第10話 sideアイシャ 救われた魔女
私が家に帰るとそこには猫がいた、ただ私が驚いたのは鑑定をした時この猫が”聖猫”だったこと、正直聖女は聞いたことあるし、みたことあるけど聖猫は聞いたことも見たこともない
しかも猫は私がどんな言語で話すのを試しても普通に返してくれる、人語はわかるけど魔女語はわからない人や魔物たちは多い、なのにこの猫は私が言葉を変えてもしっかり返してくれる
私は魔女だけど魔法だけに頼るのは良くないと思っている、だから体を鍛えてるのだが、魔女の仲間たちからは馬鹿にされてしまう、正直、私にとって子供同然の魔女たちの意見なんてどうでもいいけど、魔女は鍛える必要はないと散々言われるみたい、少しは同じ考え方を持つものが現れないかしらね〜と思った
私はトレーニングを日課にしてる。たとえ他の魔女たちが否定しても私はこれが正しいと思い、ずっとやり続けているわ
必死にトレーニングしていたらフィーニアに見られてしまった、猫さんも同じことを言うのかしら
もし、それでも私は続けるわ
でも猫さんは違う答えを私に伝えてくれた
それはあなたの努力の賜物で、”賞賛はするけど馬鹿にしたりはしないわ”と”そんなあなたも素敵” だと言ってくれた。
正直私は驚いた、今までは否定的な言葉をぶつけられた私に猫さん、いいえ、フィーニアは肯定してくれて、さらに褒めてくれた、何気ない言葉は人を傷つけ、何気ない言葉は人を救う、私は救われたように感じた。そもそも私は誰にも負けない、そんな私にも弱い部分があったのだと初めて知った。
そしてフィーニアは頼ってくれた、それは私が忘れてしまった弱い私の部分なのかもしれない。全ての世界は当たり前のように流れ、そこに私の感情はなかった、私は仮面を被り、自分自身を隠した。最強だの言われてもこの感情の盃は満たされなかった。私自身は答えを探していた。当たり前とは何か?当たり前じゃないことをしたらなぜ否定されるのか?とフィーニアは私の気持ちを満たしてくれた。
私はフィーニアをフィーと呼ぶことにした。それは初めて私の時間が動いた瞬間だった
フィーのために強くなり、こんな素敵な友を守る為私はできることなら全てやると思う。
フィーは聖猫として修行をしたいと言ってきたので、私も同じくフィーの強さを知りたくて承諾した。
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