第4話 神器
「ああっ、糞ウゼェ!いつまでも、こんなチマチマやってられっか!」
いつまでも途切れることのない魔物の群れにファンがキレた。
アルフレートが抜けた後、誰もその任を果たさないので仕方なく全軍へ指示をしているのに、
それなのに、敵はワラワラと羽虫のように涌いて来る。
ついにて、よ(んまやよわ~ァンの我慢の限界が訪れたのだった。
「サラ!
「分かった!いつでもいいよ!」
ここで、ファンは切り札を切ることを選択したのだった。
「テメエらぁ!!サラの
仲間たちにそう告げるファン。
「ああ?もうやるのかよ……」
「誰だ指揮してんのは……、ああファンか……」
「若いヤツは堪え性がねえな……」
「その分、回復力があるから何度でも出来るんだろうさ」
「お前は何の話してんだよ」
「ギャッハッハ!」
「しゃあねえなぁ。そら、引くぞ!」
「ウイーッす」
さすがに無様に死ぬことはしたくはないがゆえに。
歴戦の戦士たちをも恐れさせる圧倒的な力。
それこそが、建国期に【大地母神メレスノア】から拝領した88種の武器【
長い年月を経た今日、失伝あるいは破壊されたものもあって現存する数は60器足らずと言われているが、残された
「いくよ!」
サラがそう叫ぶと、オフィウクス辺境伯領軍の面々にも緊張感が走る。
まがり間違って、神の力が自分の方に向けば残されているのは死ばかりだからだ。
波が引くように兵士たちが後方に下がったのを確認してから、サラは背中に背負っていた
この世界においては、その杖のようなものを指す言葉はないが、異なる世界においてはこう呼ばれている。
―――ドラム式マシンガンと。
銃身部分に丸い弾倉を持つマシンガンは、全身が銀色に輝いている。
サラが引き金を引くと、連続する破裂音が大森林に響き渡る。
いつまでも、いつまでも途切れることなく銃声が轟く。
打ち出しているのは鉛の弾ではない。
弾倉に込められた魔力がマシンガンの弾に変換されて放たれている。
いわば、魔力弾というものだった。
神の力で増幅された魔力弾は、頑強な
やがて、耳を塞ぐ大きな銃声が止んだとき、その場に残された魔物はいなかった。
★★★★★★★★★★★★★★★★
ようやく神器が出せました。
これから話を回していきます。
みなさんの応援でやる気が漲ります。
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