【助】(13/22)大らかな男、都人

(備考)

結論だけ書くと「一人ぼっちでディズニー行くの楽しそう」というだけ話です。

ことディズニーに限らず、自分の殻や見栄を気にせず新しいことに挑戦するのも未知の扉が開けたり、良いな? と思いました。

このシリーズは、そんな話です。【助】って付けましたけど助かる内容か分かりません。ただまぁ、衝撃的だったので残しておきたかった。

筆者のことはススム君と表記しております。

(以下、本文)

  

 都人シティんちゅという男が存在する。


 本作の主人公ススム君と二〇二四年の一月頃に知り合い、春頃まであらゆる意味で切磋琢磨した男、それが都人シティんちゅ。エッセイ内での表記を「彼は東京都民であることを公言しているからみやこつまり都市シティの人、都人シティんちゅだ!」とススム君が雑に設定しただけであり、本当はもっと格好良い別な名を使っているのが都人シティんちゅ


 都人シティんちゅは大切に使っているペンネームを勝手に主人公の名として使用され小説を書かれても怒らないほどの、穏やかで紳士的な男性だった。というか本書を執筆しながらススム君は「せめて、名前を借りたいなら書き始める前に許可をとるべきだろう」と猛省する。その節はごめんなさい。


『仕事終わり、テンション高いから朗読しますススム君の作品!』


 五月上旬、ペンネームを無断使用された件に腹を立てるどころか意気揚々と朗読を始めてくれた都人シティんちゅ


 都人シティんちゅとは、そういう男である。

 


 ススム君はたまに都人シティんちゅと文章を送ったり返したり、いつの間にかXに実装されていた機能を用いて通話をするなどしている。

 創作の話、日常の話、やがてどういった経緯からかススム君はチェーン店の話を展開する。どうして、その話題になったのか正直あまり覚えいない。


「やー、実はね……サイゼ行ったことないんすよ僕」

『ススム君、それ珍しいですね!?』


 通話に慣れてきたススム君は一つ告白し、都人シティんちゅはそれに驚く。よく晴れた五月の出来事だった。


「鳥貴族もなかったなぁ、美味しいって聞くし興味はあるんですけど」

『ススム君の話してる四つの未経験ラインナップなら、やっぱ私はサイゼ推したいですね』


 ススム君は、もう一つ事実を思い出した。


「何気にディズニーランドも行ったことないや」

『ススム君のとこからだと遠いですもんね』


 居住地がそもそも本州ではなく、行く機会自体は何度かありながら結局は頓挫。ディズニーランド未遂で終わっていたのがススム君の人生。


『ススム君、一人でディズニー行くとかもありですよ?』


 ありなわけがないだろう、とススム君は恐怖に震えた。


 この日の通話で、ススム君は都人シティんちゅの強靱な精神性を垣間見ることとなる。

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