルやぞ?職権乱用しても無理だわ」
あのう…正直、サトルさんの電話番号欲しいです…これも過去に失ったものです…勿論、仕事用の電話番号は会社にあるから知っています…何度電話してしまおうかと思ったか…
「お前ら少女コミックかよ!良いから聞けや!オレのこの先10日間のレイドバトルの為になぁ!」
「うお?」「きゃっ!?」
ドン
え?え?えぇ!?
「男便!おい!やめろてめぇ!え?」
藤原さんがサトルさんを私ごと壁に押し付けた!
私を抱きしめっ!?膝があそこにっ!?顔がっ!?
本当に…この身体が恨めしいです、何で本能的に動いてしまうのでしょう。
「ンッ♥ンぁ♥プチュン♥ハァン♥」
「ん!?んん!?」
壁に追い詰められた私は、サトルさんに首に腕を絡ませ…偶然を装い唇を…舌を滑り込ませ…彼の口内で踊らせる…腰はまるで発情期の動物の様に動き…先生の言うとおっ!♥スゴっイッ♥イッ♥アティマガ!?♥バカ♥イッ♥♥イッㇰ♥♥♥
「ンンン!?んん!?ブハッ!ちよっちょっちょっ!?アイドル!アイドルが!」
肩を掴まれた身体を離された時には…既に三度以上登りつめ…完全に脱力した私は離されてもすぐ前のめりになってしまい腰を抱きしめてしまい、また…♥
「ごみんにゃさい♥わらし…♥わらひぃ〜イッ♥オシッイッ♥【グイグイ】オボッ♥オフッ♥お゙♥」
私がサトルさんの腰を抱きしめる様に尻餅をついていました、更に藤原さんがサトルさんの腰をグイグイ押します。股間さんが!股間さんがっ!!
「お!?うおぉい!?メイプルちゃんごめん!押すんじゃねぇ!男便糞祭り!離れろや!」
ヒュンッスカッブンブンッ
「ウハハハ!そんなへっぽこ肘!道場一のオレには当たらんぞ!ワハハハ」
私は…放心状態でサトルさんと藤原さんがワチャワチャしてるのをぼんやり見ていました。
「ンはッ♥ハッ♥ンンッ!ンンンッ!!♥」
私は身体に力を入れ、ギリギリの所で唇の前に手のひらを持っていき、伸び切っただらしない口周りが見えない様に、頭の中でずっと先程の事をリフレインさせ、足のつま先を立たせながら身体をビクつかせていました。
既に先程の事で制服風衣装の上着ははだけ、大量の発汗でシャツも透けていましたが、今のアレの状態を考えると汗でごまかせる分、まだはしたない私を誤魔化せ…
「それよりサトルウンコ、お前のクソキステクニックで快楽絶頂痙攣してるぞ?(笑)介抱してやれ、ご自慢のボルチオケンカキックでな!!」
な!?なんて事を!?まだ駄目ですよっ!?
「んフーッ♥フーッ♥…だ、だだ、駄目、ちょちょ…あ…」
「お前ら夫婦と同じにするな、ケンカキックする理由ねぇだろ?メイプルちゃん、ごめん、ごめんよ、よっと…大丈夫」
そしてまた抱きしめる…駄目なんです!♥サトルさんがしたらっ!♥あ!♥
プチプチプチプチッ!
シャツの胸あたりのボタンを外し、胸をしゃぶりつこうとした時…
「アレ!?何故に!?リピート!?何か今の既視感は?「あぁ!ごめんなさい!でも電話番号!電話番号は交換してくだしぃっ!」
「えぇ?良いの!?え?良いのかな、自分の会社のアイドルのプライベート電話番号持ってて…」
「良いんですよ!」「良いんだよ!」
「何…二人揃って…や、やったぁ…」
何だかなし崩し的ですが…しかしですね…電話番号をゲットしました。
でーとに…デートに誘っても良いのでしょうか。
それから2週間後…私は壇上で…この世の終わりのような顔で座っています
…私は結局…反省出来て…無かったんでしょうね…浮気じゃない…身体を重ねない…夜の行為をしない…であれば…好きな人には欲求に忠実になっていく事を良かれと思っていました。
大事な事は相手が何を考えているか、どう思うか、学生の恋なら押し続けるのも良いでしょう。
でも、大人であれば、大人の恋愛であれば、好きな人の幸せを願うのであれば、我慢はたくさん必要なのです。
そして、相手を思いやる心が大事なのです。
きっと推しっていうのも、そういう意味ですよね…
―――――――――――――――――――――――
女なんてのは…なんて言わないよ。
俺の見る目の問題だから。
理由なんか関係無い、裏切りは裏切り…とも言わないよ。
俺は知ろうとしないから。
汚れちまつた 悲しみに…だっけ?
でも俺の悲しみは汚れてもいねぇな。
そうだなぁ…
慣れちまった、寝取られに?
てなもんだ。
4回か、そのうち誤解もあれば、やむにやまれぬ事情もあるかも知れない。
だけどな、勘違いがあったとはいえ、俺のこの、諦めが早くなる性根が出来るには十分な回数だろう?
誰が悪いとは言わないよ、ここまで生きてきたからね。
友達がいた、新しく友達も出来た、ライバルみたいな変なのもいる。
だけど、恋愛はもう良いや。
なぁタツ…生きるって、大人ってなんだろうな。
この辞表を持ちこんだセレモニーの会場で、便所のドアを挟んで、お前と対峙する。
お前とは2度目だな…今度は逆だけどな…
だけど…な。言わせてくれよ。
寝取られるより生きているって気がするんだぜ?
もしかしたら、幸せなのかも知れないな。
多分、多分だけどよ…俺はこの日の為に生きてきたのかも知れないな
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