(5/8)毒物の真実、粉塵爆発への憧れ
月日は流れ、小学校に入学し低学年か中学年の頃に
もはや園児ではなく、どこに出しても恥ずかしいクソガキへと進化してしまった頃の話だった。
なお、この表記は謙遜でも何でもなく本作の執筆中、実の母に文章を介して当時の事情聴取を行ったところ滝のような長さの過去失態やクレームが届き「面倒な子供だった」という一言が添えられていたので事実である。
引っ越しに伴い転校した心細さから、この世の終わりだと感じたクソガキだったが
自転車の実装という
そう、
月に一度付与される〝人生〟のログインボーナス、略してログボを駆使するクソガキは書籍を購入。また、両親もハードカバーから週刊少年誌まで手広く楽しむ人間だったため、クソガキはそれに便乗し購読。
「酒って毒じゃないじゃん、騙された」
在りし日の父の言葉は方便に過ぎなかった。それに加え「酒」が「サケ」であり「鮏」は「シャケ」とも言うことを、この時期に覚える。
毒性カリフロワ事件が印象深かったクソガキは〝毒〟というトピックへ殊更に強い関心を向けた。そこから集〇社、小〇館、講〇社の漫画作品を通し本当の意味における毒の何たるかを学んでいく。
毒の攻撃を使い主人公を苦しめる敵、毒によって登場人物を殺害するトリック、三社が発行する多くの作品で様々な〝毒〟の姿を垣間見るのである。
「酒も洗剤もカリフラワーも毒じゃないな、これだよ、漫画に載ってるのが本当の毒だ!」
少年時代に履修したクソガキにとって、ひいては歳を重ねた現在のキモオジの目線でも未だに
『この世で最も多くの命を奪った兵器はなんだと思う?
それはね、毒だよ!』
名言である。至言でしかない。子供心に、痺れた。
無論、その作品の他にも名作は多くどれもクソガキの心に深く残り、毒だよ! の作品に関しても名場面は数え切れない程に存在する。
それでも、毒だよ! のシーンが強く印象に残ったクソガキに一つの夢が生まれた。
「いつか、何か〝物語〟作ってみたいな。毒、使いたい! 丸ごと真似するのはダメだ、そうだな……『この攻撃、まさか……毒!?』みたいなの、やりたい!」
なお、この小さな夢は二〇二四年の一月か二月頃、ささやかな形で達成を果たす。
キモオジが執筆した「遠野対策機関」という完結済み長編の、第五十一話である。
最後に。余談となるが、オタクの義務教育・必修科目とすら言える「粉塵爆発」という言葉もクソガキは「毒だよ!」の作品から学んだ。
(備考)
名台詞は本来「ふふふ…」から始まるし「命」ではなく「生命」だけども著作権的に丸ごと貼るの憚られたので少し変えた。
実際、いつ
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