白き爆弾魔(後編) より楽しい殺し合い


 小学生という生物は〝世界〟に新たなルールを生み出したり、勝ち負けを制定しがちである。


 交差点の路面に描かれた横断歩道の白い部分のみ踏むことを許容、黒いアスファルト面に触れたなら死亡。

 手頃な大きさの石ころを蹴りながら下校し、足の爪先つまさきしか使わず無事に自宅まで運べれば勝ち。


 時代や地域を問わず頭の悪い小学生達が思いついたルールは数知れず、クソガキもまた例外ではなかった。


「ボスにトドメ刺した方、勝ちな」

「お、いいねそれ!」


 改めて、カクヨムにて転載を快諾されたコメントを引用。


『同士討ちが可能なシステムだと、それなりに成熟してないとまともに協力できませんからねぇ。

そうでなくてもアイテムの取り合いとかが発生すると荒れがちだったり。』


 この内容はある意味、正しい。実に解像度が高く正鵠を射ている。


 しかしながら、クソガキも友人も〝その段階フェイズ〟を卒業していた。いがみ合わず妨害を重ねずとも、互いに粛々とおのれが操作する爆弾魔を強化できるのである。

 さらには、攻略を繰り返すことで〝ボス〟をどのくらい痛めつければ息の根を止めることが可能か、肌感で覚え始めるクソガキ達。


 仕様上ボスに近い距離で二人が爆殺を試みると、クソガキと友人どちらの攻撃が有効打クリティカルとして機能したかの判別が難しい。


 手柄や功績の所在が不透明で、釈然としない。


 こうして〝より高度な戦い〟が幕を開けた。



 力を見せつけたければ、方法は至極単純。

 

「あー、しまった!」

「よっしトドメ!」


 頃合ころあいを見計みはからって、仲間を殺せばいい。


「近寄れないだろww」

「うまいなぁ、やられた!」


 何も毎度、殺害という手段で排除する必要もなかった。仲間の移動する動線を先読みし爆風で危険地帯を構築することで侵攻を阻止する戦術も高い戦果を上げる。


 これはもはや、コンピュータと人間の戦いにあらず。


 ボスvs人間vs人間という、三竦さんすくみ勝負の様相ようそうていする。


「パンチもキックも持ってるからいいよ。取りなよ」

「ありがとな!」


 クソガキも友人も、時として敵に塩を送る。もはやボスステージに到着する前の小競り合いなど無意味と学習し、クレバーに自機の強化を重ねた。本番はあくまで、ボス戦。


 その方が、楽しいからである。


・人も書籍も、知識も言説も、鵜呑みにしない。

・自分の中の定説を過信せず、更新アップデートを意識する。

・人が楽しんでいると自身も幸せな気持ちになる。


 これら三点はクソガキが母親と友人、そして弟から授けられた事柄。


 それとは別に、爆弾魔のゲームからも学んだことがある。


・新しいことを考えてみたり思いつくと、楽しい。

・変なルールや縛りを課して、達成するのも嬉しい。

・突飛な発想も「盛り上がり」や白熱に繋がる。


 キモオジは改めて、法に抵触せず第三者を悲しませない範囲で今後も「楽しい」や「面白い」そして自分自身の「気持ち良い」を追求していきたいと感じた。


 それを原点に、キモオジは文章を書き続ける。


(ゲームソフトの紹介)


(C)任天堂  星のカービィスーパーデラックス

(C)任天堂  スーパーマリオシリーズ

(C)ハドソン ボンバーマンシリーズ

(C)カプコン ロックマンXシリーズ


楽しい思い出や大切なことを多く与えられました、感謝。


機会があれば、プレイステーション及びPS2やニンテンドウ64、SEGASATURN、ドリームキャストの作品に触れた内容も書きたいです。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る