例えばの話なんですけど
例え話ということで。
諸々の不安や懸念を抱えながら精一杯の勇気を振り絞って、好意や想いを伝えて下さったり、
日々の生活や方針を肯定して下さったり、励まして下さったり、
僕の靴が壊れた新調せねばと思って店舗に足を運び、何気なくメッセージを送ってみたら一緒に真剣に悩んで下さったり、
楽しく先々の話や旅の予定を二人で立てることができたり、
可愛らしいけれど、それでいて男性の僕も使いやすいようなスタンプをプレゼントして下さったり、
朝起きた時に、声で「おはよう」と言えたり、
うとうとしながら少しずつ目が覚めていく頭で、生活音に耳を傾けたり、
嬉しそうな声を聞くことができたり、
元気だな一生懸命に生きてるんだなと感じることができたり、
寝ぼけてあたふたしているところを、からかわれてしまったり、
そういうの、全般的に尊いなと思いました。
あくまで、例え話にしておきます。
*
何度か本作「助かるかもしれない運転」で触れたテツ君という男性はトモフジテツというペンネームの元になった大切な友人で。元になったというか無断で彼の本名を使ってから事後承諾で快く許しを得たわけですけれども。
そんなテツ君、短文投稿サイトのアカウントは所持しつつ「ネットでは交流しない」「連絡先を交換したりメッセージのやり取りもしない」「オフ会も行かない」というガチなネット⇔リアル隔絶型の生き様を貫いている人です。
僕は十代の頃から、当時はカクヨムでも短文投稿サイトでもない別媒体をきっかけにオフ会をしたりリアルで会って一緒に遊ぶなどしておりました。
生まれて初めて対面した人は二つ年上の男性で、僕が当時独り暮らししていたアパートの近くにあったゲームセンターを応援するコミュニティを通して知り合っていた、懐かしい。今年の五月後半に関して触れた際に登場したゲームセンターです。エッセイの第七章に登場していました。
考えてみると、その〝二つ年上の男性〟も別な男性も未だに交流が続いており十年以上の付き合いとなるので、もはや「リアルの友人」として扱っても差し支えないと思う。
それはそれとして、再び例え話なんですけれども。
例え話、ですけれども。
ネットで知り合って、連絡先も実像や写真も何も分からないまま、しかもトモフジテツとかいう奴がオッサンという点だけは明らかになっているまま、それなのに何度も熱心にアプローチをして下さったり、大切な存在になるパターンも……あるのだなと。
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