白き爆弾魔(前編) コメントの転載
ピンク色をした丸い生き物が活躍する作品を楽しむよりも以前、クソガキはあらゆる機械や生物を爆殺するゲームに興じていた。
クソガキのようにそのゲームで遊ぶ者は、白いヘルメットを装着した爆弾魔の男性を自分の分身として操作し、画面の中で動き回る爆弾魔の行動を選択しながら
「この面、金色の超火力アイテムあるからね」
「そうなんだ!?」
クソガキは一人で何周も重ね、攻略する
「このオレンジのヤツからボスいきなり強くなるよ」
「ほんとだ、2
大抵のテレビゲームには〝ボス〟が存在する。
赤い服に赤い帽子、ヒゲ
黄色い電気鼠をはじめとする小さな
爆弾魔を操作するゲームにも、何体かのボスが配置されていた。
*
攻略の手ほどき、ボスの説明、協力プレイは
「へへ、もーらい!」
「は? ズルいぞ、十分じゃんもう! よこせよ!」
爆弾魔の移動速度を向上させるアイテム、設置した爆弾が起動した際に発生する爆風の火力を底上げするアイテム、それらの個数は一定にして有限。
パイの、奪い合い。
『同士討ちが可能なシステムだと、それなりに成熟してないとまともに協力できませんからねぇ。
そうでなくてもアイテムの取り合いとかが発生すると荒れがちだったり。』
先日、本作へ寄せられたコメント。これは〝まさに〟である。より強く在りたい、速くなりたい、優位に立ちたい、そこにはもはや無邪気な小学生の姿はなく、双眸でテレビの画面を見つめるのは血に飢えた二匹の獣だった。
「おい、閉じ込めんなよ!」
「へへっ」
特に深い理由もなく、
有人キャラクターしか表示されない対人戦専用の
やがて、殺し合いは新たな〝
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