精神衛生上、楽な生き方や気付き

【前編】嘘みてえなほんとの話

 零細企業からスタートした中小企業や、それこそ上場してないどころか前株も後株も付かない、有限会社の名を冠してすらいない「会社」って、大量に大事に大量にありまして。


 それらの会社の中で、一代で築かれた所謂ワンマン企業とかいう団体は「社員の待遇や賞与ボーナス果ては昇給までの一切を、代表者が舌先三寸というか独裁的な匙加減で決定するよ生殺与奪の権を持つよ」みたいな「会社」って、これまた沢山ありまして。


 という、二つの「嘘みてえなほんとの話」でした。十年以上、そういう会社にいた。


 労働基準法のガン無視は当たり前に横行してるし、雇用契約も書面もガバガバなんだよなぁ。


 それはそれとして、勘違いしがちな若者が多かった。僕もその一人。


「コントロール可能な幅を、勘違いしがち」


 自分の手で変えられる範囲と、絶対的に力及ばない範囲の区別を付けるのがちょっぴり苦手だったり、または「区別できてる!」と思いながらも、実は無意識に混同してしまったり。



 嘘みてえなブラック会社で例えるなら、


 仕事に行くか休むか、頑張るか手を抜くか、楽しさを見い出すかダルく働くか。

→概ねコントロール可能(最初と二つ目は確実に。三つ目の「楽しめるか」は環境にも作用される)


 昇給するか、賞与ボーナスは支払われるか、それらのタイミングを知ることができるか。

→コントロールは絶対的に無理。頑張ろうが結果を出そうが泣こうが喚こうが何をやったところで、無理。


 この区分を理解して、切り離すの大事だなと何年も経ってから気付いた。


 ちなみに「もっとまともな会社を目指す」というコントロールは可能。本人の中の話だから。

 その上で、公的かつ法的な文書で「昇給の条件、更新や面談の時期、必要な試験」が明記されてるなら、賃金の増額も「コントロール可能性」と言える。(いや、頑張り次第なのだけれど)


 予め規程として存在する「前提」をクリアしたのに「給料据え置きね」などとぬかしてくるのなら「労働基準監督署なり弁護士事務所なりに足を運んで相談」という行動もコントロール可能。


 どうしてもソリ合わない、一緒に働きたくない、視界に入れたくない人消して欲しい。

→当たり前だけれど、コントロールは無理。


 自分が案件の代表者になった。苦手な彼をプロジェクトのメンバーから外そっか!

→こっちはまだ、コントロール可能と言えなくもない。


 こういうの、しっかり分けた方がいいんすよね。


 今回は気分により、前後編に分割するかも。


 つづく

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